空軍の戦闘機エンジン盗難が明るみに、海外企業へ売却か
http://www.malaysia-navi.jp/news/091220054708.html 2009/12/21 06:46 JST配信
【クアラルンプール】
マレーシア王立空軍(RMAF)のF-5E戦闘機のエンジンが、スンガイ・ベシの
基地において今年1月に盗難にあっていたことが明らかになった。軍当局が
発表した会計報告書によると、盗難による被害総額は5,000万リンギにのぼるという。
盗難にあったエンジンは、2008年にバタワース基地よりスンガイ・ベシ基地に
メンテナンスのため移送、倉庫に保管されていた。2009年1月にメンテナンス
のためスバン空港に移送しようとしたところ、なくなっているのが発覚したという。
空軍は直ちに調査を開始、民間人が関わっていることが判明したため、警察に
届け出た。エンジンの他、事務所に保管されていたサービス・メンテナンス記録帳も同時に盗まれた。
空軍のアジザン・アリフィン将軍は、今回の盗難が軍隊内での備品盗難の
氷山の一角であるかもしれないとコメント。現在、2007年までさかのぼって
調査を進めていると語った。また、軍の備品は裏シンジケートを通してテロリスト
に転売されることがあるため細心の注意をする必要があることを認識し、既に軍
では手続きや監視、特に輸送部門でのセキュリティーの強化を行い、盗難・転売
を防ぐ対策を取っていると語った。
アハマド・ザヒド・ハミディ国防相は、その後の調べにより、問題のエンジンは
南アフリカに本拠地をおく国際企業に転売されたことが判明したと報告。
企業側は、修理が必要な予備部品として安価に販売されていたため購入したと
説明しているという。民間人を含む4人が逮捕され、調べを受けている。
(ザ・スター、ニュー・ストレーツ・タイムズ、ベルナマ通信、12月19日)