ラピュタの王族は、ラピュタ市民による革命で地上に追放された
「人は土を離れては生きてはいけない」というシータ家の家訓は
ただの負け惜しみ
だいたい、ラピュタ文明ほどの科学技術(地上世界との差異)が
あれば、ムスカが言うような「強力な軍事力で地上を支配した」
なんてのは真実の一面に過ぎず、その施策は
「文明水準の低い蛮族が、疫病や飢饉、蛮族どおしの戦争で
滅んだりしないようにうまく管理・運営する」という、ある意味
「家畜の世話を延々続ける」に近い実態になっていただろう
穢れた地上を厭い、天空の城を築いたラピュタ人にとって
「地上をどうする」という事に関する興味は次第に失われていき
干渉を続けていこうとする王家との対立が高まり、革命が起き
王族は追放され、ラピュタ革命政府は「地上の興廃を見ずに
済む、更なる高み=宇宙」へ移民することを決めた
そして、地球から離れられない天空都市ラピュタは放棄された
ラピュタ人という「人々」は滅んだ
「土を離れて生きては行けない」のが人類ならば、彼らは人類とは
別の生命体へと進化を遂げようとしたのだと言える
「土に根をおろし 風と共に生きよう
種と共に冬を越え 鳥と共に春をうたおう」
とシータは歌う・・・・・が
「潮溜まりに根をおろし 波と共に生きよう
珊瑚と共に陽光を浴び 鯨と共に春をうたおう」
「どんなにたくましい鰭脚を持っても、空気を呼吸するための肺を
操っても、魚は水から離れては生きられないのよ」
と、魚類から訴えられても「まぁそうだね(苦笑)」としか答えられない
真のラピュタ人は、既に「人であること」を止めようとしていたのだから