ブレネッキ・タイプは、尾部に軽量なクッション材のワッドと呼ばれる部分を脱落しない様に
ネジで止めているので、空気抵抗による修正力が大きく、尻振り振動数が
高い特性を持っています。銃口から飛び出した時に、このワッドは変形しているので、
弾の進行方向を変える舵としても働いてしまう場合があります。その為、回転させる事で
進行方向を正確に保つ必要があるのと、前述の通り尻振り振動数が高いので、
回転させても横転弾になりにくいのです。北海道のエゾ・シカ猟で、このスラッグ弾は
150メートルでも有効でした。
この距離で到達時間は0.5秒程かかりますので、ドロップを計算してスコープの
リティクルを50センチ程、上に合わせます。ブレネッキ・タイプはフランスのゲベロット社や
ドイツのダイナマイト・ノーベル社で製造されていました。
ヨーロッパのこれらの国で製造されていた理由は、ワッドやガスシールを一体化する事で
弾の重量を増せるのと、そのネジ止め用に弾頭内部に鉛の突起部を設けるので
貫通力が強まるからでしょう。アフリカが近い地理的条件や、大型のイノシシが
生息する猟場を抱えている関係から、大口径ライフルに匹敵する威力が必要とされていたのでしょう。
http://www.poweraccel.co.jp/slug.htm