小火器総合スレッド M1A 2

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この馬の脚こそが最も頑丈なパーツなんであります。ということは、
そこさえ破砕できる威力が小銃弾に与えられたなら、もう正面からどこに
弾丸を命中させても敵の馬は倒れてくれるだろうと期待ができた。
騎兵団の襲撃を、歩兵部隊のライフルで阻止できることになるわけです。

そこで、19世紀後半の各国軍は、歩兵銃を開発したり採用したりするときに、
必ず「馬の脚の骨を射つ」テストを入念に繰り返しております。
馬の骨を粉砕し得る威力ならば、中に水が詰まった人間の頭蓋骨など
勿論ひとたまりもない。文字通りバラバラであります。

まだ球弾を低速で飛ばしていたナポレオン戦争では、遠くから飛んできた弾丸で
歩兵の脳味噌がブチまけられるなんてことはあり得ませんでした。
人間の額の頭骨を小銃弾が数百mで貫通することはなかったんです。
だから金属ヘルメットは流行らなかった。
しかし、馬を倒せるライフルの開発が、「銃創」の概念も一変させました。
ヒトの頭蓋骨は、1000m以上からでも、当たれば貫通されることになった。