日本潜水艦総合スレッド 22番艦

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301名無し三等兵
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「理屈の上では、パッシブソノブイをばら撒いておけば、潜水艦の雑音が拾える、ということになっている。しかし、そのためには、車並みの高価なソノブイを広い海にたくさん撒いておかねばならない。
たくさんといってもブイをモニターする哨戒機の能力もあって、限界はある。また、ブイも無限に作動するわけではないから、しょっちゅう補充散布せねばならない。
ブイの探知圏内(これが結構短い)を潜水艦が通るという僥倖を期待しても、こういう条件があるのだから、潜水艦の探知は難しい。」 p56-57
「ソーナーの画面は結構雑音が多くて見にくい。これを幻惑させるため、偽目標を利用するのが手である。一番簡単なのは、(高圧)空気の放出である。」「おまけに空気は潜水艦よりソーナーの反響信号が強い。
空気(泡)の陰に隠れて、高速で離隔しつつ深度変換(深さを変える)を併用して、変温層(海水の温度に変化のある層)の向こうへ逃げ込めば、あっという間に失探(護衛艦は探知を失う)である。」 p108
「アクティブソーナーで潜水艦を先制探知することなど、はじめから期待してはいけない。潜水艦が遠距離から水上部隊の存在を知ることができるのは、このアクティブソーナーの発振音とレーダーの電波の捕捉であることを、銘記すべきである。
アクティブソーナーで探知が期待できる距離は浬単位だが、潜水艦が逆にアクティブソーナーの発振音を単位するのは、百浬単位である。」 p218
「アクティブソーナーで潜水艦を探知する距離と、潜水艦がアクティブソーナーの音を探知する距離は、大雑把にいって二桁の差がある。使うべきかどうか、自明だろう。」 p221
 中村秀樹 著「これが潜水艦だ」より