CIAや米政治団体もウィキペディアに書き込み、内容を都合よく変更
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/it/2269119/2030557 大学院生で自称ハッカーのバージル・グリフィス(Virgil Griffith)さんは、自身が開発した
プログラム、「ウィキスキャナー(Wikiscanner)」を用いて約300件の書き込みの発信源を
CIAのコンピューターだと特定した。変更が行われたトピックスには、「イラン大統領」、
「アルゼンチン海軍」、「中国の核兵器」などが含まれているという。
CIA報道官はAFPの問い合わせに対し、「CIAが保有するコンピューターから書き込みが
行われたかどうかは確認できないが、当局は常に責任あるコンピューターの使い方を
求めている」と述べた。
ウィキペディアへの書き込みの発信源は、固有のIPアドレスを使って特定される。
この方法によりウィキスキャナーが発見した変更点の多くは単語のつづりを直すなどの
些細な訂正だったが、その一方で望ましくない情報の削除や、悪口の書き込みなども
行われていた。
米民主党関係者は、保守派で知られるラジオのトークショーの司会者の肩書きに「石頭」と
書き込み、さらに同番組の視聴者を「能無し」とばかにした。一方で、イラクのバース党についての
項目では、米軍によるイラク侵攻を推し進めた「占領軍」と書かれた言葉が「解放軍」と
訂正されており、その発信源が米共和党のコンピューターだと判明。また、ロイター通信が
所持するコンピューターからは、ジョージ・W・ブッシュ米大統領のプロフィールに「大量
殺人者」と書き込まれていた。
グリフィスさんによると、政治家が都合の悪い情報を取り繕ったり、企業が競合相手の情報に
批判的な情報を足すことはよくあることだという。また、どちらも重要な情報を削除する傾向が
見られた。