日本海軍機に萌えるスレ一型

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174タイフーン ◆i3FjaNbBfI

「それは…どういう意味で…?」
「考えてみろよ。もし降下したすぐ隣に魔法少女のお穣ちゃん一行がピクニックでもしてたら?それはないとしても、もし白石の進出が予想外に早くて、俺たちを手薬煉引いて待ってたら?」
義昭は“黒ウサギ”と呼ばれる、開戦からの生き残り組だ。
島全体を覆う不可思議な魔法結界のおかげでこの戦争における死者は限りなくゼロだが、(この結界については今だ具体的な証拠が発見されていない)戦闘不能になるだの、負傷しただのの類で戦線離脱する人間は多い。
それに加えて稲葉では将校も最前線に立って戦うという悪癖があり、これも優秀な前線指揮官の不足を招いていた。
「でも少佐、そんなことありませんよ。情報部からは敵の予想進出速度の関係からそれはないと。きっと大丈夫です」
「天気予報が100%的中したことがあったか?あと希望的観測は絶対にやめろ、それで部隊を壊滅させた男がお前の目の前にいる」
「えっ…?」
キョロキョロと弓原は機内を見回し、「誰ですか?」と聞いてきた。義昭は少しだけ悲しくなり、「いや、なんでもない」と付け加える。
なんだか先が思いやられてきた。
そういえば、今日の運勢はどうだったんだろう?
その時、タンテの機体が大きく揺れた。
下から突き上げられた、敵の戦闘機ではない。
少なくともタンテがここまで来れたということは、制空権がこちら側にあったということだ。ならば対空砲火、高射砲ではなく、対空攻撃魔法の類だ。
どうやら今日の運勢は最悪らしい。