●初心者歓迎 スレを立てる前に此処で質問を 170

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227コピペ
90式戦車就役前のお話。
新型戦車(試作品)完成ということで、戦車の装甲の防御力を検査することになった。
当然カタログスペックでは「自らの砲から撃たれた戦車砲弾でも防ぐ」
ということになっていた。
じゃあ撃ってみよう、という流れになるのは当然の話。
現場の自衛官は試作品ということもあって半信半疑。その態度に業を煮やした
開発担当の老技術者が「この戦車はワシが精魂込めて作った最高の戦車だ!
ワシが乗り込むからいつなりと撃って来い!」
と試験車両に乗り込もうとした。
あわてて彼を制止すると、人間の代りにとかねて用意してあったブタさんを
無理やりハッチから中に放り込んだ。訓練幕僚曰く
「74よりデカイのに3人乗りだ。子豚の一頭くらいなら広すぎるくらいだろう」
そして試験開始。射撃指揮官の号令とともに試90式の砲が火を噴いた。
数秒後、見事に試験車両に命中。もうもうたる砂煙が舞い上がった。
そして煙が晴れたとき、そこにはほとんど無傷でじっと鎮座する試験車両の姿が。
満座の自衛官、事務官から思わず漏れる歓声。
「ほれ見ろ。ワシの作った戦車には間違いは無いわい!」
高笑いする老技師とともに訓練幕僚達はジープを走らせた。
試験車両は遠目ではほとんど無傷だったが、やはり直撃の衝撃は大きかったらしく、
装甲は無残にへこんで、塗装は焼け剥がれ落ちていた。しかしそれにしても
致命的な損傷でないことは確かだった。
驚嘆のため息を漏らしながら、ハッチを空けた自衛官達が目撃したものは・・・
全身の穴という穴から血を噴き出して昇天していた子豚さんの姿だった。
「・・・これは・・?」と訓練幕僚。
「うーむ・・戦車は耐えたが、ブタの身体は直撃弾の衝撃に耐えられなかったらしい」
老技師はしゃあしゃあと言ってのけた。
「搭乗してたら定年待たずにあの世行きでしたね」
後日改めて計測した結果、90式の砲が最大効率の距離で直撃した場合のGは
瞬間30G近くに達することがわかったという。