南雲忠一中将を再評価するスレ(波)

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347GF長官
>>346の続き

『日露戦争物語』(江川達也/作)には、
広瀬武夫生徒が、「他の国の方言はよく分からん」という理由で同郷の者
ばかりで固まる後輩達に対して、
「海軍では英語が共通語だ。英語で考え、英語で会話しろ。同郷でまとまるな。
海軍軍人として一つにまとまるのだ」と叱る場面が出てきます。

「翻って之を西史に見るに、十九世紀の初めに当り、ナイル及びトラファルガー
等に勝ちたる英国海軍は、祖国を泰山の安きに置きたるのみならず、爾来後進
相襲って能く其の武力を保有し、世運の進歩に後れざりしかは、今に至るまで
永く其の国利を擁護し、国権を伸張するを得たり」
                              (『聯合艦隊解散之辞』)

明治20年海軍大学校創設に当たり、英国海軍ジョン・イングルス大佐を招聘。
彼の講義は、
「蒸気機関による黒煙と、大砲から発する硝煙で煙っている艦隊を、先頭艦の
後に従わせて、高速移動と砲撃で海戦を勝利に導く」という戦術で、
「follow the leader」(前にならえ)の一言に集約されています。

この教えに基づき、日清戦争の黄海海戦では「ミスター単縦陣」こと坪井航三
少将率いる第一遊撃隊の活躍で、清国北洋水師に勝利。
そして、トラファルガー海戦からちょうど100年後、日本海海戦において
バルチック艦隊を撃滅したのも、何かの因縁かもしれません。
当時の聯合艦隊旗艦三笠も、英国ヴィッカース社で建造され、その他主力艦
のほとんどが英国製でした。