小火器総合スレッド M1A 2

このエントリーをはてなブックマークに追加
林に向けて90m、80mと近づくにつれ、俺は今までの猛獣狩りの経験から
俺達の行動は、車でここにきたときから、全てライオンに知られていることは承知していた。
クマなら熊笹に、シカなら木を盾に体を隠してこちらの様子をうかがってる状況だ。
でも俺もゴードンも無言で跡をつけた。
動物は足跡が前方に向いてるからと行って、前方にいるとは限らない。
左右どちらかに、どこで方角を変えてるか分らない。

林が近くなった頃には、見える範囲の周辺や内部に気をつけた。
見る限りライオンの姿はまだ無い、
足跡が林に入ったところから、ゴードンはそっと立ち止まってあたりを見回した。
こういう場合、他のライオンにも気をつけないといけない。
ゴードンは周囲を良く見た後、林の中でゆっくり歩き始めた。

射るような太陽から、青葉の繁った林に潜入したとたんに体は心地良い
冷気に包まれが、薄暗く感じる林は枝を通して直線の光が入り込み、
怪しいまでの様相を呈し、ましてライオンが潜んでいるとなれば、とても
人間が入っていくところではないような不気味な雰囲気だった。