南雲忠一中将を再評価するスレ(波)

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383GF長官
>>350の補足を少し。

敵信情報に関して、
「わが海軍は米軍の暗号が解読できず、主として敵の通信状況・方位測定・
平文の傍受・呼出符号の推定などによる通信情報により、戦略的判断を
加えて情況判断を行っていた」

「しかし開戦以来伝えられた通信情報や、これに基づく情況判断は多数で
あったが、適中したのはほんの一部に過ぎなかったので、これらに対する
わが海軍における信頼度は、かなり低かったといえる」
                         (『戦史叢書ミッドウェー海戦』)

例えば昭和17年2月〜3月の米機動部隊によるマーシャル・小笠原諸島
方面への「ヒット・アンド・アウェイ」について、4回のうち適中したのは1回
のみとあります。

このような背景があるので、
仮にミッドウェーにおいて、「敵空母ラシキ呼出符号傍受」情報を大和が
転電し赤城が受信したとしても、「必ず米機動部隊は居るはずだ」という
判断には、なかなか結びつかなかったでしょう。
二段索敵を実施したところで、なかなか報告が入らないと、「またか・・・」
と兵装転換を命令、史実と変わらないということも十分考えられます。

暗号解読により、日本側の動きをほぼ完全に掴んでいた米側にしても、
PBYが南雲機動部隊を発見して、はじめて確証を得たのであり、それでも
スプルーアンス司令官は、「事前の情報では日本空母は4隻。しかし索敵
結果は2隻。残りの2隻の所在は不明」という理由で、攻撃隊全力発進を
躊躇している。