>>932 何ででしょうね?
砲兵は射撃する時陣地作るので、資材管理しているのかもしれませんね。
あとは、輸送手段も持っているからとか。
他の兵科と比べるとトラックの配備数が多いからかもしれない
フィンランド政府内では議論が紛糾していた。「ソ連が譲歩を示すのは、
戦争の意思がないからだ。堂々と正論を貫こう。」政府首脳は主張した。
割譲の対象となっているカレリア地峡には、重要な産業施設と共に
フィンランドの人口の1割近い住民がいる。来るべき選挙を考えると、
国民の猛烈な反発を受ける領土問題の譲歩を纏め上げようとする
者はいなかった。
一方マンネルヘイムは、ドイツとソ連が同盟している状況での開戦に
断固として反対した。「勝てる見通しが無ければ、戦争は避けるべきだ。」
彼は、国民の批判の矢面に立つ覚悟まで表明した。
「かつて勇猛な虎のようだった元帥は、今や猫になってしまった。」
対ソ強硬派は、妥協を唱えるマンネルヘイムを弱腰と罵った。
モスクワは暗く重い雲に覆われていた。9日、陰鬱なクレムリン宮殿の1室で、
会談は再開された。パーシキヴィは、ソ連提案に対するフィンランド政府の
回答を読み上げた。「フィンランドは、貴国の提案を拒否する。」この回答は、
スターリンにとっても全く意外なものであった。タンネルは回想録に記した。
「相手側の人々の目は大きく見開かれた。我々がスターリンの示唆に喜んで
どういうするものだと、彼らが予想していたのは明らかであった。」交渉は
完全に決裂した。「我々文官の仕事は終わった。後は軍人が引き継ぐであろう。」
モロトフは不吉な言葉を呟くと、フィンランド代表に別れを告げ、部屋を出た。
13日にパーシキヴィとタンネルは帰国の途につく。
スプラッタ映画「恐怖のサンタクロース」の公開間近ですね。
その間にも戦争準備は進んでいた。装甲列車1号は補修を済ませ、
来るべき冬期戦に備えて白色に塗装を塗りなおしていた。
ラドガ湖北のスオ湖のフィンランド第12師団第34連隊本部では、
連隊長のマッティ・ティッティネン大佐が地図をにらんでいた。
この地域には第12師団の2個連隊と第10独立大隊が、若干の
砲兵と共に配置されていた。「主力はキヴィ湖に集結させよう。」
付近の森林には、地元の者しか知らない小道が幾つもあった。
「敵が街道を進んできたら、分団して各個撃破する。」作戦には
十分な自信があった。問題は装備であった彼の部下の多くには
ライフルさえ支給されていなかったのだ。
ニコライ・ヴォロノフは、多数の軍人と専門家から成る視察団の
一員としてレニングラード軍管区を訪れていた。
ライフルすらないとは…
何を持って行ったんだ?
槍とか?
自前の狩猟銃じゃね?
さすがに全国民がヘイへやコルッカというわけには(ry
兵員分のライフルが無くったって、
彼等はとにかく労働が可能なんだから塹壕が掘れる。
戦闘が始まったら、弾薬の運搬や伝令をやって貰えば良いんじゃなかろか。丸腰で。
なるほど!スコップか!
「森林、沼地、貧弱な交通手段。ここは機動戦向きの土地ではありませんな。」
粉雪の舞う第18狙撃師団の国境防衛線で、ヴォロノフはレニングラード軍管区
司令官、キリル・メレツコフ大将とレニングラード共産党書記長のアンドレイ・
ジダーノフに語った。ヴォロノフは、スペインとノモンハンの経験から、砲兵の
重要性を熱心に説いた。ジダーノフは、スターリンの側近として頭角を現し、この
頃には政治局員としてスターリンの独裁体制を支えている。
「同志、敵を過大評価しておられますな。国境の向こう側にいるのは、近代的
装備を欠いた田舎者の集まりですぞ。」
その国境の向こう側では、フィンランド軍兵士達が陣地構築と訓練に明け暮れて
いる。
マントイフェルスレは1スレで終わったけど、
さすがにこっちは2スレ目が必要な感じになってきましたね。
兵士達は各位の創意工夫で、少しでも塹壕陣地の住み心地を
良くする様心掛けていた。中隊本部の近くにはサウナ小屋も
設営された。
「男手が足りないと冬支度も大変だろうな。」フィンランド第30連隊
第2中隊の兵士達は1日の作業を終え、宿舎に入ると故郷を
思い出した。ラジオからロシア民謡のカリンカが流れてきた。
「モスクワ・ティルツだ。」彼女は、内戦時にソ連に逃れた赤衛軍の
残党であった。彼女はプラウダやイズベスティアの記事を読み上げ、
タンネル、カヤンダーらフィンランド政府首脳、そしてマンネルヘイムを
口汚く罵った。「音楽はいいが、こいつの声を聞くと気分が悪くなる。」
ジルハン中尉は眉をふそめてラジオのダイヤルを回した。
そういや知り合いに元韓国軍で朝鮮戦争時に前線で
プロパガンダ放送を垂れ流す任務に就いていた人がいたのを思い出した
駅?の蕎麦屋の横通ってて思ったが、食糧事情が悪ければ
肉焼く音とか調理音流すだけでも効果あるんじゃないだろうか。
食い物に関しては、香りの方がもっと強烈だがなw
日露戦争時に遥か極東まで遠征した高名なバルチック艦隊の司令部は、
レニングラード北西海上の軍港クロンシュタットにある。
バルチック艦隊戦闘序列
戦艦オクチャブリスカヤ・レボリューツィヤ
戦艦マラート
重巡洋艦キーロフ
嚮導駆逐艦レニングラード
嚮導駆逐艦ミンスク
駆逐艦12隻
潜水艦29隻
魚雷艇62隻
艦隊はこの他支援艦艇79隻と357機を有する航空部隊から成っている。
21日、メレツコフはクロンシュタットを訪れ、来るべき対フィンランド戦における
作戦協力の打ち合わせを行った。「陸軍は如何なる支援を期待できるだろうか?」
作戦計画では、もし戦争になればカレリア地峡のソ連第7軍は、東部を第50軍団、
海岸沿いの西部を第19軍団が進む予定になっていた。「戦艦を出動させよう。
オクチャブリスカヤ・レヴォリューツィヤが艦砲により第19軍団を支援する。」
艦隊司令官ウラジミール・トリバッツ提督の返答にメレツコフは満足した。
トリバッツではなくトリブツ(Трибуц)では?
>>953 そうかもしれませんね。ありがとうございます。
ロシア語の地名、人名は難しいです。
時として、政権担当者は非合理的な状況判断を下すようである。
この時のフィンランド政府は、ソ連の意思を完全に読み違えていた。
流石にソ連がフィンランドに譲歩すると考えた者はいなかったが、
誰も戦争を想定したいとは思わなかった。その結果、現状の
膠着状態が続くと判断した政府は、動員の一部とカレリア地峡の
避難解除を決意した。
「レニングラードはソ連にとって本質的に重要なものではなくなった。
また、独ソが同盟を結んでいる今、ソ連は全く安全である。一方、
ソ連の要求はフィンランドにとって、中立と自衛能力の放棄を
意味するものである。フィンランド国民は小銃を背負って、土地を
耕すことを学ばねばならない。」24日、カヤンダー首相は国防式典で
演説をした。
「これでは職責をまっとうできない。」マンネルヘイムは辞任の決意を
固めた。
マンネルヘイムの苦悩は続く・・・
ベンチがアホやから野球ができへん……な心境ですね。
どちらかというと上層部の無能に苦しむ監督
おっと野村監督時代の阪神の悪口はそこまでだ。
銀のスプーン
このスレは凄すぎます。驚きました。
もっと深く知りたいので、参考文献を教えていただけないでしょうか?
もしこのスレのどこかに書いてあったらスミマセン。
>>961 入門レベルの本でいいなら、
「雪中の奇跡」「北欧空戦史」「グスタフ・マンネルヘイム」
「フィンランド軍入門」「北欧の外交」
継続戦争限定なら「詳解 独ソ戦全史」とかの独ソ戦の通史にも記述が見られるものがある。
紙幅はあまり割かれちゃいないが。
雪中の軌跡をいうなら
継続戦争は流血の夏教えてもいいじゃない
そうだったな。
自分が未読未入手だったもんで、忘れてた(苦笑
クレムリンの会議室には、勲章を身にまとった赤軍レニングラード軍管区司令官
メレツコフ、砲兵総監グレゴリー・クリークら高級将官が集まっていた。砲兵局
次長ニコライ・ヴォロノフは談笑する将軍達の間で、1人厳粛な面持ちで席についた。
「同志、君は我が国とフィンランドとの深刻な状況は承知しているな。」クリークが
問いかけた。ヴォロノフは黙って頷いた。「もしもカレリア地峡とラトガ湖北方で
戦闘が始まった場合、どれだけの砲弾が必要となるかね?」クリークの発言は
いつも具体性を欠き、部下は何を求められているのか理解できないことで有名である。
ヴォロノフは注意深く答えた。「全ては設定次第と考えます。我々は攻勢を企図して
いるのか、それとも防衛なのか。作戦の期間がどれくらいであるのか・・・」
クリークは微笑みながら答えた。「10日から12日だ。」忠実なスターリン追従者の
クリークは、恐怖を統率の手段に用いていた。答え方次第では命に関わると
思いながらも、ヴォロノフは言わずにはいられなかった。「2,3ヶ月のうちに作戦が
完了すれば、成功だと思料します。」一同は大笑いした。クリークはしかめっ面を
作った。「駄目だ。12日で総てを終わらせるのだ。」
フィンランド北部、スオムッサルミの北のジュスントゥランタ地区には、
第2国境警備隊58名が50kmに渡る国境線を監視していた。本部には
38名、そして国境の2箇所の監視哨にそれぞれ10名が駐在している。
国境警備隊は無線機を装備しておらず、連絡は電話に頼っていた。
彼らの毎日は単調なものであった。パトロール、武器の手入れ。
コーヒーとポーカーの合間に隊員達は語り合った。
「奴らは来るだろうか?」
指揮官のM.エロ注意が答える。「来るさ。いくら仲良くしていても
ロシア人はロシア人だよ。」
ラジオは、ソ連赤軍部隊が、国境地帯マイニラ付近でフィンランド
から砲撃を受けた、とフィンランドを非難するソ連のニュースを
流していた。
エロ注意
注意が中尉なのはわかったがM.エロは何ですか?
M・エロ中尉?
エムロ中尉??
わかった!マンコレフ?ダム所長だ!!
おお、ついに捏造放送キター! いよいよ冬戦争の勃発ですな。
>>970 ついに我らがダム長は本名すら呼ばれなくなってしまったかw
>>968 注意は間違い。中尉でした。
Lieutenant M.Elo なので。
この後はAhoとかそういう名前が出てくる予定。
このシーズン、スオミ人といえばアホネン選手を思い出す。
さてアイスホッケーは前回の雪辱に燃えていると思われる。
今回もサク・コイブ、テーム・セラニ両名とも入っております。
フィンランド・ソ連国境地帯には、ソ連赤軍約20個師団、兵力60万人、
戦車1500両、航空機800機が集結していた。
ソ連赤軍レニングラード軍管区戦闘序列
第7軍
第19軍団:第24狙撃師団
失礼。操作ミスをしました。
フィンランド・ソ連国境地帯には、ソ連赤軍約20個師団、兵力60万人、
戦車1500両、航空機800機が集結していた。
ソ連赤軍レニングラード軍管区戦闘序列
第7軍
第19軍団: 第24狙撃師団
第43狙撃師団
第70狙撃師団
第123狙撃師団
第40戦車旅団
カレリア要塞連隊
第50軍団: 第49狙撃師団
第90狙撃師団
第142狙撃師団
第35戦車旅団
第10戦車軍団: 第1戦車旅団
第13戦車旅団
軍予備: 第138狙撃師団
第136狙撃師団
第20重戦車旅団
第6NKVD国境警備隊
第7軍は、主攻撃ルートになったカレリア地峡に配置され、
フィンランド第2の都市ヴィープリの占領が目標とされていた。
(続)
ついに来ましたか・・・
即死回避
第8軍
第1軍団:第139狙撃師団
第155狙撃師団
第56軍団:第18狙撃師団
第56狙撃師団
第168狙撃師団
軍予備: 第75狙撃師団
第34戦車旅団
第7軍の北の第8軍は、ラドガ湖の北を回り、フィンランド第4軍団戦区を突破し、
カレリア地峡背後を衝くことになっていた。
(続)
今更だが、エストニア独立戦争とユデニッシのところで大分道草を食ってしまった。
せめて冬戦争勃発までは辿り着きたいところ。。。
いやいや、あせらずじっくり書いてください。期待してます。
でも980越えたから保守しないと落ちちゃうんじゃない?
ていうかそろそろ新スレ建てた方が良いんじゃないか?