1等陸佐が舌禍騒ぎ 政府批判は追放ものだ! (ゲンダイネット)
自衛隊で舌禍騒動だ。
今月10日、宮城県で日米共同訓練が始まった。その開始式の訓示で中沢剛1等陸佐がこんな発言をしたのだ。
「同盟は、外交や政治的な美辞麗句で維持されるものではなく、ましてや『信頼してくれ』などという言葉だけで
維持されるものでもない」
この発言が鳩山首相がオバマ大統領に「トラスト・ミー」と語ったことを意識しているのは明らか。一将校が
シビリアンコントロール(文民統制)を無視して政治に批判的な発言をするなんて許されるのか。一橋大大学院
教授の渡辺治氏(政治学)が言う。
「発言の裏にはふたつの意図があると思われます。ひとつは自衛隊が海外で自由に武力行使することを制約
されているイラ立ち。もうひとつは民主党政権に対して“軍事の素人が口出しするな”という意思の表れ。鳩山
首相や北沢防衛大臣のことをバカにしているのです」
しかし、軍事を担当する人物が公の場で政治家を批判するなんて海外ではあり得ない。
「米国では議会に軍人を呼ぶことがありますが、その際、軍人は軍事予算の配分を受けていることに謝意を
述べるセレモニーがある。自分たちが“国民のしもべ”であることを認識しているのです。だから彼らは公の場
では絶対に政治家の言動を否定しない。西部劇映画で兵士の階級章をはいで追放するシーンを見ますが、
今回の発言はそうした屈辱的な処罰を受けてもおかしくない大問題です」(政治ジャーナリスト・田中良紹氏)
12日、北沢大臣は中沢1佐に文書による注意という処分を下したが、当然だ。
「この発言を放っておくと、今後、自衛隊が政治に圧力を加えて、自由な海外派兵にゴーサインが出せるように
なるかもしれない。これは危険です。鳩山首相は国会の場で日本には憲法9条と自衛隊へのシビリアンコント
ロールがあることをきちんと説明する義務があります」(渡辺治氏=前出)
軍隊が力を持ち暴走すれば戦前の暗黒時代に逆戻りだ。ガツンとやってくださいよ、鳩山サン!
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