南雲忠一中将を再評価するスレ(千)

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109GF長官
>>93の続き

また至近弾は、人員の殺傷だけでなく、船体に対する影響も無視できない。
弾片により舷側に小穴がたくさん開いてしまって、そこから徐々に浸水してくる
なんて話は、戦記によく出てきますしね。

マリアナ沖海戦にて、隼鷹艦長だった渋谷清見大佐によると、

「実は煙突の被弾よりも、至近弾による被害の方が母艦として問題があったね。
至近弾というのは艦の運命には関係ないけれど、母艦としての機能を失うんだ。

つまり、舷側から破片が突き上がってきて、飛行甲板を突き抜ける。そのために
飛行甲板に穴が開くのと同時に、鋼板や張り板がまるで釘を立てたようにササクレ
になっている。これでは飛行機は着艦できないんですよ。

ことに着艦時の制動装置のワイヤが上がらなくなってしまった。装置が破壊されて
しまったんですね。飛行長が”取れません”と言うものだから、上空で待機している
飛行機を着艦させることが出来なくなってしまった」  (『軍艦物語』佐藤和正/著)

命中弾だけが成果でもなく、撃沈だけが戦果なのでもないことがよく分かる例かと。