撫順戦犯管理所開館60周年 「鬼を人間に変えた」奇蹟受け継ぐ
ttp://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20100709-00000302-kinyobi-soci >ソ連での待遇とは打って変わり、強制労働もなく三度の米の食事に、医療など徹底した人道的な待遇を受けた。
>その中で戦犯たちは、中国の戦場で犯した加害行為を直視し、罪を認め反省していく。それを「認罪」と呼んだ。
>管理所の職員も苦悩の連続だった。加害者が目前にいても仕返しは許されない。しかも自分たちよりよい食事が
>与えられる。不平が出るたびに話し合いをし、職員たちの人道主義政策への認識も高まっていった。戦犯の一人
>ひとりを丁寧に観察し、食べた食事の量までチェックされ健康管理も徹底的に行なわれた。
> 五六年の瀋陽軍事法廷で、四五人の有期刑を受けた者以外はすべて不起訴、即日釈放となった。有罪の者も
>満期前に帰国を許され、死刑はなかった。帰国後、彼らは「中国帰還者連絡会」(中帰連)を組織し、反戦平和、
>日中友好の活動を続けてきた。二〇〇二年に会員の高齢化のため解散したが、同時に若い世代が「撫順の
>奇蹟を受け継ぐ会」を結成しその精神と事業を継承している。
>式典では、高橋哲郎氏が中帰連を代表し、挨拶した。
>「当時私たちは、全ての者が、日本の天皇中心主義の軍国主義に骨の髄まで侵されており、中国を侵略して、
>取り返しのつかない被害を中国人民に与えたという自覚を微塵も持っていませんでした。量り知れない被害を受け、
>恨みと憎しみに満ちている中国人民である管理所職員は、このような私たちの態度に対して、実に辛抱強く、誠心
>誠意を持って人道的に処遇してくれました。私たちは一歩一歩自己の過去を厳しく反省することができるようになり、
>中国人民に与えた被害の深刻さに愕然とし、心から自らの罪行を率直に認めることができました。二〇世紀の
>半ばに、この撫順の地において、平和を熱愛する中国人民の手によって『鬼が人間に』転変するという『奇蹟』を
>実現したこの管理所が、名実ともに大改修され、平和学習の殿堂として、世界の若い人びとに強い影響を与え
>続けることを心より祈念致します」