佐藤大輔御大という苦難を乗り越えてゆくスレ9

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699名無し三等兵

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 |::::::::::   (●)     (●)   | 佐藤大輔の憂鬱
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それまでボクは自分がどこか特別な人間のように思っていた。仲間といるのも
楽しかったし、なにより自分の通う会社の自分の職場は世界のどこよりも面白
い人間が集まっていると思っていた。でも、そうじゃないんだって気づいた。
ボクが世界で一番楽しいと思っているボードゲームも、こんなの日本のどこに
でもあるありふれた娯楽でしかないんだ。日本全国のすべての人間から見たら
普通の出来事でしかない。そう気付いたとき、ボクは急にボクの周りの世界が
色あせたみたに感じた。夜、エロゲーをして寝るのも、朝起きてタバコを吸う
のも、どこにでもある、みんながやってる普通の日常なんだと思うと、途端に
何もかもがつまらなくなった。そして、世の中にこれだけ人がいたら、その中
にはちっとも普通じゃなく面白い人生を送っている人もいるんだ、そうに違い
ないと思った。それがボクじゃないのは何故?
ボードゲームデザイナーを卒業するまで、ボクはずっとそんなことを考えてた。
考えていたら思いついた。面白いことは待っててもやってこないんだってね。
作家になったら、ボクは自分を変えてやろうと思った。待ってるだけの男じゃ
ないことを世界に訴えようと思った。実際ボクなりにそうしたつもり。でも、
結局は何もなし。そうやって、ボクはいつの間にか監修をやってた。
少しは何かが変わるかと思っていた。