【絵空事】ミッドウェイ沖海空戦【夢】

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231某国丸 ◆kRSHX/e2Ss
ぐぐって調べていたら面白いサイトを見つけました。
新聞の切り抜きの寄せ集めですが、戦前の民間船舶事情をかいま見ることが
できると思います。
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/directory/sinbun/vlist/senp10.html

で、その中で下記記事では船舶が1500万トン必要であるとの認識が出ています。
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463248&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463248

前述の企画院の数字とは全く異なるものですが、この数字はどのような
内容を想定しているのか興味深いところです。新聞発表は1941年12月末ですので
あるいは東南アジアの占領と維持を想定した数字かとも思ったのですが、
会議が「七月十日以来二十数回におよび審議」であり、「本邦経済発展の過程に
かんがみ遠洋航路を拡充することいよいよ緊要なり、その際必然的に外国船との
間に競争を惹起」とあることから、あくまでも平時体制で外国の輸送船も入り込む
ことを考えても日本の経済発展にはこれだけの船腹が必要であるという認識を
民間では抱いていたのかもしれません。当然これは当時の日本の保有している
船腹を大幅に超過している数字です。
232名無し三等兵:2005/08/13(土) 20:16:58 ID:???
>>229
日本の原油の主な輸入元とその国が成立させた中立法の内容しってますか?。
それでも外国籍タンカーがまったく使えない訳ではないですけど、基本的には日本が開戦に向けて燃料備蓄に奔走している時に使ったのは民間タンカー+海軍の油槽船ですが。

>>230
言ってる事、理解できてないんですか?
開戦直前の日本の商船保有量は必要最低量の二倍以上なんですが。
軍需に転用されないなら、その大部分を民需用として使えますよ。
それを上回る以上に商船を建造する具体的な理由なんて見当たらないですけど。
史実通りに戦争に突入するとしても、建造は間に合いませんし。

さらに配給制や物資統制が始まったのはいつの事ですか?
233名無し三等兵:2005/08/13(土) 20:24:54 ID:???
>>231
自分で紹介した記事くらいちゃんと読もうよ。
300万tなのは「日本」の開戦前の段階での民需用船舶量。
1,500万tというのは、「大東亜共栄圏」の将来に於ける軍需・民需を合わせた保有量の予測。

根本的に比較すべき数字じゃない。
234某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/13(土) 22:36:16 ID:???
>>232
中立法の内容は交戦国に対する軍需物資の供給の禁止を目的としており、
日本がどの程度この枠におさまっているかは微妙です(石油や屑鉄の
輸出は続いているわけですからね)。
また確かに「備蓄」燃料は海軍の油槽船などを動かして確保していますが、
一般の消費分はまた別であるはずです。

>配給制や物資統制が始まったのはいつの事ですか?

ttp://www.city.suwa.nagano.jp/scm/kikaku/war2000/ww2_03.htm
どの物資がどの程度の制約を受けたのかはまちまちですが、
上記URLを見ると1940年4月には米・みそ・マッチなどに切符制が
導入されていますね。

>開戦直前の日本の商船保有量は必要最低量の二倍以上なんですが。
>軍需に転用されないなら、その大部分を民需用として使えますよ。

企画院が出した、600万トンの日本の保有船量のうちの300万トンが
あれば国民経済は維持できるという数字ですよね。元々その300万トンは
軍需に転用されないという条件付です(実際には開戦初期には軍需に
必要ということで一時的に枠を借り、後でその枠を返す形にしていますが。
しかもこの約束も事実上反故になっていますが)ので軍需転換はしないという
前提ではありますが。

とは言え、前述の通り、会議の開催期間は7月から始まっていて、東南アジアの
占領もまだ進んでいない段階での会議ですから、この1500万トンという数字が
本当に東南アジアまで含んだ必要船腹量かどうかは確証が持てません。
と言うか新聞記事を丹念に追いかけるとこの1500万トンは日本本土・朝鮮半島・
台湾・トラック等委任統治領の維持にかかる数字ではないかと思えてきます。
その根拠は後述します。
235某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/13(土) 22:36:48 ID:???
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463058&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463058
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463062&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463062

1935年の記事ですが(ただしこれでも第一次船舶改善助成施設の後)、
興味深い記事が続いています。船舶関係者の間での商船管理に関する
不満が渦巻いていた時期なのでしょうか。

旧型の船が余っている一方で新型船が不足しており、大手海運会社が
外国籍の船を傭船せざるを得ない実態が明らかになっています。
またさらに言えば物流について言えば外国船の帰航貨物に依存する
割合が高いとされていて、これは物流に関して言えばやはり非効率的です。


ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463065&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463065

また上記記事では日本の海運が外国籍の船に圧迫されていることが
書かれています。
確かにこの問題を造船のみの助成で語ることは難しいかもしれないですが、
いずれにしても日本全体の海運状態の改善に関して手だてが必要であることは
認められているわけでして。
236某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/13(土) 22:37:18 ID:???
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463072&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463072
『外国傭船排撃−神戸船主協会声明』(1935.7.3)

ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463075&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463075
『海運の国日本も新鋭船では低位−第三次助成案に期待』(1935.7.6)


出てきました。船舶助成が削減された赤裸々な記事
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463080&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463080
『船質改善施設費十分の一に削減−三ケ年を二ケ年に』(1935.11.14)


下記記事では新造船600万トンを要望と明記されています。旧型船も合わせれば
800万トン以上は必要ということでしょうか。1936年の段階で、ほぼ民需のみで
ですよ。
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463101&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463101
『船舶改善施設を廃し新造船助成に充てよ−海運界一部に要望昂る』(1936.7.7)
237某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/13(土) 22:37:52 ID:???
1940年東京オリンピックの夢の跡……とでも言いましょうか。
そう言えばオリンピック返上というのは単に大義名分としてオリンピックの
ような国際的平和協調のイベントを開催できないという意味だったのでしょうか、
それともオリンピック誘致に必要な各種インフラの整備ができなかったために
返上せざるを得ないということだったのでしょうか。このオリンピック返上に
関しても調べてみると面白いことが分かるかもしれないですが、とりあえずは
新聞の引用だけ。
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463108&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463108
『四年後に備え五万噸の巨船建造−一万七千噸級も四隻』(1936.8.14)


需要の増大による外国船の輸入を民間では希望するものの、国の政策として
外国船の輸入を認めないとする報道です。船腹需要の増大に国が応えていない
一面がかいま見えます。もっとも何故船腹の輸入に反対したのでしょうか。
日本の造船のことを考えているのか、それとも歴史の後知恵ではありますが
その後の戦争のことを見越していたのか……(ただこれはうがちすぎのような
気もしなくはないですが)。
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463139&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463139
『外船輸入は尚早 統制で船腹緩和出来る』(1937.5.15)
238某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/13(土) 22:38:23 ID:???
1937年は船舶事情が大いに逼迫していたようです。
この時期に船舶の建造施策について何か明確に手を打てばその後の
海運事情も大きく変わったかもしれないですが。
なおこの時の新聞記事には「我国に於て優秀船の建造勃興は今明年中に
多大の船腹増加を来すべく」と明記されています。
またこの新聞記事の一節に、「外船の輸入は独り海運のみならず
国防上、産業上重大なる使命を有する我国造船業の健全なる発達を
妨げる事大なり」と明記されています。国防上の懸念が出てきている
わけでして、この時期にこの言葉が出てくるのは若干興味深い。
中国を支援していたアメリカとの対決を漠然とでも意識し始めていたと
いうことなのでしょうか?
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463141&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463141
『外船の輸入緩和は海運国策に背馳−船質低下は将来に多大の禍根/
神戸船主会・反対声明』(1937.5.25)


ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463144&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463144
『輸入古船の解体期限延長要望起る−船腹不足の現状に直面して逓信省も承認せん』(1937.6.15)


ついに運賃の高騰に耐えきれず、非常立法の検討に入ります。民間船舶の
増産に対する施策は最初から検討されていません(この時期、需給の逼迫は
解体する外国船の解体工事を延期して転用する形にするのが一般的なようですが、
この方式には国から待ったがかかっています)。いびつな民間船舶政策が
かいま見えます。
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463149&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463149
『船舶管理令に准じ非常立法を考慮−配船、運賃などを国家が統制/
逓信当局万全を期す』(1937.8.7)
239某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/13(土) 22:38:54 ID:???
この時既に自主規制という形で運賃統制がおこなわれていたようです。
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463153&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463153
『船舶自治統制は既定方針通り−関係五団体聯合協議で決定/
全国大会或は東京で開催/船舶管理法の対策』(1937.8.20)


運賃統制のみならず、船舶管理を国家が統制することも法案に含まれており、
戦争を見据えた内容であることはもちろん、国も国策に必要な物資輸送に難渋している
様子がうかがえます。
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463157&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463157
『船舶管理法案(要項)』(1937.9.4)


船舶管理法案に対する新聞論説。船舶問題の解決はもちろん、「戦後に向けて」等の
言葉や戦争の終結を望むような論調が、かえって裏では事変の拡大方針であることが
新聞社に伝わってきていることが窺えます。
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463162&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463162
『船舶管理法実施後の問題 (上・下)』(1937.9.18-1937.9.19)
240某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/13(土) 22:39:27 ID:???
ついに外国船の輸入については認められ、この後外国船の輸入が急増します。
なおこれはこの許可そのものよりも、後段の付帯条件の方が興味深い。
一、外国航路を一時中止すれば外国船の侵入となり航権を失うことがあるから、
之が維持に慎重を期すること
一、造船用鋼材の配給につき積極的措置を講ずべきこと
一、船員の需給円滑につき留意すること
一、御用船の乗組員は軍属の待遇をすること
一、無電技術員の養成に努めること
外国航路の維持は読み方によっては当該国との交戦回避とも読めます。が、
これは今の話とは関係ないので保留として。
留意すべき内容とは逆に言えば現状で不足している内容であると言えます。
つまり鋼材の割当不足、船員・無電技術員の不足、乗組員への劣悪な待遇や
あるいは権限の不足?などという問題がかいま見えると言えるでしょう。
明らかに民間船舶を発展させるためのリソースが不足しています。
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463167&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463167
『外国船舶輸入の条件は寛大に−管理委員会で一致す』(1937.10.17)



下記の記事では日本の致命的なまでの船腹不足が赤裸々に明かされています。
民需輸送船を増やしたくても各種のリソースが不足していて手がまわらないと
言うことなのでしょう。外国船に飛びついていると明記されています。
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463173&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463173
『船腹飢饉の日本へ 支那船が割込の魂胆−香港方面から続々化けて我が
海運界も顔負け/英船の正体!』
241某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/13(土) 22:42:47 ID:???
下記の記事では日本の船腹総量が明記されています。総トン数626万トン。
1938年の段階で、です。すなわち以後の民間船舶は廃棄する中古船の
代替程度しか民間船舶が建造されていないことを意味します。
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463180&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463180
『新管船法適用六百二十六万六千トン−逓信省成案を急ぐ』


船舶制度のあるべき未来像を一般論として語る論説で、明確な根拠のあるデータが
揃っているわけではありませんが、「今日に於ては一千万噸樹立の大道を只管驀進
して居るのである」という一節に、「600万トンでは足らんぞゴルァ」という現場の
怒りの声が伝わってきます。もちろん外国船も利用してのこの数字ですよ。
また具体的な論には触れていませんが、暗に民間船舶事情に関する国家の過剰な
干渉が現場で問題視されていることがにじみ出ている論調であるとも言えるでしょう。
なお前述の1500万トンという数字が東南アジアの占領地帯を含んでいないのでは
ないかと思う理由もこれです。この1000万トンという数字は明らかに日本本土、
朝鮮半島、満州、台湾、南方の委任統治領等で必要な数字であって、残り500万トンで
東南アジア全域の経済圏確立に不可欠な輸送量を確保できるとは思えません
(仏印進駐の占領地は1500万トンの数字に含まれているとは思いますが)。
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463189&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463189
『船舶金融制度の検討−海運界の将来に備え船舶の不動産視/勧銀も乗出すべし』(1939.2.9)

なお1939年以後、あるぜんちな丸・新田丸など、後に航空母艦に改装される
民間商船が紙面に出てきているのが興味深いです。その一方でアメリカの商船は
空母に改装することが前提ではないのかという見方も紹介されています。
下心見え見えですね(笑)。
242某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/13(土) 22:43:18 ID:???
ようやく民間商船建造の助成策が出てきます。……が。
『船舶融資一月実施−施行令等閣議で決定』(1939.12.23)
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463208&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463208


その半年後には船腹拡充案での対策会議が開かれます。「資材取得の困難と労働力の
不足により造船、修繕とも極めて困難な立場に立至っている」のが理由。おそらく
助成策で資金の目処がついても資材や工員が不足しているので船が建造できない、
あるいは船員の確保が困難であるという事情が表面化して、この対策会議に
至ったのでしょう。1937年の運賃高騰の時代に対処すればまだ対処できたかも
しれませんが、遅きに失したと言えます。
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463215&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463215
『船腹拡充案−造船事業委員会に諮問』(1940.6.25)


工員不足に対する苦し紛れの施策。ここまでやるか、と思わず笑ってしまいました。
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463216&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463216
『船舶修繕に許可制−長さ五十米以上に適用』(1940.8.30)
243某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/13(土) 22:45:38 ID:???
余談ではありますが、ヨーロッパ戦線での民間船舶喪失数が新聞報道されています。
日本での民間船舶喪失数の見込みは第一次世界大戦の数字を借用したために喪失数を
低く見積もってしまったなどという話もありますが、ヨーロッパ戦線での民間船腹
喪失量については既に民間にもデータが出ているわけでして、これは分かっていても
戦争するためにあえて低い数字を出しているんじゃないかと疑いたくなるくらいです。
……まあ実際に計算した人は締切数日前にいきなり計算してくれと言われたらしいので
新聞報道などの資料にあたっている時間が無かっただけかもしれないですが、軍部の
中の誰一人として自国の民間商船護衛に熱心でなかったのは驚きです。
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463219&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463219
『欧洲開戦以来の各国船舶喪失数−九月末迄に七六九隻』(1940.10.30)


さらにヨーロッパ戦線事情。あるいは戦争になれば民間船舶に犠牲が出るに違いないと
民間の方での危機感があったことが、このような記事が掲出されるに至った理由かも
しれません。
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463224&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463224
『船腹不足に喘ぐイギリス』(1941.4.13)


どうやら暗に戦争反対と言っているのではないかということで当局から圧力が
かかってきたらしく、書き出しは非常に言い訳がましいです(笑)。が、末尾では
やはり「戦争? てめーら戦争になったらどうなるのか分かってんのか?」と
言いたげな結論になっていますが。……新聞社の中の人も大変です。
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463226&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463226
『日本船の使命重大−次の舞台にどう備える/新指標』(1941.4.24)
244名無し三等兵:2005/08/13(土) 22:46:35 ID:???
なんかスレの趣旨と違うところで発火しとるな。

>コテハンの人
ま、茶々入れしか能がない「ですが」厨に負けずに頑張ってくれたまえ。
245某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/13(土) 22:47:07 ID:???
以上のように新聞記事を丹念に追跡していくと、そもそも600万トンでは
平時の民間需要すら本来は賄えないのではないかという実像が浮かび上がって
きます。企画院は300万トンで十分という数字を出していますが、
言ってしまえばお役所の報告で民間の現場に触れているわけでは
ないでしょうし、あるいは国策への協力を強く求められて妥協して出した数字、
すなわち戦争ができないような数字を出すと役人の首が飛んでしまうので
帳尻合わせで出してきた数字ではないかとも疑うことができるくらいです。

そして船腹を増やしたくてもなかなか補助が出ない、補助が出ても鋼材が
確保できない、そして工員不足に乗組員不足……軍需に民需が食われているのでは
ないかと疑うに十分ではないでしょうか。

しかしこんなに丹念にソースを調べて2chにカキコしたなんて初めてだ。w
246某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/13(土) 22:47:40 ID:???
しかもスレ違い(苦笑)。
247名無し三等兵:2005/08/13(土) 23:57:35 ID:WUg3Gqtf
いずれにしろ船舶の数は少ないことは確かだろう。
248名無し三等兵:2005/08/14(日) 00:49:05 ID:???
日本の国家総動員、戦時体制は欧州のそれと比べるとぬるいからのう
249名無し三等兵:2005/08/14(日) 17:33:23 ID:+4i+CxRM
そうかな
250名無し三等兵:2005/08/14(日) 21:04:09 ID:???
ドイツと日本相手にしながら生活水準上がるような国に戦争挑むのが間違いだった
251名無し三等兵:2005/08/14(日) 23:29:36 ID:???
しかもそれだけ国力に差があるのが
わかってたのにってのがな。
252名無し三等兵:2005/08/14(日) 23:29:38 ID:kE15kJv/
正論だね
253名無し三等兵:2005/08/14(日) 23:33:33 ID:???
要するに当時の日米戦って今の平和ボケ日本と独裁軍事国家北朝鮮の戦争みたいなものかね?
254名無し三等兵:2005/08/14(日) 23:53:51 ID:???
ぜんぜん違うと思われ
255名無し三等兵:2005/08/15(月) 08:17:34 ID:kwwiwj4u
米国は別に平和ボケはしとらん。
256名無し三等兵:2005/08/15(月) 09:57:16 ID:???
>>236
>下記記事では新造船600万トンを要望と明記されています。旧型船も合わせれば
>800万トン以上は必要ということでしょうか。1936年の段階で、ほぼ民需のみで
>ですよ。
>ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463101&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463101
>『船舶改善施設を廃し新造船助成に充てよ−海運界一部に要望昂る』(1936.7.7)

これはちょっと違います。
今までに出てきている民需用ではなく、その記事にある様に当時の日本が
海運国としてやっていくには更に600万トン必要であるとの内容ですね。

1937年のものが無いので1940年の保有船腹の比較すると、
英3900万t、米1150万t、日560万tで、英米とは一桁違いで、質の面でも劣っています。
それに加えて、1937年の日本の保有船腹は艦齢の古い船も含めて450万トン程度。

保有船腹の質、量をアメリカと同等程度にしないと、英米の海運業のシェアを奪うのは難しいという内容です。
257某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/15(月) 13:03:26 ID:???
>>256
えーと、つまり合計で1000万トン以上必要だということなのでしょうか?

船舶改善施設の旧型船解体と新造船の比率1対1を改めた上で国家予算を
新造船助成につぎ込めば良いという話で、旧型船の解体には触れられては
いないのでどうとも判断がつかないのは確かですけれども。

でも本文をよく読むと「もはや解体に適した船が無い」ということが明記されて
ますね。なるほど……。すると600万トンをほぼまるまる上積みできるわけですか。

ただ、民需用のみではないとする根拠はいささか薄弱であるようにも思えます。
変態輸入(便宜置籍船?)の問題、外国船輸入阻止の問題等、文面からは
需給が逼迫していてあの手この手で船腹数を増やそうとする民間業者の
実態が浮かび上がってきているところでもあり、1937年の運賃高騰問題が
控えていること、まだ日華事変が起きていないことを考え合わせると、
ほぼ民需だけでこの数字ということではないかと思います。

関東軍の暴走で始まり、初期は政府が事変拡大に反対していたと言われる日華事変に
逓信省として協力するような態度ですとか、あるいはそもそもそのような陰謀が
進行していたとしてその軍機に逓信省が触れるようなことはできないでしょう。
ほぼ民需のみと考えるのが妥当であるように思えます。
258名無し三等兵:2005/08/15(月) 18:09:10 ID:nfHy2g8y
本日(15日)23:10〜
NHK テレビ BSドキュメンタリー
「真珠湾攻撃隊長・淵田美津雄の半生米国伝道へ」
真珠湾を攻撃した日本兵ほか
259( 'ー`)y-~~ ◆1SY77TrbX6 :2005/08/15(月) 18:26:56 ID:???
>>256まぁまぁガリバーに対抗するのは大変だってこと。
その数字でも当時は世界第3位だったんだから大した物です。
260名無し三等兵:2005/08/16(火) 08:18:49 ID:/DOveE3/
日本にしては、持っていた方じゃないのかな
261名無し三等兵:2005/08/16(火) 10:55:04 ID:???
>>245
船腹の必要量については運行時間も考えるべきではないでしょうか?
世界を相手に運行する場合に、必要な船舶数と日本−東南アジア間
を維持すればいい場合の船舶数では必要な貨物運搬量が同じでも
運行時間分、船舶の回転率が違うわけですし
262某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/16(火) 11:12:30 ID:???
>>261
平時であるならば世界が相手でも他国の船を使うこともできますし、
また世界中との貿易とは言っても基本的には北米が中心です。
そう何倍も変わるとは思えません。それに当時はかなりの統制経済です。
もしも航路の工夫で船腹の不足を相当程度補えるのであるならば、
戦前からそうしていたはずです。しかし実際には1939年までの段階で
必要とされる量は1000万トンに達していました。

また300万トンという数字は企画院が出した数字で、この数字もどれだけ
アテになるか分かりません。お役所が立てる数字がいかにいい加減な
ものであるかは、現在においても高速道路や空港が作られる計画が持ち上がる
たびに華々しい利用者人数の予定が公表されるもののフタを開けてみれば
実態はお寒い限りということがしばしばあることからも推測できるように
思えます。先に政策があるならばデータはそれに迎合する形で上がってくるのが
お役所ですよ。政策を実行できないことを立証するデータを上げようものなら
かえって役人の首が飛びかねないというのが実態ですから。

それにそもそも話の発端は民間船舶をもっと増やすような体制は
作れなかったのか?というところであり、軍需が民需を食っていたのでは
ないのか?という話でもありまして、結局その疑問を否定するデータは
上がってきていないようです。
263某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/16(火) 11:17:10 ID:???
>>262
自己レス。何倍とは言っても2倍くらいにはなるか。

ただし移動距離が長くなっても港で荷揚げしている時間が結構馬鹿にならないので、
距離が2倍になったからと言って所要日数が2倍になるとは限らないみたいですけどね。

とは言え、移動距離を短くすれば300万トンで済むのであれば当時の日本なら
確実にそのような政策をとっていたであろうことは確かですけれども。実際に
商船需給はかなり逼迫していましたし。
264名無し三等兵:2005/08/16(火) 21:42:56 ID:???
>>237
>えーと、つまり合計で1000万トン以上必要だということなのでしょうか?

違います。
「1000万トンあれば十分過ぎる」という事です。
必要な量はもっと少ない値です。
265名無し三等兵:2005/08/16(火) 21:45:01 ID:???
>264の訂正。
× >>237
>>257
266某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/16(火) 22:07:12 ID:???
>>264
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463101&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463101
>しかして当局が改善施設の実施とともに一方において外国古船の輸入を許可制にした為め
>事実上はその禁止に等しく、ために昨今変態輸入を著しく刺戟している

上記のように明記されています。つまり日本国内での輸送船の供給量が少ないために
変態輸入(便宜置籍船のことのようですが)に頼っている民間業者という実情が
明瞭になっています。ですからこの記事が出ている当時で既に日本の商船量が
不足しているのです。
さらに記事を追っていけば、1936年頃からそれまでの不況を脱して繋留商船
(非稼働商船)の数が減少しており、1937年には価格統制をおこなうほど
運賃が暴騰、すなわち需要量が増大しています。

これが、国民経済を維持するのに必要な船舶は少なくても良いということにはならないと
思いますが。
国民経済の維持という意味が、その日の食べ物にありつけることができればそれで良いという
程度の経済力を意味するのであるならば、それは300万トンでも済むでしょうけれども。
そういうことを言っているのでしょうか?
267名無し三等兵:2005/08/17(水) 20:48:13 ID:???
>>266
>これが、国民経済を維持するのに必要な船舶は少なくても良いということにはならないと思いますが。
それらの船舶が国民経済の維持に使われているならば、そうかもしれませんね。
なぜ、37年になって需要量が増大したのか、その理由が一体なぜなのかを誤解為さっているとしか思えません。

そして、開戦前に出された民需用300万tが何を維持する程度と見積もられているのかも。
268某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/17(水) 20:53:59 ID:???
>>267
>なぜ、37年になって需要量が増大したのか、その理由が一体なぜなのかを誤解為さっているとしか思えません。

日華事変のことでしょうか?
その点については私も軽く考えたのですが、あいにく、反論は二点あります。
まず需要の拡大自体は1936年から既にその兆候があること。
第二に、需要の拡大は日本のみならず世界全体の趨勢であることです。
ですのでおそらくその論は成立しない。需要の一部は軍事関係で使われていた
ことはおそらく事実(軍の動員の必要として価格統制をおこなっているのでは
ないかというふしがある)ですが、需要の増大分の理由のほとんどが日華事変だとは
考えられません。
269名無し三等兵:2005/08/17(水) 21:21:39 ID:???
>>268
大半が日華事変が原因です。
太平洋戦争開戦で突如、保有船舶の半数を徴用したわけではありませんよ?

それこそ、世界規模での需要拡大の原因すら軍拡競争に影響されたものですから。
270某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/17(水) 21:31:25 ID:???
>>269
明確な戦争ならともかく、ただの軍拡でそこまで物流は増えません。
そもそも艦艇の拡大ならともかく、陸軍についてはフランスやイギリス、アメリカも
それほど熱心では無かったように見られますが。海軍の艦艇を建造するだけの
競争で、300万トンの需要が1000万トンまで増えるはずがありません。700万トンもの
船腹を利用して何を運ぶと言うのですか?
271名無し三等兵:2005/08/17(水) 22:46:22 ID:???
>>270
思えませんではなくて、それこそ新聞記事で調べられたら如何ですか?
諸々理由があって日中両国共に当初は明確な戦争扱いしておりませんが、
日華事変によって日本は準戦時体制へ移行しています。
その準戦時体制で保有数の半分近い数を実際に徴用しているのです。

もちろん最初からすべて動員されているわけではありませんが、
39年の段階で中国大陸に展開している陸軍の兵力は100万以上(含む関東軍)。
それらを運ぶ為に必要な船舶と継続的に補給を行う為に必要な船舶量が、どれだけ必要か判りますか?

>700万トンもの 船腹を利用して何を運ぶと言うのですか?
何度目になるか知りませんが、民需用300万tの意味と目標1000万tとやらか何を目指したうえでの数字か、
そして業界の一部の要望ではなく政府の方針としての目標量がどの程度の物であったのかを無視して、
希望的数字を一人歩きさせても意味はありません。

272某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/17(水) 23:04:44 ID:???
>>271
調べましたが、やはり、既に「1936年の段階で」「世界的に」建造中の船が増加しているという
新聞記事があがっています。
フランス等は対ドイツ戦争準備をほとんどしていませんので、世界的な船の増加を
軍事的理由で説明するのは困難だと思います。
当然日本でも民需的な要求から船が建造されていると推測されます。
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463088&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463088

1935年の段階で日本の船腹は既に400万トン。つまりあなたの説明ですと、既に民需を
満たしています。
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463077&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463077

で、戦時中は軍は東南アジア諸国を支配するのに必要な軍需輸送船を300万トンで良いと
計算しているわけです(開戦初期はもう少し枠が増えますが、一度占領した後の輸送量は
300万トンで十分と言う合意)。当然中国戦線ですと日本よりも距離が近いですし展開している
部隊も大戦初期の東南アジアに較べてもそれほど多くはなくて済むはず。それなのにどうして
100万トンもの余剰があるのにさらにこの1937年の段階でさらなる建造をしなければならないのでしょうか?

やはり1937年の段階での運賃高騰・商船建造圧力の主たる理由は民需を賄う商船の不足に
あるとしか言えません。
企画院の報告をそのまま信用するのですか? 企画院のレポートであるならばそれは全て
真実なのですか? では、企画院が1945年に出した報告、「日本の生産力が低下しているのは
国民の精神力が不足しているからだ」という報告も真実だと思われるのですか?
273名無し三等兵:2005/08/18(木) 08:21:21 ID:CO9mf6xZ
予測上では、船が足りると日本は計算していても、ミッドウェー海戦や
ソロモン沖海戦などで、石油燃料の需要は予想より大幅に上回ったから、
結局はたりないだろうがね。沈没される船舶の見こみをも上回ったしね。
274名無し三等兵:2005/08/18(木) 22:57:58 ID:???
>世界的な船の増加を軍事的理由で説明するのは困難だと思います。
お好きな新聞記事でこんな物もありますが。
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00065962&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00065962
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463096&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463096
ttp://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00066000&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00066000

>100万トンもの余剰があるのにさらにこの1937年の段階でさらなる建造をしなければならないのでしょうか?
余剰なんてないんですよ。
陸軍だけで日華事変〜日中戦争の為に90万t、さらに海軍も大規模に徴用を始めているので余剰なんてこれっぽっちもありません。

大体、民需300万tというのは国家統制・戦時体制下での話であって、
完全な戦時体制に移行しておらず国家の統制を受けていない37年の段階では、
300万tの船舶では平時の国民生活は維持出来ません。
だからこそ、国が優秀船主義から船腹主義に舵を切りなおしたり、
海外の船や旧型船も含めてあの手この手で船舶保有量の増加を図っているんです。


>企画院の報告をそのまま信用するのですか? 企画院のレポートであるならばそれは全て
>真実なのですか? では、企画院が1945年に出した報告、「日本の生産力が低下しているのは
>国民の精神力が不足しているからだ」という報告も真実だと思われるのですか?
そっくり其の侭お返ししましょう。
新聞の記事をそのまま信用するのですかと?

で、
>やはり1937年の段階での運賃高騰・商船建造圧力の主たる理由は民需を賄う商船の不足に
>あるとしか言えません。
その民需とやらは一体何を指すのですか?
36年〜37年当時の保有量の倍以上の商船を必要とする民需の中身を是非、伺いたい物ですね。
ついでに36年から41年までの間に増えた船舶保有量と、戦時に必要と見積もられた徴用船舶の量の関係なども。
275某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/19(金) 07:41:29 ID:???
>>274
世界の軍拡競争と新聞では煽っていますけれども、実際にはワシントン軍縮条約の
解除による軍艦の建造競争のみが進んでいて、航空機や戦車などの発達については
ドイツ以外ではおこなっていなかったのではありませんか?
私は今まで、ドイツ以外で極端な軍拡がおこなわれているという話を聞いたことが
ありませんけれども、当時、「世界的に」軍拡が進行していたという事情について
詳しく説明しているサイトがあればご教示頂ければ幸いです。
世界的に軍拡が進行していないのに「世界的に」軍拡が進行していると新聞に書いているので
あるならば新聞記事のその正当性が怪しいということになってしまいます。当時の日本の
軍拡を正当化するために世界的に軍拡が進んでいるのだと根拠のない煽り文句を入れて
いるのではないか、という疑いです。ですから世界的に、イギリスやフランスでも軍拡が
進んでいたという根拠を知りたいところです。


>民需300万tというのは国家統制・戦時体制下での話であって、
>完全な戦時体制に移行しておらず国家の統制を受けていない37年の段階では、
>300万tの船舶では平時の国民生活は維持出来ません。

と言うことは企画院の数字はかなり小さく見積もっている、国民がとりあえず
食糧にありつけさえすればそれで問題が無いと言う数字であると解釈すれば
良いのでしょうか? それであるならば私も同意ではあります。
276某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/19(金) 07:46:59 ID:???
また日本の民需商船の需要が高く、日本の民需船腹量が所要量を満たしていない兆候は、あります。

1936年2月の段階での新聞記事です。
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00463093&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00463093

日本の繋船数英米より遙かに僅少と見出しが出ています。つまり1936年の、まだ不況から脱しきっていない
時期において、余剰船腹数が英米よりも少ないと言えるのです。新聞記事ではあたかも日本の経済が
驚異的な力を持っているかのように煽っていますが、冷静に経済的原理から考えると、元々日本の経済力に
比して所有船腹量が少ないので、少し景気が良くなると米英よりも先に余剰の船腹が無くなってしまうというのが
実態ではないかと考えられるのです。
277某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/19(金) 10:52:13 ID:???
>>274
ただ、そちらであがっている新聞記事は別の角度から検討すると興味深い気がします。
相当にうがった見方で論理展開は隙だらけということは自覚しているのですが。

おそらく軍需軍需と言っているのは軍部、特に陸軍の意見ではないかと思っているのですが
(この他に新聞記事で「軍需などのために民間商船が不足している」という記事には必ず
鉄道や陸上通信設備などが比較対照として表れていますので、ほぼ陸軍の意向ではないかと
思っているのですが)、その軍部はドイツの経済が復興したのはナチス型の軍需振興策に
よるものだと考えている。そして新聞にそういう書き方がされているということは、すなわち、
日本の経済復興策はドイツに倣うべきだと考えている勢力が存在したのではないか、とも
考えられるわけです。

するとここで「当時の日本はどのようにして不況を克服すべきと考えていたのか?」という視点で
当時の国策を眺めてみると興味深い流れが読めてくる気がします。すなわち、
・ドイツ型の軍需復興策
・旧時代型の植民地政策
・ソ連型の共産主義

ただし経済復興を成し遂げることができた正解は自由貿易政策にあるわけでして、日本が引いたクジは
ことごとく外れでしたが。
ただ、それぞれの勢力が主張する経済復興政策が派閥争いの側面も交えて手柄争いで暴走した末路が
太平洋戦争なのではないかという見方もできるような気がしてきます。そして1937年以後の好況にも関わらず
日本が進路を変えることができなかったのも経済政策に関する強烈な派閥が既に国内にできあがっていて、
新しい時代の流れを主張することが難しかったからではないか、とも。
ただどの勢力がどの経済復興策を主張していたのかですとか、そもそも誰がそんなことを言い出していたのかと
言うことは不明です。

ま、この考えは戯れ言の範囲です。かなり調べてみないと本当に正しいかどうか分からないと思いますし。
278某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/19(金) 11:11:00 ID:???
またもちろん1000万トンですとか1500万トンという数字につきましても、
その全てが民需用だったとは当然考えてはいません。実際に前線に
送る船以外にも、戦車や航空機を製造するための原料の輸送なども
当然民間商船が請け負っていたわけでして、この数字の中にはその
船腹も当然織り込まれていると思います。
ただ、1000万トン必要としている数字の内訳は700万トン軍需で300万トン民需だったと
言われるのであるならばそれは疑問だと思うわけです。

もちろん具体的にそれなら1000万トンの要求のうち軍需はどれだけで民需は
どれだけかという数字をもちろんきちんと出せるわけではありませんけれども、
一般に前線に兵士1人を送るためには銃後に6人の国民が必要だとも言われて
いまして、その内訳は兵士の資材を作るのに必要な生産力2名、その2名の
生産を支える民需製品の生産4名とも言われていますので、民需3分の2と計算すると
民需に必要な船舶は600万トン強となります。ただこれは最低基準の数値では
ありますでしょう。当時の1000万トンという意見具申をした段階で、どの程度の
総力戦を民間側が想定していたのかにもよりますし、国力のほぼ全てを軍事に
つぎ込むわけではないという想定だとすれば当然軍需の比率はもっと下がると
思います。
279名無し三等兵:2005/08/19(金) 19:35:37 ID:QJvMO799
いつから船舶のスレになったんだ?
280名無し三等兵:2005/08/19(金) 19:53:00 ID:???
面白いからいいんじゃないか?
281名無し三等兵:2005/08/19(金) 21:01:32 ID:???
>>275
>と言うことは企画院の数字はかなり小さく見積もっている、国民がとりあえず
>食糧にありつけさえすればそれで問題が無いと言う数字であると解釈すれば
>良いのでしょうか? それであるならば私も同意ではあります。

国家統制・戦時体制下、民需300万dでは国民の食が満たされるのがやっとだと
某国丸 ◆kRSHX/e2Ss さんは主張するわけですね。
すると、太平洋戦争に突入したら民需300万dは食料の輸送で精一杯。
南方からの物資輸送は皆無という事になりますね。
282某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/19(金) 21:34:51 ID:???
>>281
食糧を運送するのには鉄道などの燃料が必要ですし、日用品の類なども合わせれば
結局のところ食糧だけで済む問題ではなくなりますけれど。さらに電力を取るための石炭採掘には
ダイナマイトなどの爆薬が必要でこれも民需枠になると思われますし、そのような民需系工作機械の
補充部品の素材も民需枠と考えるべきでしょう(実際には工作機械の補充枠にはほとんど鋼鉄類は
まわってこなかったらしいですが)。

大戦末期、日本の船腹が100万トンを切る頃になると最重要輸送物資が塩・米に
なっていたのは事実です。100万トンのうち軍需がどれだけあったかは分からないですが、
沖縄戦以後はもはや大陸などの軍に支援を送ることも大して意味が無いこと、
「最重要」であるからには軍需船も食糧輸送に従事したのではないかと推測できることからすると、
100万トン程度では食糧枠の確保をするだけでも大変であるし、そうなると300万トンという数字で
どれだけの物が運べるのかと言うこともおのずと推測ができると言う物ではないでしょうか?
283某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/19(金) 21:35:21 ID:???
他にも航空機の材料を運送するトラックのガソリンを確保できなくて
(これは民需枠)、結局軍需枠から融通してもらった等の事例もあります。民間人は乗用車の運転を
禁じられていましたから(ガソリン不足のため)、これも民需の圧迫と見なすべきでしょう。
いずれにしましても民間が提言していた1000万トンですとか1500万トンという数字については
「継続的経済発展が可能な民需船腹枠」と見なすのが妥当であると考えられます。ですから経済的
発展を諦めるならば1000万トンも必要無いのは事実だと思います。
ただ、300万トンという数字を逆にどうお考えなのでしょうか? たとえば300万トン、仮に潜水艦などの
海上交通破壊が無く300万トンそのままきっちり揃った数字であるとして、これで経済成長を果たせるような
数字であるとお考えでしょうか? 実際の戦時中の経済活動を見ると、国内にあるストックを消耗していく
(消耗品なども交換せずとにかく機械が故障する確率が上がるのを忍んで使い続ける)ことを前提にして
かろうじて最低限の経済活動を果たすことができる数字が300万トンであるとするのが妥当であるように
思われます。当然このような経済活動が3年4年と続けば経済が停滞していくのは明白でしょう。
これをして「国民に最低限食わせる量が300万トン」という表現がそう的はずれなものだとは思えません。
284名無し三等兵:2005/08/20(土) 08:01:14 ID:???
>>282
>大戦末期、日本の船腹が100万トンを切る頃になると最重要輸送物資が塩・米に
>なっていたのは事実です。100万トンのうち軍需がどれだけあったかは分からないですが、
>沖縄戦以後はもはや大陸などの軍に支援を送ることも大して意味が無いこと、
>「最重要」であるからには軍需船も食糧輸送に従事したのではないかと推測できることからすると、
>100万トン程度では食糧枠の確保をするだけでも大変であるし、そうなると300万トンという数字で
>どれだけの物が運べるのかと言うこともおのずと推測ができると言う物ではないでしょうか?

なるほど。
某国丸 ◆kRSHX/e2Ss さんは、船を動かす燃料も乏しく、機雷で封鎖されて、
航空機や潜水艦の脅威にも晒された、戦争末期の恐ろしく悪い状況下を想定しているのですね。

しかし、戦争末期の状況を300万d云々に当てはめるのは無理がありすぎです。
285某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/20(土) 08:55:20 ID:???
>>284
それでも結構大型艦は動いてましたよ>大戦末期
機雷で沈没した記録を見ても7〜8000トン級の船が割と動いてます。
ただそれでも塩や食料優先なんですよね……。

で、300万トンでもやはり苦しい事情が分かります。たとえば石炭。
http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/jsp/ja/ContentViewM.jsp?METAID=00745473&TYPE=HTML_FILE&POS=1&TOP_METAID=00745473
「石炭に関する輸送力の確保および荷役の改善に関する事項」とはっきり書かれています。
この一時だけでも、輸送力が不足していたことは明白です。開戦直前の1941/11/27の段階でですよ。
286名無し三等兵:2005/08/21(日) 01:48:12 ID:???
戦前の日本の輸送船は貿易赤字を解消するための収入源
287名無し三等兵:2005/08/21(日) 14:46:00 ID:???
>>285
>機雷で沈没した

結局沈んでるじゃん。
288某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/21(日) 15:17:26 ID:???
>>287
大戦末期の商船運航事情を探るのに一番手っ取り早いのは触雷事故の報告なので
それを引用しただけです。沈んでいるということはその規模の輸送船も運航されていると
言うことですよ。
289名無し三等兵:2005/08/21(日) 17:35:02 ID:6Uu9h/5r
船舶があっても、燃料がなきゃしょうがないからね。
290日進 ◆pOzF4YxYNI :2005/08/23(火) 13:16:07 ID:Ev/x/UM6
>>某国丸
お前コピペとリンク張りすぎ
ウザイから消えてくれ
それから文章はもっと要約して書けよ。
長すぎ。
291某国丸 ◆kRSHX/e2Ss :2005/08/23(火) 13:22:32 ID:???
>>290
今まで容易に手に入る二次資料ではなかなか書かれていない部分を書いているので
どうしても文章は長く、リンクを貼りながらの説明になってしまいますよ。
根拠の無い電波ばかり飛ばすわけにはいきませんので。

で、あなたのために文章書いているわけでもないですから。
292名無し三等兵:2005/08/23(火) 19:27:14 ID:???
つーか日進の頭に合わせて文章書くと
3行ぐらいの罵倒レスぐらいしか書けなくなる訳だが
293名無し三等兵:2005/08/26(金) 19:47:40 ID:???
いいじゃないですか日進さん
294名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 16:18:08 ID:???
某国丸も日進も同レベルだな。
295日進 ◆Nfgs83v8Us :2005/09/13(火) 12:57:06 ID:qAjqyJS7
やはり日本海海戦の大勝利が痛かった。
あの大勝利が日本人から 正常な思考を奪ってしまった。

もしも当時から自分たちの国のおかれた状況を適切に判断できていたらなぁ。

現在の海上自衛隊のように対潜水艦を意識した
シーレーン確保型の海軍だったら勝てたかもな。
296名無し三等兵:2005/09/13(火) 13:39:34 ID:???
どこから日本までのシーレーンを確保すればどこに勝てるというのだ。
英蘭仏印に進駐して、シーレーンさえ確保すれば米英蘭との戦争に勝てるというのか。
そら、開戦前の東條の発想だ。

国務院だって船舶確保が可能といっただけで、確保すれば戦争に勝てるなんて予想はだしてないぞ
297名無し三等兵:2005/09/13(火) 15:58:35 ID:???
米国が我が帝国の輸送部隊を壊滅することが容易い以上、いくらGFがあがこうが負ける。
200席以上も潜水艦をばら撒かれたらなぁ・・・。
298名無し三等兵:2005/09/13(火) 16:23:29 ID:???
太平洋戦争は「帝国自存自衛のためと東亜新秩序(※)のため」
ともかく場当たり的に「今なら(たった一度の艦隊決戦に)勝てる。対米7割5分海軍だ」て
「シベリア鉄道複線化前の日露開戦」のノリで開戦したからな。

いやいや、まじで「どうすれば戦争が終結するのか目処がない開戦」だったからね。

(※ 植民地解放のお題目ではなく、ABCD包囲陣の苦境を破った後の新秩序だからね、意味は)


299名無し三等兵:2005/09/13(火) 18:25:19 ID:???
三国干渉引っ張り出してイタリアみたく一緒にドイツ袋叩きにしていればよかったものを
300名無し三等兵:2005/09/13(火) 21:00:29 ID:???
日本海海戦がほどほどの結果で大陸半島は失うが本土は固守という結果になっていたらどうか
301名無し三等兵:2005/09/19(月) 23:51:28 ID:XaUBeniU
何で満州に固執したのかがわからん。
日本を守るなら朝鮮半島の割譲だけで十分。
302名無し三等兵:2005/09/20(火) 02:27:10 ID:jUHdq2g7
日本を守る為に朝鮮があって、
日本を守る朝鮮を守る為に満州が必要だった。
303名無し三等兵:2005/09/20(火) 02:59:04 ID:???
わざわざ緩衝地帯守るために緩衝地帯作るほど躍起になってる割には
ノモンハンの教訓の一つも生かせないところを見るにあたり
「なんか適当に理由作って領土拡張すんべー」という気もしないではない
304名無し三等兵:2005/09/20(火) 07:34:11 ID:???
太平洋戦争中も、トラックを守るためのラバウルがあり、ラバウルを守るためのガダルカナルがありなんて
ことやっていたから、体質かも。
緩衝地帯だろうがなんだろうが占領してしまったら死守しなければならない既得権益とでも考えて
しまうのだろうね。
305名無し三等兵:2005/09/20(火) 15:20:17 ID:???
WW2までは「やればなんとかなってた」のも一因かもね、日本強運杉
対ロシアにしたって一度は負かした相手だから楽観視してたようにも思えるし
306名無し三等兵:2005/09/20(火) 15:33:23 ID:???
ドイツの快進撃とか、独ソ戦の楽観的希望見通しとか、「国際情勢の推移」をあてにして
「戦争はやってみなけりゃわからん」で開戦したからなぁ。

【大本営・戦争指導会議】
第一段作戦「蘭印資源地帯の確保」
第二段作戦「昭和18年以降に予測される英米蘭軍の総反抗に
      蘭印資源を利用して、対抗するための恒久持久体制の設立」

【海軍軍令部】
「昭和16年7月を目処に対米7割5分海軍の出師準備」
「7割5分あれば、ただ一回の対米艦隊決戦にだけは勝てる」
「勝てば何とかなる」

【GF】
「ハワイ作戦で戦意を挫く。そのためには、前衛空母部隊6隻中3隻沈没もやむなし」

【参謀本部】
「英米根拠地のシンガポールとフィリピンは何とかするから、あとは海軍でうまくやれ」
307日進 ◆dDWcD7sURw :2005/09/28(水) 01:49:21 ID:l1fhpZ4W
満州に手を出さなければ太平洋戦争にはならずにすんだな。
ノモンハンで無駄に戦死者を出すことも無かった。

問題は朝鮮半島に中国かソビエトが攻め込んで来るかどうかだが。
308名無し三等兵
もし日本がアメリカに勝っていたら今度は世界制服を、とか考えていただろう
人間の欲望はキリがないね、怖いね