ttp://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090116-OYT1T00005.htm 海自、3月にもソマリア派遣方針…海上警備行動で
政府・与党は15日、アフリカ・ソマリア沖の海賊対策に、自衛隊法82条の海上警備行動を
発令して海上自衛隊の護衛艦を派遣する方針を固めた。
月内にも麻生首相が決断し、浜田防衛相が準備を指示する。護衛艦は2隻となる見通しで、
早ければ3月末にはアデン湾などソマリア沖で日本関係船舶の護衛を開始する。
政府は、各地の海賊対策で自衛隊を活用する根拠となる新法「海賊処罰取締法」(仮称)の
検討作業を進めている。この作業が終わる前に、ソマリア沖に限って海上警備行動で海自を
派遣する方向となったのは、深刻化する被害に当面、現行法で対応する狙いがある。
自民、公明両党は今月9日から、「与党海賊対策プロジェクトチーム」を設置して対応を
検討。海上警備行動による自衛隊派遣に慎重だった公明党にも、理解が広がってきた。
与党は来週にも政府に対し、海上警備行動の発令を求める見解をまとめる見通しだ。
海自は、防衛相から準備の指示を受けた後、約1か月かけ、対処要領の作成や護衛訓練、
機器の整備などを行う。その後、閣議で海上警備行動発令を承認し、防衛相が海自部隊に派遣を
命令する。ソマリア沖に到着するには約20日間かかる見通しだ。
◆海上警備行動=海上における人命・財産の保護や治安維持のために特別の必要があり、
海上保安庁では対応が困難な場合に、防衛相が首相の承認を得て自衛隊の部隊に発令する。
自衛隊は船舶の立ち入り検査や停船、制止を行えるが、正当防衛や緊急避難などの場合を
除き相手方に危害を加えることはできない。
(2009年1月16日03時09分 読売新聞)