>>106の続き
これで明らかなように、魚雷が命中しても重油タンクが炎上することはない。
逆にその爆発力を吸収する役割を果たすくらい”燃えにくい”ものなのです。
米海軍でも全く同様で、レキシントンのアクションレポートによると、
PORT SIDE
Outboard layer of F.O. tanks (emergency tanks) filled with oil.
「左舷外側の重油タンク(非常用)は満載状態だった」
米戦艦も多層式液層防禦が採用されている。
ここまで重油が燃えにくいものだとすると、ボイラーを焚く時にどうやってるんだ
と疑問に思われる方があるかもしれませんが、缶室ではバーナーにより霧状に
して燃焼させています。
「重油などの液体燃料はそのままの状態で完全燃焼させることは不可能である。
少ない過剰空気量で燃料を完全燃焼させるためには、バーナーで微細な噴霧と
して供給する必要がある」 (『ターボ動力工学』刑部真弘/著)
さて問題はガソリンタンクの方です。
空母を設計する際、軽質油庫はどこに設置すれば良いのでしょうか。