約6千万年前の火山活動によって島の原型が形成され、約2千万年前に一度沈降してサンゴ礁に起因する石灰岩が堆積した。豊富に存在するリン鉱もこの当時堆積したと考えられている。約1千万年前に再び数度にわたる隆起によって
現在見られる島が形成された。島の土壌は主にサンゴ由来の石灰岩であり、中性から弱塩基性である。一部火山起源の火成岩が露頭しているところもある。火成岩の部分では雨水が川を形成するが、石灰岩の部分では土壌に浸透して多数の鍾乳洞を形成している。
気候は熱帯モンスーン気候に属し、
1972年から2004年までの統計で平均最高気温は4月の28.3℃、
平均最低気温は8月の22.1℃である。年間平均降水量は2117mmで、11月から4月までの雨季と5月から10月までの乾季がある。エル・ニーニョが生じると、降雨量は減少する傾向がある。
雨季は北西からのモンスーンが吹き、非常に蒸し暑く集中的な降雨がある。月平均最多降雨量は2月の351mm。乾季は南東からの貿易風が卓越して、比較的過ごしやすい。月平均最少降雨量は8月の44mmである。
海洋性気候のため通年湿度が高く、平均して80〜90%程度である。雨季には標高の高い所では霧が発生しやすい。また雨季にはサイクロンが付近を通過することはあるが、上陸した記録はない。
集落は全て島の北東部に位置する。
セトルメント地区 最も古くからの集落で、主に西欧系の人が居住する。警察、商店、郵便局等があり最近では中国系の人も居住している。西欧系の人の住居は地区北部のロッキー・ポイントに多い。
カンポン地区 主にマレー系の人々の居住地域で、フライング・フィッシュ・コーヴのすぐ前に位置する。モスク、集合住宅、商店がある。
プン・サーン地区 主に中国系の人々の居住区。セトルメント地区から坂を上った標高約150mのところにあり、学校もここにある。
シルバー・シティ地区 1970年代から建設された、西欧系、中国系、マレー系の人々が混在する住宅街。プン・サーン地区の海寄りの見晴らしの良い高台にあり、
アルミニウム等の金属素材を用いたサイクロンに耐え得る住宅が多いことから名付けられた。
ドラムサイト地区 プン・サーン地区の奥に位置し、主にリン鉱関連で働く西欧系、中国系の人が住む。パークス・オーストラリアの事務所があり、
熱帯雨林再生プログラムのための育苗が行われている。