妹に、飛行機を見につれてけと言われていますpart2

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375名無し三等兵
【プロローグ】

あれは、1980年代半ば、まだ若かった僕は静かに赤い絨毯の上を歩いていた。
しかし、僕の心臓は回りに聞こえるのではないかと思うほど高鳴っていた。
場所は某高級ホテル。
僕の隣を歩いているのは日本の防衛庁長官を務めている男だ。
彼には病弱な妹の医療費を負担してもらって以来、かわいがって貰い、今では僕を彼の片腕と呼ぶ人も多い。

大きな扉の前に着いた。
ボディーガードがその扉を開けると、そこには米国防長官その人が立っていた。

握手をし、2、3挨拶の言葉を交わした後、大きなソファーに座った。
両長官は一見平然としているが、この会談で全てが決まることを分かっている今、想像を絶する重圧と戦っているのだろう。
僕でさえ防衛庁長官がこの会談で、どのような答えを出すのか聞かされていない。