>>966 koudesukawakarimasen
「……本気で言っているのかね、秘書殿?」
「これはわがままいっぱいに育って自我が異常拡大した幼児にときとしてみられる症状です。
善悪が問題ではありません。自我と欲望が充足されることだけが重要なのです。
したがって、官僚方が非礼を謝罪なさり、粉骨砕身して彼(大臣)の政策を実行し、
成功を得て彼が賞賛の的となる……そうなってはじめて、病気の原因がとりさられることになります」
「ありがたい話だな」
事務次官は怒る気にもなれなかった。
「彼のヒステリーを治めるために、400万もの職員が死地にたたねばならんというのか?
上等な話じゃないかね。感涙の海で溺死してしまいそうだな」