1 :
名無し三等兵:
2 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 02:01:39 ID:7Y8d1ere
2
3 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 02:14:59 ID:cZAvcklg
あ〜、亡くなられたのですね。
非常に残念です。哀悼…。
私が読んだ本は、
「零式戦闘機」「戦艦武蔵」
「漂流」「深海の死者」
といったところでした。
好きだったなぁ〜。
4 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 02:19:46 ID:cZAvcklg
「日本人が、どのようにして生き抜いてきたのか?」
について数多く教えられました。
先の大戦を理解している方々が、一人また一人と、
亡くなっていかれるのは惜しいですね。
5 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 02:26:03 ID:Q0kgx/aG
深海の使者はおもしろかった
御冥福をお祈りします
6 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 02:35:45 ID:??? BE:302421896-2BP(2)
「八八艦隊計画」について最初に知ったのは、父親の蔵書だった
「陸奥爆沈」のお陰でした。
「零式戦闘機」では、「ペルシュロン」という馬の品種がある事を
教えて頂きました…
7 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 02:35:59 ID:rU02ruwV
8 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 02:42:03 ID:yVUcrJ8E
嘘!!この人亡くなられたの!?
大本営が震えた日、深海の使者、零式艦上戦闘機、空白の戦記…
この人の本結構読んでたよ…・。゚ノД`゚。・
9 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 02:44:36 ID:??? BE:95823263-BRZ(1348)
ご冥福を。この人の本、すごく勉強になった。
10 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 02:45:50 ID:??? BE:95824229-BRZ(1348)
「関東大震災」も名著。
11 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 02:46:50 ID:???
漂流
天狗騒乱
戦艦武蔵
零式戦闘機
熊嵐
冷い夏、熱い夏
破獄
光る壁画
星への旅
鯨の絵巻
高熱随道
海の史劇
深海の使者
殉国
桜田門外ノ変
陸奥爆沈
少年と軍艦
関東大震災
空白の戦記
大本営が震えた日
魚影の群れ
破船
ふぉん・しいほるとの娘
プリズンの満月
これだけ読んだ。
戦艦武蔵、漂流、高熱随道、破船、星への旅、殉国が好きだった。
無機質な描写なのに読んでてなぜか涙が出てくることが多かった。
12 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 02:48:04 ID:???
>>6 その馬って、確か、三菱名古屋から各務ヶ原の飛行場まで
零戦を牽引していった馬でしたかね?
なんか、本を読んだときに想像した描写が蘇ってきました。
13 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 02:48:28 ID:??? BE:95823836-BRZ(1348)
「兄の死にからめて、自らの死生観を吐露した私小説「死顔」を書き上げた
ばかり。「新潮」10月号に遺稿として掲載される。」
新潮10月号、大事に保存しとく。
14 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 02:54:12 ID:???
良スレになりそうだな…
15 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 02:55:55 ID:???
「海の鼠」の、人間は茸のようなもので、その土地以外では暮らせないという表現がすごく頭に残っている。
「殉国」は今の日本がいかに平和かを噛み締めさせられた。
「星への旅」は不思議な美しさ、澄み渡る情景が心に響いてきた。
「漂流」の、父島が見えて全員で「アリャラ、アリャラ」と声を出すところ、泣いた。
「光る壁画」は、今では当たり前のファイバー検査が、こんなにも先人が努力して出来上がっていったんだなとしみじみ感じた。」
本当に惜しい人を亡くした。
16 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 02:58:33 ID:???
やあ。ようこそバーボンスレへ。とか
お前らは、また騙されたわけだが・・・・・・
そういうのを期待していたのに。
17 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 02:58:47 ID:???
大本営が震えた日には、ドキドキさせられた
読んだのは中学生の時だったな
18 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 03:03:52 ID:???
>>16 まっ、いいじゃん。
いい話だよ、吉村さんが書く物は…
19 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 03:06:35 ID:???
阪神大震災を神戸で受けた俺だが、
氏の作品読んで関東大震災の恐ろしさには震えた。
火炎で人間が空中に吹き飛ばされるなんて。
20 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 03:07:41 ID:FePCUhPi
「海の史劇」が好きでした。
あれだけ分厚いのに戦闘のシーンは比較的さっぱり。でもそれがよい。
豊田穣さんもそうだけどちゃんとした筆力のある人だよね。
21 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 03:13:29 ID:???
豊田穣もいいですね。
「4人の連合艦隊指令長官」
「空母信濃の生涯」読みました。
吉村昭と豊田穣、なんか、かぶりますね。
豊田の方が、見た目は勇猛なんだが…
22 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 03:21:09 ID:???
少佐
打通
ゆうか
イナゾウ中佐
「少佐」は明日あたり、このスレに来るような気がする…
23 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 03:23:27 ID:???
吉村氏は徹底して記録的なんだよな。自分の思ったことを直接言葉にするのではなく、
事実を淡々と羅列し、読者の内面から感動を導き出すみたいな。
その文章は、星への旅のあとがきでは「鉱物的」とまで言われているね。
動物シリーズもいいけど、氏の真骨頂はノンフィクションにあると思う。
24 :
23:2006/08/02(水) 03:24:45 ID:???
もっとも、星への旅はフィクションだけどね。
25 :
一等自営業:2006/08/02(水) 03:29:12 ID:???
一等自営業は死に物狂いで2を目指したが、結局阻止されてしまった。
一等自営業は、不思議に心が安らぐのを感じた。
26 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 03:31:39 ID:??? BE:191646094-BRZ(1348)
27 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 04:48:16 ID:???
みんな読んでますねぇ。
また段ボールの洗出しをして本を探し出さなきゃ。
今週末は本当に徹夜だな。orz
28 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 06:14:25 ID:DnzoOiTA
_____
(r───-丶\
/ ヽ )
| 丶、 ヽ ||
| ー、 ーヾ ,ll∩
( | | / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ゝ ィ- \_ ノノ | オイラが死んでもスレ立てね
| r── | <
\____/| \__________
人\/江ヽ/\
/ \ 畑/ \
29 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 06:14:55 ID:DnzoOiTA
,,,=====,,,
// ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙ \
||| |
|||| ,,ー へ |
゙||| ∠゚ ゚ヽ |
( ( / | 丿
ヽ | / 'ヽヾ| / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| (::::””:::/ < ウルセー禿げ
_|\  ̄ ̄/ \_________
/ \  ̄ ̄|\
30 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 09:43:27 ID:iRC0//l5
極秘図面焼いた少年工は今いずこ…
風俗業界誌と内外タイムズ以外に漢字を読まない漏れですら、戦艦武蔵は読んだ。
32 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 15:44:59 ID:Tb9ybLE9
最も尊敬できる作家でした。心よりご冥福をお祈り致します。江戸っ子だし司馬遼より数段好き。あの先生はサービス過剰で歳を重ねるに連れてうざったい感じが強くなりました。
33 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 15:46:54 ID:HgBpUPNQ
34 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 15:52:43 ID:???
吉村氏の短編も好きです。
日常生活のちょっとした出来事を共感をもって描きつつも、どこか
突き放したような、そういう風な短編を書かれる方でした。
軍板的には板違いですが敢て。
35 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 16:20:29 ID:???
文芸出版業界で「○○先生の担当になった編集者は、その後暫く使い物にならなくなってしまう」
と恐れられた(?w)のは、この方と新田次郎だったっけ…?
(昔何かの雑誌で読んだ話のうろ覚えなのでソース出せなくてスマソ)
・締め切りは必ず守る
・字は綺麗で読み易い
・誤字/脱字/当て字/送り仮名の間違いが無い
・調査/取材/資料収集の大半は一人でやってしまう
「殆どやる事が無いので…」
36 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 18:22:47 ID:???
「深海の使者 」、良かったなぁ。
37 :
(´Д`):2006/08/02(水) 18:30:25 ID:???
これから「破獄」読むバイ。
38 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 18:47:42 ID:???
短編集「空白の戦記」もよかった。
39 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 19:12:10 ID:Tb9ybLE9
ドリットル中佐の東京初空襲の時、日暮里上空でパイロットのマフラーをご覧になられた体験。半藤一利さんと論争してましたね。結局吉村先生の記憶が正しかった。いかにも先生ラシイ逸話です。
40 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 20:12:14 ID:qjy/zZv3
ペルシュロンと聞いてばんえい競馬しか思い出さない漏れですら
破獄は読んだ。
41 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 20:16:27 ID:cZAvcklg
42 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 20:21:58 ID:???
「熊嵐」
怖いぞ〜 トイレ行けなくなるぞ〜
親戚中で読み回ししたよん
43 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 21:01:47 ID:???
『三陸海岸大津波』も良かった。
小学生が書いた津波後の作文なんて、稚拙な文章が逆にリアルに伝わってきて鳥肌が立ったよ。
『高熱隧道』に魅せられて、黒部に旅行したばかりだったのに…。惜しい人がまた一人…。
44 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 21:17:24 ID:???
「漂流」が大好き。すげー好き。
船を建造するシーンはいつ読んでも興奮する。
45 :
一等自営業:2006/08/02(水) 21:22:39 ID:b3iHrTho
海の鼠、マジ実話なんだよな・・・
吉村昭の世界はショボいSFなんかよりはるかに異世界
46 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 21:54:45 ID:HgBpUPNQ
「総員起シ」もぜひ読んでもらいたい。
沈没後九年にして瀬戸内海の底から引揚げられた悲劇の潜水艦イ33の一室から
"生けるが如き"十一の遺体が発見された!ショッキングな表題作のほか「烏の浜」
「海の棺」「剃刀」「手首の記憶」
47 :
名無し三等兵:2006/08/02(水) 22:03:03 ID:RuxMfYGD
小説執筆時の逸話をまとめた
「史実を歩く」という本が文春新書から出てますね。
みなさん、とっくに読んでると思いますが…。
48 :
名無し三等兵:2006/08/03(木) 00:28:30 ID:???
映像ネタ
「破獄」 NHKドラマです。これが一番有名?
「深海の死者」 「山河燃ゆ」の児玉清が薩摩弁を…
「ポーツマスの旗」 原田芳雄出演でドラマになった。
「陸奥爆沈」 新東宝・天知のアレは無関係です。
「魚影の群れ」 オタの評判が良い相米監督、個人的には手持ちカメラが揺れる監督が好きです。
49 :
名無し三等兵:2006/08/03(木) 00:30:52 ID:???
プライベートでの吉村先生は、エッセイを読んでいるとお酒が好きな方で、
取材旅行の折に各地の名産品で一献傾けるお話がたびたびありましたが、
「美味しいお酒と食事、地元のひととの交流」を描いた、
ヒューマンなお人柄が偲ばれる掌編ばかりでした。
吉村先生作品の力点「徹底した現地取材」のお疲れを癒しておられたのでしょう。
50 :
名無し三等兵:2006/08/03(木) 15:22:51 ID:???
みかんを運ぶトラックに同乗する話と、大空襲の後川に浮かんだ死体の群れが
毎日潮の満ち引きで戻って来る話が印象的だった
51 :
名無し三等兵:2006/08/04(金) 10:43:05 ID:???
親父が吉村昭ファンでした。俺は大本営が震えた日が好きでした。
御冥福をお祈りします。
52 :
名無し三等兵:2006/08/05(土) 00:17:48 ID:???
小学校高学年の時に「陸奥爆沈」「戦艦武蔵」「零式戦闘機」あたりから読んだな。
好きな作家の訃報を聞くのは辛いですね。
53 :
名無し三等兵:2006/08/05(土) 22:54:11 ID:RzNGyqs4
ああ、もう新刊が出なくなるのね。
最初に読んだのが「総員起シ」だったなあ。
乾燥した乗組員のシーンが印象的だったんだが、
そのうち短編?で写真を見たときはショックだったな。
先生の御冥福をお祈りします。
54 :
名無し三等兵:2006/08/05(土) 23:23:20 ID:v0hnwJnJ
破船。
さびしい。
55 :
名無し三等兵:2006/08/05(土) 23:28:50 ID:???
>>24 高熱隧道も、物語性を出す為に意図的に事実と異なる描き方をした箇所が多い。
災害の恐ろしさの描き方は良いんだけどね。
56 :
名無し三等兵:2006/08/05(土) 23:42:43 ID:???
「メロンと鳩」を忘れるな
57 :
名無し三等兵:2006/08/05(土) 23:53:54 ID:37d46jBW
「海の史劇」なんども読みました。
「坂の上の雲」より当時がリアルに伝わってきた。
御冥福をお祈りします。
58 :
名無し三等兵:2006/08/05(土) 23:55:06 ID:TSCNpNhc
今日、梅田のジュンク堂書店でもコーナー設置されてまちた。
59 :
名無し三等兵:2006/08/06(日) 00:15:06 ID:M9ykqrYo
中学生の時に「戦艦武蔵」と「深海の使者」を読んでから
軍艦に興味を持つようになったな。
一番印象に残った作品は「背中の勲章」、最初は死ぬ事ばかり
考えていた米軍の捕虜になった日本兵が徐々に自分の境遇を
受け入れて生き抜いていく様子の描写が感動的だった。
60 :
名無し三等兵:2006/08/06(日) 01:16:06 ID:???
>>12 牽引したのは牛だった筈。
ぬかるんだ劣悪な未舗装の国道を何とか何とか・・
61 :
名無し三等兵:2006/08/06(日) 01:52:17 ID:gOykT9tn
<<60
「零式戦闘機」に詳しいですよ。
しかし、未だになんとも腑に落ちないのが
題名は忘れたが「千島辺の師団が輸送中米潜に沈められた短編」
陸軍将校による手首斬りの話があったが・・・・
昨年、吉田満氏 戦艦大和でこの話題で賑わったが、現場の海軍将校は否定。
その合理的な説明、初期出版に記述が見られないこと等でこの件は納得したのだが、
こちらの話は陸軍。ましてや北海の輸送船。あれもフィクションなんだろうか・・・
62 :
名無し三等兵:2006/08/06(日) 02:06:16 ID:gOykT9tn
お、>>ミスった w
フィクションだといいな。祈
63 :
名無し三等兵:2006/08/06(日) 02:26:01 ID:p5TLL5PH
>>60 「零式戦闘機」にも書かれているように大型の陸攻等は輸送船で運ばれている。
最盛期ですら日産5機以下、毎日5頭分以下の輸送。天下の三菱様から見れば屁の
ような労苦だよ。もちろん実際に運搬した人はたいへんだっただろうが。
64 :
名無し三等兵:2006/08/06(日) 02:51:03 ID:???
しかしほんとに色んな題材の作品書いてるのに、ハズレの無かった人だよなあ。
吉村先生の作品から傑作を挙げようとすると、結局これまで読んだ全部になってしまう……
65 :
名無し三等兵:2006/08/06(日) 04:09:34 ID:mXdMmlkq
今、日本映画専門チャンネルで昭和50年製作のドキュメンタリー映画やってるよ。
戦艦陸奥の引き上げ作業の映像。 戦艦陸奥を引き上げて、レストアして
復活させてよー
66 :
名無し三等兵:2006/08/06(日) 08:20:27 ID:5xuaqfPv
>>60 牛だったですね。
有難うございます。
牽引の途中で、零戦の翼端が民家にぶつかったりなんかして…
67 :
名無し三等兵:2006/08/06(日) 08:33:03 ID:5xuaqfPv
昨日NHKで、吉村昭を取り上げていた。
生前のTVInterviewで、吉村さんは、戦後の知識人一般を批判してたな。
「私が見てきた戦争と、知識人が語る戦争は大きく違っている。
どうやったら、あんな大戦争ができたんですか?
知識人が言ってるように、一部の軍部が煽って引き起こしたのではない。
日本人社会の意思が戦争を起こしたんですよ。」
って感じで言ってました。
私も確かにそうだと思う。。。
68 :
名無し三等兵:2006/08/06(日) 08:50:11 ID:p5TLL5PH
吉村昭氏はボクシングが好きだったらしい。しかし疑惑の判定で日本人が
判定勝ちするのを何度もなって嫌いになったらしい。氏がなくなったのは例
のタイトル戦の前日。
69 :
名無し三等兵:2006/08/06(日) 17:05:19 ID:sqiBpu0O
吉村昭先生が「戦艦武蔵」を描き上げるまでの課程を記した
「戦艦武蔵ノート」もおすすめ。
いかに単なる俗説が真実の顔をして世間に広まっているかも指摘されている。
また、証言者の記憶違いも多々あるため、現場にいたからといって話を全部信用せず、
裏付け調査をすることも怠らなかったという。
70 :
名無し三等兵:2006/08/06(日) 17:09:48 ID:+fE4kXvt
「蚤と爆弾」もすごい
この人の本は読みやすい
71 :
名無し三等兵:2006/08/07(月) 16:12:33 ID:???
>>60 >>63 >>66 昭和19年からペルシュロン馬が導入されている。新潮文庫版「零式戦闘機」だと p.262あたりから
その経緯が記述されている。
そのまま引用するのも芸が無いので、名古屋の某社の話題などを…w
> 昭和16年に設立された統制組合・臨港輓馬運送協会が、三菱重工名古屋航空機(大江)で製作した
> 軍用機を岐阜県各務原飛行場まで牛車や馬車で搬送しました。このとき、骨太で大型なペルシュロン馬が
> 大活躍。この功績が認められて「東山組」が誕生しました。東山とは、岩崎彦弥太・三菱重工副社長から、
> 馬車で軍用機輸送に関わった当社に岩崎家ゆかりの東山牧場の名を頂いたものです。
東山株式会社 - 会社概要
ttp://www.tozan.co.jp/company.html
72 :
名無し三等兵:2006/08/07(月) 16:27:33 ID:???
スレの内容とはちょっとはなれるけど、道路に大量にアスファルトを引く能力を
日本が得るのはいつぐらいから?昭和三十年代後半ぐらい?
「陸奥爆沈」が一番よかった。無論ほかも良作だが。
73 :
名無し三等兵:2006/08/08(火) 10:58:08 ID:???
74 :
名無し三等兵:2006/08/08(火) 11:46:40 ID:???
>>71 「柘組」も健在みたい。吉村先生はこの会社にも取材しに行ったのかな?
> 牛車で「零戦」を運んだ初代社長
> 陸上輸送の主役が牛馬によって行われていた昭和2年、柘運送の創業者、柘治良氏は数頭の牛馬により
> 港湾荷役を主とした運搬業を開始。当初従業員は日本人だけでなく中国、朝鮮からも雇い入れていました。
> 歴史の中で同社の輸送力がスポットライトを浴びた一幕があります。日本が戦争の真っ只中に呑み込まれて
> いく昭和14年に、名古屋市港区大江の三菱重工業株式会社名古屋航空機製作所から岐阜県の各務ヶ原
> 飛行場まで『零戦』の機体を牛車によって運び、その様子が吉村昭氏の小説『零式戦闘機』に
> 「…完成された機は大西組をはじめ村瀬、東山、柘、加藤の各荷役の組の手で胴体、翼に分離され…」
> と描かれています。当時トラックではなく牛車が使用されたのは各務原までの悪路に対して機体の損傷を
> 防ぐためであり、その作業は戦火の拡大につれて急増していった。長い牛車の列が熱田、大曽根、犬山を
> 経由して各務ヶ原飛行場までの48キロの道のりをゆっくりと進んだという。
柘運送株式会社 会社沿革
ttp://www.wa.commufa.jp/~tsuge/sub3.htm
75 :
名無し三等兵:2006/08/08(火) 13:34:32 ID:???
76 :
名無し三等兵:2006/08/08(火) 21:46:33 ID:???
「蚤と爆弾」・・・・・・・・・・・・・・
凄過ぎる・・・・・・・・・・・・・・・・・・
77 :
名無し三等兵:2006/08/08(火) 22:30:46 ID:???
単なる戦記作家ではなく、手広いジャンルを描ける方でしたね。
軍板では皆さんご存じかと思いますが、この方の「戦艦武蔵」の存在が、阿川弘之をして「軍艦長門の生涯」を書かせる事を躊躇わせたとか。
ここで一言。
NHKの大河は「坂の上の雲」ではなく、「海の史劇」で一つ。
「坂の上」八冊読むより、「海の史劇」一冊読んだ方が、凄く重みを感じられると思うのは私だけですか?
78 :
名無し三等兵:2006/08/09(水) 08:56:40 ID:???
>>77 1人の作家を褒めたいが為に他の作家を叩くのはオススメできない
吉村氏は吉村氏。 褒めるなら褒める、けなしたければ他所で
79 :
名無し三等兵:2006/08/09(水) 17:52:28 ID:???
>>77 確かに「海の史劇」のほうがロジェストウェンスキーをよく描けてると思います。
決め付けがなく、客観的に描かれている気がします。
「坂の上の雲」は故人の遺志が映像化しないで欲しい、ということなので
やるなら「海の史劇」のほうがよいと私も思います。
80 :
名無し三等兵:2006/08/09(水) 19:08:48 ID:kCbQAzOW
別に司馬遼を叩くわけじゃない。彼は偉大な作家だと思うよ。若い時分は彼のエンターテイメントに惹かれる。坂本龍馬、秋山兄弟、土方歳三etcね。でも歳をとるとそれが鼻につくんだな。その点、吉村先生は史実しか書かない!ある意味地味だが読者には誠実だと思うよ。
81 :
名無し三等兵:2006/08/09(水) 21:19:29 ID:???
「燃えよ剣」なんてまさに中高生の魂を揺さぶるヒロイックファンタジーだもんな。
いや褒めてますよ?
82 :
名無し三等兵:2006/08/09(水) 22:28:34 ID:???
司馬先生のデビュー作『波斯の幻術師』は、冗談抜きにヒロイックファンタジー小説でからねえ。
司馬作品の魅力は、若々しい柔軟さが硬直した老朽な体制をぶちのめしていく青さにあるわけです。
司馬先生は非合理的な昭和陸軍に青春を奪われた恨みを、一生かけて紙上にぶちまけ続けた戦車兵だったのだと思います。
まあ年をとって限界が見えてくると、吉村作品に登場する人々の、日の差さない人生に共感するようになりました。
『海の祭礼』は泣きましたねえ。
83 :
名無し三等兵:2006/08/09(水) 23:38:06 ID:m3ynSBJh
私は大の武蔵ファンなのですが,きっかけは吉村さんの「戦艦武蔵」でした。
大和の陰に隠れて忘れられた軍艦ですが,多くの人間がこの艦によって運命を
左右された事実を知りました。
昨日の読売新聞に掲載された川柳に
戦艦の汽笛が噎ぶ作家の訃
とありましたが,ジブヤン海に沈む武蔵も吉村さんの訃報に悲しんでいること
でしょう。
84 :
名無し三等兵:2006/08/11(金) 18:12:12 ID:RMByrhw9 BE:79852853-BRZ(2348)
どの本も印象に残る。著名な将校や指揮官ではなく「その他大勢」の
人達の運命にも日を当てるものの見方は見事。また軍事上の決断や
戦術的な判断だけでなく、登場人物の気持ちを臭わせる記述も好きだった。
それでいながら史実の追求も丹念で深い。ある意味歴史と文学を両立
させようとしていたのかもしれない。
85 :
名無し三等兵:2006/08/11(金) 19:02:07 ID:3QbD5qpG
史実を調べ尽くしたうえで作品にする誠実さ。時にはたった一行を書く為に長崎まで取材に行く。生存者が少なくなり、正確に書けなくなると潔く戦記物は筆を折る。馬鹿の一つ覚えで平和、平和とお題目を唱えて思考停止シテイル左寄りの諸君も見習ったらどーだ。
86 :
名無し三等兵:2006/08/11(金) 20:29:42 ID:???
奥さんの本を出されて
しようがねえ・・・とサインしたこともあるお茶目な先生
江戸っ子のぼんぼんだから戦前の演劇・演芸や大相撲にも造詣が深かった
87 :
名無し三等兵:2006/08/12(土) 16:22:24 ID:???
>>85深海の使者だな。
この本を完成させた後、吉村氏はイ29号の生存者が
一人しかいなかったのを知り、以後時代小説に切り替えた。
88 :
名無し三等兵:2006/08/12(土) 23:53:06 ID:???
>>69 あの本で細谷四朗という方の存在を知りましたよ。
で、後年細谷氏が加藤副長のことを辛辣に批判していたのを
知って驚きました。
89 :
名無し三等兵:2006/08/13(日) 01:44:17 ID:???
そんな吉村氏をアカ呼ばわりする奴も湧いたことがある
90 :
名無し三等兵:2006/08/13(日) 23:27:21 ID:??? BE:191646094-BRZ(2348)
亡くなった時までは関東大震災しか読んでいなかったけど、
その後戦艦武蔵、深海の使者、陸奥爆沈、エッセイ集など読んだ。
そして、破獄。直接戦争を題材にしてはいないが、これ圧巻だった。
戦争中の日本の刑務所の様子なども解るが、くどくどと情緒的な
描写をしないにもかかわらず登場人物の存在感すごい。「人間を描く」と
いうのはこういう事かと思った。
この人がシリアスな諜報小説書いたらグレアムグリーンかルカレのような
ものすごいものが出来たかも知れない。
91 :
名無し三等兵:2006/08/16(水) 01:51:33 ID:???
>61
>陸軍将校による手首斬りの話があったが・・・・
「総員起シ」所収の「海の柩」ですね。
「万年筆の旅」所収の「手のない遺体」に取材の状況などが書かれています。
それによると、大成丸に乗船して占守島から沖縄に移動中の部隊での出来事で、
「海の柩」の最後に出てくる人物は知人から紹介された、元主計中尉だそうで
す。
まずこの方の話(同乗の将校たちが取りすがる兵の手を切ったことや、自分
は切らなかった(暗号書を抱えていて切りようもなかった)が、頭を蹴って
引き離そうとしたこと等)を聞いた後、およその位置のあたりを付けて現地に
向かい、役場の人や漁師さんなどに取材した、とのことです。
明らかに刃物等で手を切られた遺体が多数漂着したことや、救助の様子など
は、作中のままですね。
92 :
名無し三等兵:2006/08/22(火) 21:43:14 ID:???
93 :
名無し三等兵:2006/08/22(火) 22:20:03 ID:???
戦死した祖父が武蔵に乗っていた事を最近教えてもらい、当時の事を色々調べているうちにこの板にたどり着きました。
恥ずかしながら小説の存在を全く知りませんでした。近いうちに読んでみたいと思っています。
吉村昭さんのご冥福をお祈りいたします。
94 :
名無し三等兵:2006/08/22(火) 22:22:18 ID:OzZJ5gbz
マジかYO
知らなかったよ
この人の本はなかなか面白かった
95 :
名無し三等兵:2006/08/25(金) 10:14:47 ID:???
96 :
名無し三等兵:2006/08/25(金) 12:26:12 ID:???
要は自殺か・・
97 :
名無し三等兵:2006/08/25(金) 12:36:19 ID:???
>>96 ま、分類するならばそういう事だろうね。
でも、人の死に方なんて千差万別、同じ人の死だって、見る人に
よって持つ意味合いが全く異なる。
それを分類する事に、役所の書類に載せる為に必要って以外の
どんな意義があるのかは、漏れにはよく判らんね。
98 :
名無し三等兵:2006/08/25(金) 14:11:50 ID:???
はぁ?
99 :
名無し三等兵:2006/08/25(金) 19:57:16 ID:???
「自決」だ・・・
100 :
名無し三等兵:2006/08/27(日) 21:50:26 ID:F9xBjjYQ
>>77 俺も司馬遼太郎も好きだが、、、、
「海の史劇」や「ポーツマスの旗」あたりを大河で見てみたい
漂流よかったな。
きっかけは、零式戦闘機だっと記憶しているが…
とにかく読みやすかった。
晩年は、戦争物から離れていたようで
あまり読む機会はなかったが…
「ポーツマスの旗」はNHKの単発ドラマとしてあったんじゃないかな、小村は石坂浩二がやってた
103 :
名無し三等兵:2006/08/29(火) 14:14:53 ID:fKOE8XvK
大原麗子の超悪妻ぶりに笑った。辣腕外交官なのにアンナ奥方に振り回され困り果てる小村寿太郎に人間の業を見たね。若い時分は父親の借金を背負いこんだりもしたし。でも友人達の奔走でチャラになったり。そんな人物を吉村先生は観ていた様に描写されとった。
「戦艦武蔵」も映画化して欲しいものだ。
>>104 直接の映像化ではないですが、「戦艦武蔵」という映画がありますね。
多数の元乗組員からの証言だけで話が進む。
良い映画だった記憶が・・・
106 :
名無し三等兵:2006/09/03(日) 01:11:27 ID:TsoMUTB3
>>102 何年前だったろうか?
わたしも記憶してます。
107 :
名無し三等兵:2006/09/03(日) 13:00:54 ID:fw556ctk
ポーツマス会談にのぞむ為に大陸横断列車に乗った小村全権一行を遥々日系移民の人々が訪ねてきたシーン。何か感動。異国で苦しい労働や偏見に耐えながら、祖国への思いは忘れない。
あぁ、お亡くなりになったんだ……
ファンだったのに。南無阿弥陀仏
この人の硬質な、ちょっと役所の報告風の文章はすごく好きだったな
戦艦武蔵も好きだったし漂流や高熱街道も好きだったなぁ
高熱隧道を読みました。この人の淡々と事実を語りつつ、そこに
登場人物の心情の奥深くをからませていくような文章には、引き込まれてしまいました。
あとがきで戦記ものが多いのを知り、いろいろ読んでみようと思った矢先であり、残念です。
110 :
名無し三等兵:2006/09/04(月) 00:37:51 ID:BFfuH4mb
>>109 ぜひ読んでみてください
氏は、作品の中で生き続けています
長女に「死ねよ」か・・・。
乱暴な人だったんだな
あまり読んでないけど、軍ヲタにお勧めの作品
「海の史劇」
「ポーツマスの旗」
「戦艦武蔵」
「蚤と爆弾」
あと、知らん
小学生の頃に親父の本箱から「蚤と爆弾」を拝借して読んでトラウマになり、
高校の頃まで吉村氏の本は敬遠してました^^;
結局は「実を申すと」あたりまで読んでしまいましたがw
まあ、親父の本箱に並んでいるので・・・・
熊嵐がbest
>>107 そのレスを読んで、ドラマで石坂浩二が「その日の丸は・・・」といったシーンを思い出して泣けてきた
うん、羆嵐は怖かった。
「腹は破かないでくれ」 ・・・絶句
118 :
名無し三等兵:2006/09/06(水) 17:47:58 ID:dTf7Tirn
蘭鋳が鬱過ぎて忘れたいのに忘れられない
黒船も幕末オタにはいいぞ
最初と最後で夢のように世界が変わってしまっている
いちばん悲しくなったのは「殉国」なんだがあまり売ってないな
沖縄戦の様相がめちゃ生々しい
121 :
名無し三等兵:2006/09/06(水) 21:45:16 ID:hIfv46Pj
本棚探してみた。
「戦艦武蔵」
「陸奥爆沈」
「海の史劇」
「零式戦闘機」
「白い航跡」
があった。
「白い航跡」読んで森鴎外が嫌いになった。
>>121 文学者としては素晴らしいとしても、軍医としては・・・
最悪ですな。
123 :
名無し三等兵:2006/09/07(木) 07:03:32 ID:5qX+k57K
123
「白い航跡」は傑作だと思う。
吉村さんはめったに人を悪く書かないひとだが
この作品の鴎外は非常に例外的だと思う。
吉村先生は学生時代から鴎外の書物に心酔していたから
真実を知ったときには、さぞ衝撃を受けられたと思う。
126 :
名無し三等兵:2006/09/10(日) 09:25:15 ID:hOlHpZ09
それにつけても、先日“ガンで一年ほど病床につき、最後は自身でチューブを抜かれて七十九
歳で往生された著名な作家さん”が同業の奥さまに「こんなに一生懸命ものを書くだけの努力
をしてきたのに、どうしてこんな辛い病気に苦しまなければならないのだろう」と漏らしたと
いう話は個人的にどうなんだろうなぁと実は思います。
「名のある作家の人間的なエピソード」として、または「お身内に対しての言葉だからね」と
聞き流すべきなんだろうけど、非才な私はプロが一生懸命やるのなんて当然で、そんなの努力
と言わんと思うクチなので神様はそんな人に才能を与えず俺にくれればいいのに、って結局そ
こかい。まぁいいや。これも介護疲れの八つ当たりなんでしょうかね、でもちょっと思いまし
た。
世の中にはもっと苦しい病に蝕まれてる人もいるのに。自分が病気になると、総じて人のこと
を思いやれなくなってくるんだろうか。
ままならぬ“生き死に”に恋−−そもそも世の不条理がなかったら、小説なんて生まれないの
に。ものを書くのは常に自分の躯と心の切り売りで、もしその覚悟や苦しみを引き受けずにも
のを書いていたのなら、なんて才能に恵まれた、でも罰当たりな人かとやっぱり思っちゃう。
http://www002.upp.so-net.ne.jp/miyazu/
>>126 俺はなんとも思わん。かえって血が通った人間なんだな、と思わせる
っつーか。まあ、愚痴のひとつもこぼすでしょ。たまたまめったにきかない
ラジオのスイッチ入れたらNHKの訃報が入ってきた。ご冥福をお祈りします。
先日、”間宮林蔵”を読みつつ宗谷岬まで行ってきたところだったのに。
バスの中から”間宮林蔵渡樺の地”という碑が海沿いに見え、その情景を
思い出しながら読んだけど非常に臨場感があってたのしめた。
史実を追う旅のプロペラと箒星の中で堀越技師との対談は、技術者vs小説家の
プライドをかけた戦いみたいで衝撃的だったな。短い記述だけど印象に残る。
”あなたのプロペラの記述は8割がたしか合っていない。私のこの文章を
丸写しすれば完璧だ、写しなさい”という技師に対し、
”文章は自分で書くもの。編集者が数行読んだだけで誰の文章か分かる。
丸写しすれば自分が学生の頃から何をやってきたか分からなくなる”みたいな内容。
互いに本物の技術者と小説家だったんだろうね。自分もそこまで仕事に
プライドをかけられるか、って考えると二人とも立派だったと思う。
大黒屋光太夫なんかもそうだけど、史実だから結末は分かっているはずなのに
どうなってしまうんだろうか、と登場人物とともに途方に暮れてしまうことが
多々ある。事実の羅列の中に一種の理論というか方向性を持ちつつ描かれているのが
非常に魅力的に写るんだと思うけどどうよ。
128 :
名無し三等兵:2006/09/14(木) 00:23:22 ID:JlLhwVDs
今日「羆嵐」読みました。
銀おやじが最後に使った銃が気になる。
まさか三八式?
>>128 日露戦争でも三〇式が主流で三八式なんぞ無かったのに
民間に出回るかい。
いいとこ村田式だの。
130 :
名無し三等兵:2006/09/14(木) 00:57:20 ID:JlLhwVDs
131 :
129:2006/09/14(木) 02:58:13 ID:???
明治22年に村田式連発銃
明治30年に三〇式歩兵銃
明治39年に三八式歩兵銃だ。
38式戦後中国で使われてたと記憶
既出かな?
吉村先生の本で軍事全く関係ない「お医者さん・患者さん」て本があってそれが結構おもしろかった
戦艦武蔵とか背中の勲章、零戦(ry)とかから知って読み始めた吉村先生の本だけど普通のも良かった
その本の中で軍事物も少しはあるけどね・・・・
ちなみに、その本によると吉村先生の特技は「胃カメラを飲むこと」だそうな・・・
134 :
名無し三等兵:2006/09/28(木) 03:24:12 ID:??? BE:95824229-BRZ(2350)
海の祭礼読了。だいぶたくさん読んだ。戦艦武蔵ノート売ってない...
>>134 うちの近所では売ってたが(東京じゃないぞ)
軍関係以外だと羆嵐がイチオシだが、天狗騒乱や漂流もおもしろいだよなあ
人間の苦闘を書いたら、このひとうまいとしかいいようがない。
>>135 吉村さんはすごい作家だけど、欲を言えばもう少し明るい作品も書いて欲しかった
決して批判じゃないよ
尊敬してる作家の一人
138 :
名無し三等兵:2006/10/01(日) 22:46:50 ID:5Aetw/NM
あーるは鳥坂に告げた。
「とさかさん とさかさん ロボットじゃなくてアンドロイドなんですよ」
しかし鳥坂はぶっきらぼうに「うるさい、お前なんかロボットだ」と答えるのみであった。
あーるは絶句した。
しばらくたってようやく口をついて出た言葉は「とほほ」の一言であった。
あーるの目には光るものがあふれた。
冬の鷹(前野良沢主人公の本)を読んでると特に思うけど、
司馬氏に対する吉村氏のスタンス=杉田玄白に対する前野良沢、と捉えて来て困る
考えすぎなんだろうか。(歴史小説を巡る考え方で対立とかしてた訳ではない
のは無論だけど)
>>139 吉村先生は大作家だけど、司馬はやはりさらに凌駕すると両方を読んできた
俺は思った。いろいろ意見あるだろうけど。
>140
そのとおりや
>欲を言えばもう少し明るい作品も書いて欲しかった
初期の少女架刑と星への旅からして死臭が漂ってるもんな。
若い頃の経験が尾を引いてるのだろうけど。
関係ないけど作品名確認しにwikiを覗いたのだが尊厳死だったんだな。
らしいというべきか…
143 :
名無し三等兵:2006/10/08(日) 21:30:04 ID:1oChDa+C
でもね、司馬遼は筆力有りすぎて主人公を魅力的に美化し過ぎ!関西人のエンターテイメントなんだろうけど…龍馬や土方史実より凄過ぎ。歳をとるごとに吉村先生の抑えた筆致のほうが冷静に読める。
ちょうど流れ的に、司馬遼が出てきたから、長年の疑問を披露。
「海の史劇」では「クニャージ・スヴォーロフ」、「ノーシベー湾」
「坂の上の雲」では「クニャージ・スワロフ」「ノシベ湾」
どっちが原文に近いんだろうと疑問に思ったり。
落ちた阿川スレで語られる事はなかったと思うが、阿川弘之氏が「軍艦長門の生涯」の構想を練っていた時に、「戦艦武蔵」が出版されて
「二番煎じになるから辞めよう」
と思ったとか。
結局、執筆から出版までその後10年近くかかり、「武蔵」のほとぼりが醒めた頃に、「軍艦長門の生涯」が出版されたとか。
考えてみれば、「大和」の陰に隠れ続けた(今でも隠れ続けている)「武蔵」を、大々的に初めて取り上げたのは、乗員以外ではこの人が最初なのではなかろうか?
Kniaz Souvorovだよな。
クニャージ・スワロフが多いかな。
もっとも司馬遼が元ネタの気もするが…現地人に聞かないと分からないな。
人命だから固定化されてるとは思うが。
ノシベはnosybeだがこれもノシベが多いかな?
あの、避難所(っぽいところ)ってここでいいのですか?
一般書籍板はミステリ板住人とか言うゴミが巣食って終わってます。
なんかしらんが語るべきことがあれば語れ
このスレが拒む理由はない
親父に昭和41年刷の「戦艦武蔵」の本を貰ったんだが、これって珍しいの?
珍しいとは思わんが大事にしたほうがいい
そもそも名著なんだし
151 :
149:2006/10/13(金) 00:50:09 ID:???
軍板初めてなので失礼がありましたら申し訳ありません。
吉村昭の史実をテーマにした本が特に好きで、「海の史劇」を読み始めています。
ところが私自身は戦艦はおろか地理にも疎く読み進むのに時間がかかっています。
なるべく当時の状況を思い浮かべつつ読みたいので
・バルチック艦隊はじめ各艦隊の映像や画像の資料
・日本の各戦艦の資料(日本の戦艦?とかいう雑誌でOKでしょうか?)
・ロシアや日本をはじめとした各船団等の航路及び地図
この3点を教えていただきたく書き込みしました。
今まで読んだ本は下記の通りで、軍事関係は全く素人です。
ググッてもよく分かりませんでした。
お時間がありましたらよろしくお願い致します。
漂流・熊嵐・破獄・光る壁画・高熱随道・陸奥爆沈・関東大震災
破船・朱の丸御用船・三陸大津波・総員起シ
153 :
匿名希望:2006/10/26(木) 21:46:25 ID:YMPlmX8x
お別れ会に参加させていただいた。吉村ファンが多数いて楽しかった。参加すればよかったのに・・・・・>all
地方の社会人にはつらいことばだな・・・
行けるなら、行ってるよ。
>>152 初心者歓迎スレで概略を聞いたうえで、当該スレに
いかれてはどうだろうか?
不確かな知識を教えてはいかんと思うし
>>154 >152です
この板のスレを眺めていたら軍板自体にも興味が出てきましたので
私と似た様な書き込みがないか等、見てからにしようかと思います。
ご丁寧にありがとうございました。
>>155 wikiで、日本海海戦の項を読むだけでもいろいろわかると思います。
>>152 日本海海戦はNHKのその時歴史は動いた が 一番判り易いね
見た?
あの竜巻の事件、雪ではないけど高熱随道の一エピソードみたいな
事件だな。自然は怖い
159 :
名無し三等兵:2006/11/08(水) 12:30:59 ID:mo703j3i
ほう雪崩ですな。
町ひとつぐらい一瞬で吹き飛ばしそうな描写だったな
そういう描写もうまい人だったと思う
161 :
名無し三等兵:2006/11/08(水) 16:58:04 ID:mo703j3i
でも、誇張や演出はなく自分の足で調査して間違い無い事のみを書かれる…作家の鑑です。
泡雪崩(ほうなだれ)は、雪崩の一種。ホウ雪崩とも表記する。
多雪地で気温が低く、多量の降雪を伴う吹雪の時かその直後の積雪が安定しないときに起きやすい。
そのため、主に厳冬期の山間部で発生する。
通常の雪崩のような雪塊の落下とは違い、雪崩を構成する雪煙が最大で200km/h以上の速度で流下する。
その衝撃力は数百キロパスカル(建造物などを破壊するほどの力に相当する)に達し、大きな被害をもたらすと考えられている。
そのため、泡雪崩が発生すると、あまり雪が堆積しないにもかかわらず(通常の雪崩では多量の雪が堆積する)、
衝撃によって周囲のものがことごとく破壊されているか吹き飛ばされているという状況が発生する。
この破壊力に関して、爆風が発生すると誤解されることが多いが、実際は、雪煙が空気と雪粒の混合体であるがゆえ生じる衝撃圧による。
この誤解は『高熱隧道』の記述によって広まったとされている。
>>149 遅レスだが、古書店でワゴン100円だったよ。
ハードカバー。
ま、金銭的な価値はなくても、心の糧として大事にしてやってください。
俺も盲目的信者でないので過ちは過ちとして、かんがえるが、高熱がなければ、そういうことがあったことすら広く知られていなかったとも思う。
じつは「少女架刑」や「星への旅」なんかが好きだったりする。
東京初空襲のB25を見て「美しい」と感じたそうだ。
どこかニヒリスティックで科学技術思考ってのは、
戦記や歴史を書く上で必要な資質かもしれない。
対象に思い入れ過ぎないから。
166 :
名無し三等兵:2006/11/09(木) 19:54:54 ID:laDtk3Fz
『メロンと鳩』読んでるんだけど、なんか陰気な話でイライラすんだよな。
陰気な話にクールな文体だから鬱になる
やっぱあの文体には記録ものだな。
いい流れだからこのままミス住は来ないでほしい。
荒れるのが嫌な吉村ファンの願いです。
だったらアゲるなよw
一番は羆嵐 あの暴力と破壊描写は圧倒的だ。
銀じいさんや長の描写もうまい
168 :
166:2006/11/10(金) 05:47:18 ID:???
あ、ここ一般書籍じゃなかった。
勘違いしてたよ。
熊撃ち猟師には村田銃の方がライフルより好まれる
ライフルは遠射は効くが、高勢力が仇となり弾が熊を貫通して
ストッピングパワーを欠く場合があり、危険。
村田銃だと射程は限られるが確実。
単発の村田銃でも、手だれの熊撃ちであればあっと言う間に
次弾を装填してみせる。
「羆嵐」の為に数多くの熊撃ちたちに取材したから、
これだけの事が書けた訳だな。
猟師の語る「山は晴れた時だけ人が歩ける場所」とか、
ガダルカナルとか知っているととても説得力ある。
日航123便事故陰謀説論者なんか、自衛隊も警察消防団も、
火事の明かりをたよりに真夜中の山を歩けたはずとか主張してるし…
なんか辻〜んや牟田口は今なお日本人の精神に生きているような気ガス
ライフルと村田銃って何が違うんだ?
村田銃もライフルの一種じゃないの?
本物の村田銃を未だに使っている猟師とか居るんだろうか
173 :
名無し三等兵:2006/11/14(火) 22:30:36 ID:KXdHfXru
また東京かよ
東北とか大阪とかでやって欲しい
長崎でやるべきだ
176 :
名無し三等兵:2006/11/15(水) 22:12:26 ID:rZfTfl5D
吉村先生は江戸っ子で自宅で過ごされるのが好きな方でしたからね。取材が終わったら速攻で帰宅された由。エッセイは越後湯沢の別荘でも書かれたそうですが。
177 :
荒川区民:2006/11/15(水) 22:30:04 ID:ik8bakL5
吉村先生は荒川区日暮里の出身です。
現在の「ホテルラングウッド」の敷地の一部が吉村氏の生家跡です。
これだけの豪華メンバーを一自治体が(しかも国から税金を
まわしてもらっている。)無料で主催できるのはそういう理由です。
地方では無理でしょう。週末を使って上京・講演会拝聴。
翌日は「東京の下町」片手に生地めぐりをするのが真のファンでは。
司馬遼太郎さんの記念館が東大阪にあったり森鴎外の記念館が
アソコに在ったりして、それに東京の人間が遠いから嫌だと言ってるのと同様の理由なわけだな
どうも「色黒だけど顔の整った人」、と言う人が先生のタイプだったみたいで
作品を見ても美形の描写で結構でてくる
アグネス・ラムみたいな娘?
古いw でも今で言うとだれだろう・・・
182 :
名無し三等兵:2006/11/29(水) 15:14:46 ID:Q7ontGdU
>173
貴重な情報をありがとう^^!
ヌデレバとかいいんじゃね?
プラネテスのフィーとか?
私のラバさんが理想のタイプってことか
186 :
名無し三等兵:2006/12/09(土) 17:31:01 ID:xOROBXq2
阿曽原の鉄筋宿舎が泡雪崩で吹っ飛ばされたのって、どこかで写真は見られませんか?
ライス姐さんのことか。。。
>152です。ご迷惑かもしれませんが報告に参りました。
あれから色々探してみて、ふくろう出版の「日露戦争」を資料としました。
航路はともかく前後の時代背景や写真・絵で視覚的に捉えることが出来ました。
やっぱり筆者が熱くなってきてちょっとどうかと思う節は多々ありましたが…。
省みて吉村昭さんの淡々とした文にずっしり来るものがあるように思いました。
先生は荒川区出身なんですね。私の故郷です。
行きたいけど関西住まいじゃ無理だなぁ。
189 :
名無し三等兵:2006/12/16(土) 18:07:53 ID:AwEuW2H7
本スレもうだめだね
ここだけがまとも
>>186 登山の嗜みがあれば簡単に現地にいけて、阿曽原の温泉にもつかれるぞ。
鉄筋の基礎のようなものがあるからそれかもね。
192 :
186:2006/12/17(日) 15:00:01 ID:???
>>190 多少は山も自信あるですが、水平歩道の写真見てびびってますw
尾根1つ超して鉄筋5階建てのビルが飛んでいくのって、やっぱ想像超えてますね。
去年辺りの大雪でも同じような雪崩が起きたんだろうか。
>>192 毎年雪崩が起きるので、温泉小屋は未だにプレハブなのです。
高熱隧道や黒二、黒三発電所の建設中の写真なら見られるけど、宿舎の写真は無いなあ・・・
194 :
186:2006/12/25(月) 21:23:42 ID:???
195 :
193: