核の先制不使用「受け入れられない」 米統合参謀議長 10月23日21時4分
来日中の米軍制服組のトップ、マレン統合参謀本部議長(海軍大将)は23日、東京・
赤坂の米国大使館で、朝日新聞などと会見し、岡田克也外相が主張する米国による
核兵器の先制不使用について、「受け入れられない」との考えを明らかにした。
マレン議長はまず、「(核の)脅威が拡大し続けている地域では非常に慎重でなければ
ならない」などと指摘、日本周辺の安全保障環境が、北朝鮮の核兵器開発などで悪化
していることを説明した。
そのうえで、先制不使用について「そのような政策は、拡大抑止(核の傘)の柔軟性を
著しく低下させる」、「柔軟性を急激に低下させると、危険性が我々が受け入れられないと
考えるレベルに達してしまう」などと述べ、核兵器の使用に制限を加えることは拒否する
考えを示した。
この問題は、20日に行われたゲーツ米国防長官との会談でも岡田外相が「今後、協議
したい」と提起したが、ゲーツ氏は「抑止の柔軟性は必要だ」と難色を示していた。
http://www.asahi.com/international/update/1023/TKY200910230382.html