>>59の続き
あと、音の減衰性も考えなければならないが、主砲の発砲音なら10km
離れていても聞こえるはず。例えば昭和19年9月の米艦隊のペリリュー島
に対する艦砲射撃の音は、40km離れたパラオ本島の司令部でも聞こえた
らしい。
「9月15日午前5時30分、あたりの静寂はいきなり破れ、四囲の海上から
黒煙が噴きあがり、頭上からは巨砲の轟きとともに、百雷の如き砲弾が雨の
ように落ち始めた。その轟音は遠くパラオ本島守備隊の耳にも達するほどで
目を開けてもいられない激しさだった」 (『ペリリュー島玉砕戦』船坂弘/著)
煤煙幕ならば、その点心配はないが、天候の影響を受けやすい。
例えば、通報艦がスコールの中に入ってしまえば意味を為さない。
まぁ、煤煙幕が使えないような気象条件ならば敵機も飛ばないだろうが。
これらは早期警戒艦の通報手段としては有効で、珊瑚海海戦でも使われた
ようです。
「上昇中の岡嶋大尉は、突然背後にある瑞鶴の高角砲が火を噴いたので
驚いた。それは後に分かったことだが、すでに上空直衛についている岩本
徹三一飛曹の小隊三機に、米軍機の侵入方向を知らせるためのものだった
という。レーダーと有効な無線機器を持たぬ弱点が、ここでも露見している」
(『暁の珊瑚海』)
ミッドウェーでも、
>>56で紹介されましたが、
「利根見張員は、0405時頃に(TBFとB−26を)発見し同艦は警告射撃を
実施した」 (『歴史群像』)
「極メテ有効」と言われる通りですね。