、、、 宇宙の人間原理 、、、
「宇宙の人間原理」は、1974年、パリ天文台の天文学者ブランドン・カーターによって提唱された。
それは、ほとんどの科学者が前提としている事柄に対するから始まる――人間とは、単な
る生物学的な偶然の結果として生じたものであり、宇宙において何ら「特権的な地位」を
占めているわけではない。これは正しいのか?
カーターが指摘したのは、生命は生物学的な偶然なのか否かということなのだ。明らかなこと
は一つ――宇宙は生命を作り出すことで、宇宙自体を観測することの出来る観測者を作り
出した。この点において、我々は自己欺瞞なしに自らを「特権的」と見なすことができる。
ほかの天文学者たちも論争に加わった。例えば天文学者フレッド・ホイルは「知性ある宇宙」(1
984)の中で、我々の地域は生命を育むのに最適の条件を持っている、と指摘した。も
しも太陽の温度がほんの数度高かったり低かったりしていれば、生命は存在し得なかった
というのだ。その点からすると、全宇宙は奇妙なほどに生命に適しているように見える―
―ほとんどありえないほどに。
たとえば、炭素(生命にとって必要不可欠だ)を生成するためには、二つのヘリウム原子
を衝突させねばならない。だが彼によればそんなことが起こる確率は、サハラ砂漠に匹敵
する大きさのビリヤード台の上で、2つの球が衝突する確率に等しいという。
212 :
、:2008/10/31(金) 10:46:37 ID:???
213 :
、:2008/10/31(金) 10:53:03 ID:???
人間原理は、ジェレミー・ナーバイのキリシャリ族の世界観にはすでに含まれているようだ。彼らは幻
視状態に入ることによって、このような特質を見ることができるという。
ゲーテが自然のことを「神の生ける衣服」と述べたことは文字道理正しく、宇宙は実際に生
きているだろうか? もしそうなら、宇宙は「集合精神」を持っているのだろうか?そ
れはわれわれの各人を、生体の中の細胞のように支配しているのだろうか?恐らく、過去
2世紀の科学における前提のすべて――われわれは純粋に機械的な宇宙に生きている――
は、まさしく巨大な誤解なのだろう。
ジョン・ミッチェルによれば、これこそが「宇宙のカノン」の基礎となる原理だ。
「古代の海王たちの地図」で、ハプグッドはすでに、文明がすでに進歩し続けるということ
を当然と見なすことは誤りであるという結論に達している。人間原理によれば、宇宙にも、
数それ自体にも、その基礎となるパターンが存在する。さらにまた、このパターン(すなわち
カノン)は、イェリコに始まる現在の文明のサイクルよりも以前から知られていたことは明らかだ。
すなわち、我々の文明は最初ではない。
ランド・フエマスは即地学的研究によって、はるかな過去に遡る基本的パターンの存在に気づいた。
グラハム・ハンコックもまた「神々の指紋」で、遥かに古い文明の存在を示す証拠を検討し、その
源を南極に求めている。ランド・フレマスの「ブループリント」は、ギザ子午線を基点にすることによ
り、多くの古代遺跡が整然たる数学的パターンに配置されている、というもので、これはハンコッ
クのはるか先を行っている。さらに、そこに用いられている格子パターンは360度――通常、
シュメール人の発明とされる――に基づいているということからして、円を360度分割すること
は、それよりも何千年も前から行われていたことはほぼ確実だ。
214 :
、:2008/10/31(金) 10:58:12 ID:???
ネアンデルタール人が独自の複雑な文化を持っていたというスタン・グーチの前提が正しいなら、360
度の円分割はもともとネアンデルタール人によって発明されたものかもしれないと考えることも
出来る。
だが、このような知識が失われてしまうということがあるのだろうか?
春秋分点歳差はヒッパルコスによって古い星図から再発見されなければならなかった。ニネヴェ定
数とキリグア定数は、往古の存在が、太陽系に関して現在の我々に匹敵する知識を持っていた
ことをはっきり示している。彼らはまた地球の円周の長さも正確に知っていたが、それは
アレクサンドリアの司書エラトステネスによって再発見されねばならなかった。その図書館が焼かれたと
き、度量衡や宇宙のカノンに関する往古の知識が消失してしまったことは大いにありえること
だ。だが、たった一つの図書館の破壊によって、これらの膨大な知識が――古いポルトラーノに
体現している知識も含めて――すべて失われてしまったというのはほとんど考えられない。
実は本書の中で、すべて失われてしまったというのはほとんど考えられない。
実は本書の中で、その答とおぼしいものについては何度か触れた――たとえば、知的障害
がありながら、25桁もの素数を指摘しあって遊ぶことの出来る双子の存在だ。アリヴァー・サッ
クスによれば、彼らはまた歴史上の任意の日について、それが何曜日に当たるかを即座に答
えることが出来たという。
215 :
、:2008/10/31(金) 13:49:57 ID:???