離島住民が不審船監視、所得補償も検討…政府・委託方針(2008年4月26日14時36分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20080426-OYT1T00512.htm 政府は26日、領域警備強化のため、日本海や東シナ海などの国境付近の離島の住民に、
不審船や密漁船、外国人上陸者の発見に協力してもらう委託制度を創設する方針を固めた。
行動指針を作成し、継続的に協力者を確保する狙いから、委託を受けた人への所得補償も
検討する。島民が過去に、不法上陸などの事案にどう対処してきたかに関するアンケート調
査を今年度中に行い、内閣官房と国土交通省を中心に具体策作りを進める。
新制度導入は、海洋基本法に基づき3月に閣議決定された海洋基本計画で、海洋の安全確
保のため「離島を含む沿岸域の住民の協力を得ることが有効」としたことを踏まえたものだ。
現在は海上保安庁が沿岸警備を行い、漁船関係者や沿岸住民には、不審船などを見つけた場
合の118番通報を呼びかけている。2003年には全国規模のボランティア組織「海(うみ)
守(もり)」が発足、民間の監視態勢もできている。
しかし、その後も密漁船などが後を絶たず、政府は離島の住民の協力が不可欠と判断した。
対馬(長崎県)や波照間島(沖縄県)など、国境に近い島々での委託を想定している。