俺はアフリカにも何度か遠征したが、アフリカの原住民達に
とっては、猛獣被害は最も深刻な悩みの一つだ。
彼らにとってこの襲われて食われると言うことと病気だけが
苦労の種であり他にはほとんど無い。
アフリカ原住民の一番の誇りと生き甲斐は動物を倒す事であり、
遠く離れた国の人間の思惑と現地に住む人との間には
これだけ大きなギャップがある。
関係ない国で都市生活者が自然の動物を見たい、さあ保護して
増やすべきだなどと勝手な理屈を押し付けるということは
原住民にとってみれば間接的殺人行為以外のなにものでもない。
彼らのほとんどはいい加減にしてくてくれ!と言っているが
それは当然のことだろう。
原住民のことなど我関せず、野生動物愛護の波に乗って
経済成長、生活安定などということもありわれもわれもと動物ばやり。
ケニアあたりの外貨獲得で設けられた保護地の観光コースを一週廻って
写真を撮り、さもアフリカ動物の研究をしたような話をしたり、
その上に本まで出す。
決まってどの動物は絶滅寸前とか、最後のとかオーバーな表現が使われる。
そういわなければ受けないと錯覚しているとしか思えない。