【タマは無くとも】64式小銃を偲ぶスレ2【国守る】

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22名無し三等兵
実際にこの銃を使用する自衛隊員の証言を総合すると、以下のようになる。

*欠点は、右側面にあるため一旦握把から手を離さないと操作できない切替え軸部、
 可倒式の照星や照門、2脚などを採用したことにより部品点数が100以上もあることや、
 構造的に作動不良が起きやすく頻繁な清掃を要すること、砂塵がスライド開口部から入りやすい、
 部品の欠落が日常化しているのでビニールテープで固定して使う必要がある等で、
 使用にはそれ相応の習熟が必要である。

*上記の件に関しては、別な見方もされている。
 演習等でビニールテープを巻かれた姿が良く見られた事から、本銃が良く部品脱落を起こす
 という推察がされているが、ビニールテープを巻きつけるのはあくまで『念の為』であり、
 自衛隊が銃の部品の脱落・紛失に対し神経過敏になっているためにやっている事であって、
 通常の扱いの範囲ではそう簡単に部品の脱落はしないという、やや疑問の残る説明である。

*しかし、そう簡単に部品の脱落はしないというのは、事実を知らない素人による自衛隊装備
 賛美の一環であり、事実無根の誇大広告であったり、他国の小銃でも同様であるので64式も
 そうであろうという希望的観測だったりする。Wikipedia内においても、その様な誇大広告を
 流布する工作が行われている。
23名無し三等兵:2006/09/24(日) 04:01:09 ID:???
*一部で言われている程故障が多いと言う事は無く、自衛隊員からは高く評価されている。
 64式小銃は他の小銃と同様に、水溜りに放り込んだ程度では動作不良を起さず、
 それなりの性能を発揮している。山岳地帯での訓練では一日の天候が変わりやすく、
 30分おきに雨と晴天を繰り返すという過酷な条件下にあるが、このような雨中、
 泥濘の中で匍匐前進などをしただけで使用不可能になるような事態は軍の制式小銃では
 まず考えられない。幸い演習中に64式小銃がそのような状態になる事は無かったが、
 このような幸運がこの先も続くと考えるのは楽観的に過ぎる。

*命中精度は特に高いとは言えないが、標準的な射撃技術を持つ自衛官であれば300mで
自衛隊の使う標的から外れることはない。一部で言われる64式小銃の命中精度に関する
好意的な意見は他の小銃を知らない事から来る誤解が多く、銃の命中精度をきちんと理解した
ライターが少ない為、文字通り'''的外れ'''な批評がされた資料が多い。狙撃銃として使用できる
ほど命中精度が高くないということは当然だが、300mでの命中精度は狙撃眼鏡を使用しない
場合で30~40cmほど、狙撃眼鏡を使用しても20cmほどであり、今日ではミリタリーライフル
としても決して誉められた性能ではなく、ボルトアクションの本格的な狙撃銃には遠く及ばない。
24名無し三等兵:2006/09/24(日) 04:05:53 ID:???
*自衛隊から出た要求が毎分350〜400発、400発が理想という連射速度であった。
速いと連射時2発目以降、銃口が跳ねるために命中精度が極端に低下する。
通常のカービン銃が分速800発前後、本銃の試作も大体このようなものだったらしい。
発射速度を遅くするために工夫を加え現仕様に落ち着いている。発射時間が長いというのは、
構造的な欠点なのではなく、発射時間をできるだけ長くして連続射撃の命中精度を上げるための
工夫であるとも言う。確かに、本銃の採用している7.62mm NATO弾は反動が強い。
本銃は、火薬を10%減少させ反動を落とし、さらに発射速度を1/2に落とすことにより
 2発目以降の命中率を上げようとしたようである。

*上記にあるように火薬を10%減少させたため外見は7.62mm NATO弾と同一でありながら、
 実質的には7.62mmNATOとは異なる弾薬となった。これは同盟国との共同作戦において
 兵站上の致命的な問題を引き起こす可能性がある。また、それでなくても過剰な貫通力のため
 貧弱な殺傷力が指摘されている7.62mm NATO FMJ弾を更に低威力化した事により、
 人体に命中しても破砕や回転を起こさず、エネルギーを解放する事なく貫通してしまう。
 ある意味で非常に人道的な弾薬となっているわけであるが、有効性には疑問が残る。

*上記にある発射速度を低下させる目的により、他の銃では見られない直動式の撃鉄(ハンマー)
 を採用したためロックタイムが長いという欠点も存在する。つまり、撃鉄から撃針までの距離が長く、
 引き金を引いてから撃鉄が撃針を打撃し雷管を発火させるまでの時間がそれにともなって長いため、
 引き金を引いた後の姿勢の保持が上手くできない練度の低い隊員が射撃を行うと命中率が著しく下がる。
 錬度の低い新隊員の射撃の命中率が低いのは有事の際を考えると致命的であり、
 原因が銃の構造的問題であるだけに深刻である。
25名無し三等兵:2006/09/24(日) 04:07:45 ID:???
*最終弾発射後には、弾倉の押上げ板(マガジンファーロア)により遊底(ボルト)が開放状態となる。
 しかし、通常のミリタリーライフルのように独立したボルトストップではなく、押上げ板により
 直接遊底が停止させられているため、そのままの状態で弾倉を抜くと遊底は閉鎖してしまう。
 このため、弾倉交換時には一度スライド(ボルトキャリア)を手で後方へ引き、尾筒部右側にある
 ボタン状のスライド止め(ボルトストップ)を押しスライド及び遊底を開放状態のまま固定する
 必要がある。M16等はマガジンファーロアに連動したボルトストップを備えているため、
 このような手順を踏まず迅速な弾倉交換が行える。64式小銃開発時には参考になる
 ミリタリーライフルが多数存在したにも関わらず、このような構造になっていることも
 設計者の見識を疑わざるを得ない点である。現にAK47、H&K G3等独立したボルトストップを
 持たないミリタリーライフルは他の先進国の軍隊では既に第一線を退いてから久しい。

*[[89式5.56mm小銃|89式小銃]]採用後も、64式小銃を全廃せずに一部で残そうという意見が
 自衛隊員の中から出されている事から見て、少なくとも現場では評価されているようだ。
 しかし、このような旧式兵器へのノスタルジーにも似た執着は他国の兵士においても
 しばしば見られるものであり、64式小銃が必ずしも優れた小銃である事を意味しない。