小火器総合スレッド M1A 2

このエントリーをはてなブックマークに追加
脳の前縁は眼窩の後方約一〇〇ミリのところにあり、そのあいだはすべて空隙、
つまりハチの巣状の骨で満たされていて、指先が十分入るほど、大きな空洞もある。
ハンターが正面から弾丸を撃ち込んでも、グリズリーを殺すのがむずかしい理由がここにある。
たとえ一ダースの弾丸を撃ちこんでも、弾丸がこれらの洞にとどまり、クマの生命は
ほとんど脅かされない可能性があり、さらに側頭部には実測で厚さ一〇二ミリの咬筋と
側頭筋が付着するため、至近距離で撃たないかぎり、
弾丸はこれらの筋層を通りぬけて、さらに頭骨を貫通することはほとんどない。
頭頂部の骨厚は分厚いが、側頭部では厚さ四・八ミリ、つまりヒトの
それと同じ程度しかないのは驚くべき事実である。
つまり、これらの骨層をおおう筋肉の形と厚さがグリズリーの脳を保護している事になる。
グリズリーは強大な筋肉の力に加えて、たくましい生命力を備えている。
傷を負っても急所さえはずれていれば闘うことができるし、闘おうとする。