空自次期主力戦闘機考察スレ259

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46名無し三等兵
先進技術実証機、平成22年度から研究着手目指す 技本、スピン試験完了/明年春より飛行特性確認へ

防衛庁技術研究本部は、将来戦闘機等に関する技術研究を推進しているが、去る11月9・10両日開催の平成18年度研究発表会に併せて、
平成22年度からの実施を目指す「先進技術実証機」関連として研究の一部を明らかにした。
技術研究本部では、戦闘機分野の研究開発にあたって、「First Look」、「First Shoot」、「First Kill」とする空対空戦闘の原則は普遍との認識に基づき、
諸外国の動向やわが国の技術レベル等を踏まえた結果、機体分野では、相反するステルス性と高運動性の両立、
アビオニクス分野では、機体形状に沿って配置する空中線センサ「スマート・スキン」の実用化、を今後積極的に取り組むべき技術と位置付けている。
このため、技術研究本部技術開発官(航空機担当)付第3開発室では、平成12年度から「高運動飛行制御システムの研究試作」として、
優れた運動性を備えレーダーに探知されにくい戦闘機の飛行制御等に関する研究を、三菱重工業を主契約会社に進めるとともに、
18年度からは「スマート・スキン機体構造の研究試作」として、スマートスキン・センサ実用化に必要な軽量かつ高強度の新複合材料の胴体構造への適用に関する研究に着手している。
高運動飛行制御システムの研究試作では、先進技術実証機を想定して、ステルス性を高めるための低RCS(Rader Cross Section)機体形状設計技術や、
通常の戦闘機では制御不能な失速領域でも機体を制御し高運動性を得るIFPC(Integrated Flight Propulsion Control)技術等に関する研究を行ってきた。
47名無し三等兵:2006/11/15(水) 10:49:23 ID:???
このうち、低RCS機体形状設計技術に対しては、平成15年度契約の「高運動飛行制御システムの研究試作(その4)」で、ステルス性・高運動性にすぐれた機体構想を策定し、
それに基づき設計した機体形状の電波反射特性に関する技術データを取得するため、全機実大RCS試験模型を製作した。昨年秋に、フランス装備庁の電波暗室で、
全機実大RCS試験模型を使用してレーダー反射特性等の検証を行った。この結果、従来、国内で行っていた縮小模型や部分模型による試験では取得できなかったステルス性に関する技術的知見が得られた。
また、今年夏に、ステルス性・高運動性を有した機体形状のスピン特性や、実機の飛行試験時に装備するスピン・シュートの制動性能等に関する技術データを取得するため、
想定する機体形状を模擬したスピン模型によるスピン風洞試験を技術研究本部航空装備研究所の垂直風洞で実施した。
因みに、コンピュータによる空力解析が進化した今日でも、スピン風洞試験は戦闘機等の開発に不可欠であるが、今回実施した同試験は、
航空自衛隊のF−2戦闘機の開発時以来、約10年ぶりとなる。そのため、垂直風洞という特殊な試験施設だけでなく、熟練した経験が必要で、熟練の技の継承も取り組むべき課題となった。
さらに、平成16年度契約の「高運動飛行制御システムの研究試作(その5)」では、実機の約5分の1相当の実飛行可能なスケールモデル(縮小模型)を製作した。この初号機は今年春、
48名無し三等兵:2006/11/15(水) 10:49:54 ID:???
北海道の鹿部飛行場で無線操縦による初飛行に成功し、現在は飛行制御コンピュータや先進エアデータセンサ、計測機器等の搭載作業を行っている。今年度中に計4機のスケールモデルを製作し、
明年春から開始する予定の本格的な飛行試験で、ステルス性・高運動性を有する機体形状の高迎角時飛行特性や、耐故障性・損傷性を向上させた飛行制御アルゴリズムに関する技術資料の取得を目指している。
技術研究本部では、これまで取り組んできた各種の研究成果を結集して、平成22年度からは、飛行実証や運用上の効果を見極めるための「先進技術実証機」の研究開始を目指している。「先進技術実証機」は、
新複合材料を採用したステルス性機体形状に、IFPC実現に向け推力偏向機構を備えた実証エンジン(XF5−1)を2基搭載する。このほか、
将来アビオニクス、スマートスキン・センサ、多機能RFセンサ、操縦系統にはフライ・バイ・ライト等の新技術を採用することとしている。
厳しさを増す財政状況の下、新たな脅威、多様な事態への実効的な対応が航空自衛隊に求められている。このよう防衛環境下、将来、諸外国に新世代の戦闘機が配備された場合に備えて、
技術研究本部は「先進技術実証機」の研究を通じて、航空防衛力の効率的・効果的な態勢の整備に必要な戦闘機の開発、さらには国内技術力の確立に取り組んでいる。