中国各地のカルフール前でデモ 客に罵声「売国奴」
朝日新聞 2008年04月19日21時11分
http://www.asahi.com/business/update/0419/TKY200804190176.html 【青島=西村大輔、北京=峯村健司】チベット騒乱をきっかけに北京五輪の聖火リレーへの抗議活動がパリなどであったことに対し、中国各都市で19日、仏系スーパー「カルフール」や仏政府公館を標的にした抗議デモが起きた。
参加者らは「カルフールは中国から出て行け」と叫んだ。中国での大規模な抗議デモは05年の反日デモ以来だ。
山東省青島では同日午前、カルフール名達店の前に約千人が集まった。国歌を歌い、「カルフールをボイコットしろ」などと叫んだ。警官に誘導され入店した客に「売国奴!」と罵声(ばせい)が浴びせられた。
中国では「カルフールの株主がダライ・ラマ14世に巨額資金を提供した」とする風評が広まっていた。
デモに参加した30代の男性は「カルフールはチベット独立を支持している。聖火リレーはフランスで妨害が最もひどかった。彼らに中国人民の声を聞かせるべきだ」と話した。
店内は閑散としていた。女性店員は「普段の土日と比べ客は100分の1。ボイコットが続いたら大変」。
湖北省武漢でも同日、カルフール前に約1万人が集まり「祖国分裂には断固闘う」「仏製品の排斥」と書かれたプラカードを持って抗議した。
中心メンバーの自営業の男性によると、参加予定は300人だったが、ネットですぐ情報が広がった。公安当局から「安全上の理由で許可できない」と告げられ、携帯メールで中止を知らせたが、止めることはできなかった。
(続く)