小林源文の劇画世界について語るスレ【15】

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58名無し三等兵
東京の都心。日本の国土防衛を担う中心。防衛庁。
「このボケッ!」
「ナカムラア!」
「ヒイッ!」
防衛庁の廊下に男の断末魔とドゴオッという物騒な音が響いた。
暴漢が庁内に侵入したのではないかと警務隊員が慌ててかけつけるが
佐藤とナカムラであることを確認すると「またか・・」という顔ですぐに帰っていった。
「テメエ、ワックスしっかりかけとけっていっただろ!」
防衛庁の佐官クラスには黒塗りの公用車が与えられている。
顔に古傷を持つこの幹部自衛官とはどういう男なのか。
その恐れられている佐藤にこずかれる中村三等陸曹。
この男は不幸な人生を歩んでいる。高校中退後、ある人物のコネで
自衛隊に入隊したのだがその人物とは誰であろう佐藤、その人である。
防衛機密以上に地球規模の秘密なんだ。
「オマエ、誰のおかげで自衛隊入れたと思ってるんだ?エ?」
制服のポケットから銀色のケースを取り出して中から高価そうな葉巻を出す。
シュボッ!ZIPPOで火をつける。
庁内は禁煙であるがそれを咎める若い自衛官、職員はいなかった。
佐藤が特別な存在だからである。
「ハ・・佐藤三沙のおかげであります」
「よくわかってるじゃねえか」
「えへへ・・」
「エヘヘじゃねえ!このボケ・・!」
ガツン!メガネが明後日の方向へ飛んでいく。