南雲忠一中将を再評価するスレ(利)

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237GF長官
>>236の続き

その点、南雲長官の艦隊運用は実に卓越していますよね。

荒天濃霧の北太平洋航行に代表されるように、衝突や落伍等の事故はほとんど
聞きません。そう”水雷屋”の経歴は決して無駄ではなかったのです!

「Sd ノ襲撃ハ須ク猛烈果敢ナルベシ
Sd ノ犠牲ヲ厭ハザル猛撃ハ、タダニ雷撃ニ依リ敵主力ヲ殪シ、敵隊列ヲ混乱セシメ、
其ノ砲火ヲ牽制スルノ効果アルニ止ラズ、敵ノ全軍ニ精神的混乱ヲ惹起セシメ、依ッテ
以テ戦勝ノ端緒ヲ開キ得ルモノトス」                  (『海戦要務令』)
(註)Sd とは水雷戦隊のこと。

水雷戦隊は漸減邀撃作戦の尖兵として、漆黒の闇の中を疾風の如く敵陣深く斬り込み、
必殺の魚雷を放つという、まことに日本人好みの勇壮な部隊であり、帝国海軍の至宝
そのものです。
238GF長官:2010/03/24(水) 22:42:26 ID:???
>>237の続き

それだけに訓練は苛烈を極め、少しでも呼吸が乱れれば即衝突事故につながるほどの
厳しいものとなった。それでも水雷夜戦にかける意気込みは、並々ならぬものがあり、

「幾多の重大な犠牲を払い、多大の損害を生じ、多数の人命を失ってもひるむことなく、
夜戦訓練は、帝国海軍が寡をもって衆に勝つためのやむにやまれぬ非常手段である
との信念が、全海軍に不朽徹底していた。そして大東亜戦争中まで、いささかの弛みも
なく真剣に続けられた」                   (『戦史叢書 海軍軍戦備』)

南雲長官は少将時代に一水戦司令官また三戦隊司令官として、この猛訓練の先頭に
立った提督であり、その俊英ぶりは、あの淵田中佐も舌を巻くほどだった。

「第一水雷戦隊司令官であった少将時代も、わが海軍抜群の武将であるとの評判は
高かった」                                 (『ミッドウェー』)
239GF長官:2010/03/24(水) 22:43:28 ID:???
>>238の続き

単艦での話ならば、戦艦から駆逐艦以下の小艦艇に至るまで「操艦の達人」は数多
見られますが、更にその上の艦隊運用となると、実戦に間に合うのは”雨夜の星”と
言ったところかな。

航空の専門家”だけ”では、機動部隊指揮官は務まらない。
自らの手足の如く、思うままに大艦隊を操れる南雲長官こそ、一航艦長官にふさわしく、
かつ柔軟で適切な人事だったと言えますね!

我々は史実の南雲機動部隊しか知りませんから、ハワイまで無事故で往復出来て当然
と思いがちですが、そんなに簡単に決めてしまっても良いのでしょうか。
ジサや多聞丸に同じことが出来たのかな?