日本海海戦の本、買って読まれた方おりますか。ざっと立ち読みはしたんですが
この人テクニカルな事柄にはあんまり詳しくないようなので、旅順本と違って
即購入って気にはなれなかったのですが、皆さんはどういった感想をもたれたの
でしょうか。
>>431 この人が参考にしてるのは「ロシアの流出史料」じゃなくて
「ロシアの流出史料からいいとこ取りしたノモンハン勝ち組の著書」だけと思われる
だって出典がそれしか出てこない
そもそも普段あれだけ史料批判を他人に説いている御仁が
「ロシアの流出史料」というだけで無批判に受け入れるのは矛盾する姿勢だよ
そのあたりのことはどう説明するつもりなんだろうか?
しかもロシア人を露助呼ばわりする右派の人ほど、なぜか「ノモンハンの真相」
に関してはロシア史料を錦の御旗のように誉めそやしているのは不思議だ
「ソ連/ロシアの統計資料は絶対鵜呑みにするな」というのは
批判的ソ連/ロシア研究者のイロハのイなんだがねw
政治的意図とは別に、日本やドイツのような厳密さに欠けるから
数字そのものを無批判に受け入れるのは危険きわまりない
>>432 野村實「日本海海戦の真実」(講談社現代新書 平成11年)の方がおすすめ。
丁字戦法の考案者が秋山ではなく山屋中佐である話とか、
「坂の上の雲」だけではわからない史実の実相が手際よくまとめられている。
値段もこっちの方が安いし、内容もきわめて論理的・実証的。
著者の野村氏は防衛大学校教授や防衛庁戦史編纂官を歴任したプロで
戦中は海軍将校だった人。趣味で戦史を調べてる人とはちがう。
>>434 まさかとは思うが、翁の日本海海戦本ってこの本のパクリ?
>>434 翁の本読んだ?翁はT字戦法は別に日本の独創ではなく、列強の海軍では
常識だったって書いてるが。。。
翁の言う「世界の常識でした」ほどアテにならんものはないw
日本海海戦以前でT字戦法が実戦で使われた先例ってあるの?
過去に先例があったのなら「トーゴーターン」なんて呼ばれないだろ。
列強の海軍の常識だったんなら「ああ、またやってるな」くらいで。
>>432 この人の海軍に関する知識は、はっきり言って思いこみのみで書いていて
無茶苦茶だからスルーしなされ。当時の装甲艦の発達史を無視して
「当時イギリスの戦艦設計能力は低い」だの、富士より若干設計開始が早い
上に艦内構造や防御配置が全く異なるマジェスティック級を「富士の設計を
参考にしたのではないか」とか書く段階で技術面については全く無知であることが
分かるし、戦術面も連携機雷を駆逐艦二隻が引っ張るとか堂々と書くなど
はっきりって無茶苦茶。
あれ買うなら半藤氏・戸高氏共著の「日本海海戦かく勝てり」を買った方が
未だ良いと思う。
因みに旅順の本だって、基本的に陸軍側の資料しか読まなかったんで、
ロシア海軍及び日本海軍側の資料や戦後の英海軍の調査記録にある
○ポビエダは補助砲の弾火薬庫爆発で大浸水して沈没
○ペレスヴェートは水平装甲を28cm砲弾で抜かれた
○ロシアの各戦艦の水線下には28cm砲弾を始めとする陸軍砲による
水中弾や至近弾による破口があり、 これが致命傷となって沈没した。
これらの艦は陸上からの砲撃が続いたため浮揚作業も出来なかった。
セヴァストポリは日本の駆逐隊の魚雷攻撃で沈没したが、砲撃を
受けない地点で着底していたため一回浮揚したものの、旅順陥落間近と
なったため艦長命令で水深50mの地点まで移動して自沈。
といった事実を無視して「旅順艦隊は自沈したのであって陸軍砲に
やられたわけではない」とか書いているなど、基本的に海軍関係の
記載は全く信用出来ない(日本陸軍資料のの旅順艦隊自沈云々の
記載は最終的に旅順陥落が迫った時期に生き残っていた艦が
自沈したことを書いたが、別宮翁は「当時の砲弾で戦艦の装甲は
貫徹出来ないから沈まない」という誤認から完璧に誤読・勘違い
したわけですな)。