>>623の続き
ところが7日0415頃、なぜか第一巡洋艦戦隊は再反転し、オトラント海峡に戻ってしまった。
栗ターンならぬ、トルターン・・・
謎の反転をした理由については、トルーブリッジ少将が、
「ゲーベンの南東変針は陽動であり、ポーラから出撃したオーストリア艦隊(
>>605)が
アドリア海から出るのを容易にするための偽装針路だ」と思い、出口封鎖に復帰した
というのが、有力な説の一つです。
また、このまま追尾を続ければ、ゲーベンとの会敵は7日昼頃と予想され、白昼の
砲撃戦となれば、装甲巡洋艦4隻が揃っていると雖も、巡洋戦艦に対して勝ち目は
ないと判断したとも言われている。
それは、彼がミルン中将宛に打電した電文からもうかがえる。
「我々には夜間にゲーベンを射程に捉える望みがない故、追跡を断念する」