さて、日露戦争までの各国の歩兵達がいちばん心配であったのは、
「馬体重500kgの巨大な怪物をギャロップで飛ばしてくる、槍を持った敵の
大騎兵集団の襲撃を、自分らの貧弱なテッポウで止められるんかよ〜?」だったんであります。
幕末の輸入銃に「白みがき」フィニッシュが多かったのは、日光を
ピカピカ反射する長い棒がたくさん揺れていれば、馬がそれを見て驚いてくれるだろうと
信じられていたからです。つまり、歩兵が騎兵をおそれることは、それほどであった。
馬は銃創には比較的に鈍感といわれておりまして、たとえば首を横からライフルで
貫通されても倒れません。馬を前から射って即倒させるためには、
馬の骨を破砕しなければならないのであります。
心臓だって、前から投影してみれば、しっかりと骨でガードされているわけであります。
脳もそう。そして、「馬の脚」です