>>328の続き
一方の日本側。「完全な奇襲」ですから、艦攻搭乗員にとってみれば、
「気付いた時には、墜とされていた」状態ではなかったでしょうか。
「佐藤善一大尉(瑞鶴艦攻隊)は、二番機がいきなり火を噴き出したため、
はじめて米軍機の来襲を知った。矢のように黒い塊が、右の風防横をかす
めていったかと思うと、すでに二番機は火だるまとなっていた」
こういう「とっさの時」にどうすれば良いのか。
正解は、「とにかく機体をすべらせて、射弾をかわす」です。
「横枕三飛曹は、火箭が目前に走るのをみて、一瞬何事が起きたのかと
いぶかっていた。急いで振り返ると、グラマン戦闘機のずんぐりした黒い
機影がすぐ背後に迫っていた。あわてて機をすべらせると、それでも機尾
に5,6発の命中弾を受けた。機体に強い振動が走る」