>>124の続き
(5)照準が困難
連装・三連装の場合、バーベット(旋回銃架)に搭載されている。
『男たちの大和』の通り、右席の旋回手が旋回ハンドルを回し、左席の俯仰手
が俯仰ハンドルを回して照準を合わせる。(電動式もあった)
つまり、旋回と俯仰を別々の人が行うため、照準に時間がかかったと言われ
ている。但し「別々」ということならボフォースも同じ。(ハンドルでなくペダル)
ただ、その速度が違います。
九六式25粍機銃 ボフォース40ミリ機銃
旋回速度 15度/秒 24度/秒
俯仰速度 12度/秒 26度/秒
もちろん射撃指揮装置等が異なるので、単純な比較は出来ませんが。
25ミリ機銃は単装もありましたが、こちらは射手の腕力のみで動かすので
照準は容易で、敵機に対する追従性は良かったようです。
(前述の通り、銃身冷却のため連射に制限があった)
最後に、これは何事にも言えることですが、射手の伎倆向上が最重要。
「伊勢もすさまじい対空射撃をやったが、ちっとも当たらない。
そこで空襲が終わって静かになったとき、大声で叱ったんですよ。
『何だその撃ち方は!もっと腰をすえて冷静に撃て!』
そうしたら、第二次空襲のときから、敵機をバタバタと気持ち良いほど撃ち
落とすようになったんです」
(『艦長たちの太平洋戦争』伊勢艦長・中瀬泝少将)
>>122でも紹介された「老練な艦長」ですね。ブルくやしいのぅ。
天津風のようなB−25キラーもいましたし、工夫次第で強化できそうです。