>>307 確かに防大教授らも自衛官の身分をもつが、学者としての言論には自由があり
制服組とは違うというのが政府見解で、中曽根内閣のころ非核三原則を批判し
た防大教授が不問に付されている。ましてメルマガほ首相の注文だったしコラ
ム執筆も防衛省の許可を得ているから批判は筋違いだ。
だが「校長罷免」の声はやまない。「反日」「媚中」「左翼」などの言葉が投げつ
けられ、周りの防大教授らにはメール攻勢もかけられる。そんな中、3月1日大
阪市で予定された関西防大0B会での五百旗頭氏の講演が中止に追い込まれた。防
大OBを含む一部の活動家が抗議の電話をネットで呼びかけ、OB会長への直談判
にも及んだ末である。混乱回避へのためとはいえ、中止を決めた会長は「敗北感」
を口にする。
もっとも2月22日に都内で行われた防大同窓会の総会では五百旗頭氏が防大教育の
信念を語り、降りかかる火の粉を払って理解を得た。空自で田母神氏の先輩だった竹
河内捷次会長(元統幕議長)は「先生の言動の一部分をとらえて攻撃する人もいるが、
全体を見れば理解でき、尊敬もできる」ときっぱり語る。こんな空気こそ校長の大き
な支えに違いない。
ところで「ルーズベルトの罠」に似た解説は靖国神社の遊就館にも展示されていたが、
07年に削られた。外交評論家の岡崎久彦氏が「知のモラルを欠く」として未熟な反米
史観を廃せ」と産経新聞で唱えた(06年8月)のがきっかけだ。米国からの批判もあ
ってのことだが、それをむし返した田母神氏の感覚は、日米安保体制の要職にいた人
とも思えない