病室には妹の苦しそうな吐息と心拍計の電子音だけが響いている。
妹の白い顔は時折苦しげに眉をゆがめるが、それ以外は至って静穏
なものだ。
とても、医者が匙を投げた患者には見えない。
なんで、俺じゃなくて妹なんだ。まだ中学生じゃないか。畜生、あんまりだ。
「お兄ちゃん……」
いつもの祈りとも呪詛ともつかない思いが終わる前に、妹が静に口を
開いた。
「……なんだ?」
「わたし、飛行機に乗りたいよ。」
飛行機どころか、この1年自転車にだって乗れていないのに。
「飛行機か。……どんな飛行機に乗りたいんだ?」
「うん。」
ちょっと考え込んだ妹は、儚げに笑ってこう答えた。
「UF-25」
それなら、西暦2020年くらいにには就役予定だ、もしかしたら…
兄のわずかな希望を打ち砕くかのように妹は再び口を開いた…
「無人タイプ」
ちょwwwwwそれwwwwwwwジェネシスパイロットwwwwww