>>278の続き
最後に、淵田評で締めくくっておきましょう。
「この状況判断(
>>260)はどうであろうか。
後日の批判はともかく、当時実際に敵情はその片鱗さえも得ていない。
しかし戦闘において、敵情不明はありがちのことであってみれば、当面の敵情が
分からないと言っても仕方のないことである。
しかしそうなれば尚更、起こり得るかもしれないあらゆる事態に対応する万全の
構えがなければならないのであるが、わが戦力にかけた自信は強かった。
むしろ強すぎた。
それは思い上がっているのではなかったか。
否、南雲中将の信頼は必ずしも自惚れではなかった。
まことに駒は見事に動くのであった。
しかし条件がつく−使い方さえ誤らなければ−」
自信と見るか、慢心と見るか、評価者の見方によって変わるものであり、
断定すべきものではないのかもしれません。
>>279の続き
この「あらゆる事態に対応する万全の構え」に関して、
「米空母出現に対する備え」については問題なし。
「企図漏洩に対する備え」については問題あり。
これが現段階での本職の見解です。
個人的には、南雲司令部が最も心配していたのは、
6月3日霧中変針時に無線封止を破ったことではないかと考えています。
2日あれば、ハワイの米空母も出てくるでしょうから。
今回もまた有意義な考察でありました。
今後とも宜しくお願いします。