1 :
ゆきだるま ◆mTjw0CyQU6 :
05/01/13 07:38:46 ID:3quCSy6T ドイツのエニグマとか日本の紫なんかが有名だけどさ。 実際のところ、どれくらい解読されてて、どれくらい 解読できたのかな。ぬるぽ。ゆきだるま。
2 :
名無し三等兵 :05/01/13 07:52:39 ID:2/eMflI1
2でつか?
3 :
ゆきだるま ◆mTjw0CyQU6 :05/01/13 07:53:08 ID:3quCSy6T
2
4 :
紫 :05/01/13 08:31:40 ID:???
紫にゃ。 自分のスレで2ゲット失敗カコワルイにゃ。
>>1 結果みえみえだし。全部大戦中期には解読されてた
デーニッツがエニグマのローターを3枚から4枚に変えた時を抜かして
6 :
名無し三等兵 :05/01/13 20:52:26 ID:Dj4ad+zc
日本が無事ドイツのエニグマ持ち帰ってれば少しは変わってただろーなと思うのは私だけ?
エニグマのローター18枚くらいにすりゃいいじゃん。
-= ∧_∧
-=≡ ( ・∀・)
-=( つ┯つ
-=≡/ / //∧ ガッ
-=≡(__)/ )< >__∧∩
-= (◎) ̄)) ∨ `Д´)/ ←
>>1 /
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ミ ∠_)
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ウイーン Γ/了 | |
ウイーン |.@| | | ガッガッ
| / | 人
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と ) | |
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,,_________,,___________,,_____ | (3) 15版 朝 日 新 聞 | ────────────────────────── | | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| | | | ┌‐──── ┐ | | ( ・∀・) | | ガッ | | | | | .| _「l__「「」| | | と ) | | | | | | | .相 | 'ーi r─i| | | | Y /ノ 人 | ── 次. | ノノ . ノノ. .| | | / ) < >_∧∩ | | | | | .ぐ. | ~ ^´ | | | _/し' //. V`Д´)/ | | | | | ぬ ! | | | (_フ彡 / | ── ○ |. | |. └───────────┘ | | | | ぽ ! | | ガッされる>>***容疑者─13日 | | | | に | 「「」 /7 | | ──────────────── .怒 .| ノ ' |
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13 :
名無し三等兵 :05/01/17 22:51:08 ID:PpISTwp3
s
14 :
名無し三等兵 :05/01/18 00:19:50 ID:fCHuJoRv
15 :
名無し三等兵 :05/01/19 00:56:09 ID:1bIdkNQ+
age
日本に暗号を教えたのはポーランド陸軍だっけ?
k
日本はアメリカの暗号の一部を解読できてたんだよね。 アメリカが戦争前に解読されてると知りながらあえて駐日大使館に急いで打電した 「和平案も用意したが、日本には知らせない」 との内容も解読してた。 近衛がグルーに軍部が解読してるからと教えて接触したのはいかんだろ。 あいつはいろんなことでおかしなことしてる。 戦争中、暗号解読されてるのに気付きながら、 全く変更しなかったのも理解できない。 どっか抜けてるところがあるんだよ、日本は。
19 :
名無し三等兵 :05/01/24 03:16:54 ID:TPLjzeJ2
山本長官の時だって、現地では「解読された」と気がついていたのに。。
20 :
名無し三等兵 :05/01/30 06:23:54 ID:8IPRRIMQ
21 :
名無し三等兵 :05/01/30 09:16:33 ID:51IzQStq
阿川弘之の「山本五十六」に詳しく書いてある。
22 :
名無し三等兵 :05/02/01 12:43:48 ID:ry9pMix3
,
23 :
名無し三等兵 :05/02/01 13:29:04 ID:vkFK5Gdk
701 /名無しさん[1-30].jpg sageドットネット1190 05/02/01 09:47:09 ID:wPCBY4HU 温泉旅行のOL五人組 Dパス TOUSATSU 解パス 97式欧文印字機 709 /名無しさん[1-30].jpg sage 05/02/01 13:20:05 ID:DLzwVLDS 俺もまだ解けてないけど、たぶんTOUSATSUを 乱数とかをつかって暗号化するんだと思う どなたか、この解パスを解いてください。お願いします。
暗号攻防史を読みなせぇ。
>>18 「日米開戦の真実 パール・ハーバーの陰謀」(講談社新書)が最新の真実。
日本もアメリカ、中国の外交暗号はしっかり解読していた。
暗号なんてイラネ、秋田弁で電文打ってりゃ判らんよ。少なくともワタシには「ず〜ず〜ず〜」としか聞こえん。 アメリカは少数部族インディアン語を採用してなおかつ暗号化してたんですってね。
>>26 ちがう。ナバホ語をそのまま使用していた。
>>26 関が原の戦いで、島津家は島津義弘と僅かな手勢が西軍に参加した。
しかし、バリバリの薩摩弁でしゃべる彼らと他の西軍勢は決定的に意思疎通を欠くことになった。
戦場経験と勇猛さならば、副将格の一人に入ってもおかしくなかったが、
言葉の問題、少勢であったこと、石田光成のパーソナリティもあって、
冷遇され続け、決戦の場では、最悪の地形のところをあてがわれ、
このことに島津義弘はキレて、ついに進んで戦闘にさんかすることはなかった。
あーつまりなんだな・・・味方も理解できない暗号は意味がない・・・てことでw
>>28 今、テレビが普及して標準語化しつつある「方言」だけど
昔の方言は、本当にわけわからん言葉だったんだろうなぁ・・・
1980年代中ごろアルバイトで全国の縫製工場に仕事に行っていたが 青森だけはさっぱり言葉が理解できなかったよ。担当者の方に 現場の方との通訳になってもらっていた。
>>26 第2次大戦中、薩摩弁暗号が実際に使われたが、
アメリカ軍は薩摩弁を話せる日系人を連れてきて、あっさり解読してしまった。
結論。その程度のものは強度が低すぎて暗号としては使えない。
>>28 方言がどうとかじゃなくて前夜に夜襲を献策したのに
島左近と石田三成に蹴られたから
>>33 いや、薩摩弁を使った打ち合わせを解読したことによって、ドイツ派遣の潜水艦が撃沈されてるんだけど?
35 :
名無し三等兵 :05/02/18 17:29:13 ID:J+rP1qTa
,
薩摩弁って、公儀隠密から藩の機密を守るために更にわかりづらくしたとかいう説を 聞いたことがあるが。 だとするとはじめから暗号みたいなもんなのか。
38 :
名無し三等兵 :05/02/19 08:31:59 ID:x8g7i/RA
36は、本当らしいよ
39 :
sage :05/02/19 08:34:37 ID:x8g7i/RA
東京のひとが、薩摩弁聞くと、朝鮮語に聞こえるらしい
?
日本人の習性からして、あうんの呼吸で暗号に携わるのって得意そうな気がするが
>34 >いや、薩摩弁を使った打ち合わせを解読したことによって、ドイツ派遣の潜水艦が撃沈されてるんだけど? 33の話はU511に野村中将が便乗して帰朝したときの話だと思うが、他にもあったという事 でしょうか?この時に入れ代わりのタイミングで派遣された伊八潜もちゃんと帰って来てい ますし。
43 :
名無し三等兵 :05/03/01 22:39:01 ID:0S0k2PsP
誰か日本軍の有名な暗号と その作戦名を教えて下さい。 ニイタカヤマノボレ トラトラトラ サクラサクラ 位しかわからないっす。
「日本の暗号」と十把一からげに言ってるオマイラ! 帝国「陸軍」の暗号は最後まで解読されなかったんだぞ。
>45 帝国陸軍も解読されていましたよ。 1.特別無限乱数暗号(コードブック+特別計算+無限乱数)は 以下の3条件が満たされると連合軍に「乱数表無し」で解読されていた(推測部分を含む) (1)第一次暗号、つまりコードブックが既に解明されたか捕獲された。 (2)特別計算の換字表がラテン方陣では無い。つまり乱数カード等を利用して作成された。 (3)その特別計算の表が乱数開始位置秘匿コード群の解析により暴露された、または捕獲された。 2.もし特別有限乱数式暗号(コードブック+特別計算+有限乱数)が3条件を満たすと、 乱数重複した2通の電文から容易に解読が一義的に進み、乱数表も復元された。 3.既に暴露された、異なる特別計算表を用いる2つの部隊に同じ内容の電文を同じ開始位置で打つと、 たとえ更新されたばかりのコードブックと無限乱数表であっても、乱数が剥ぎ取られ コード解読作業が可能となる。 要するに、コードブックが既知で相当の冗長性(字差)を含みかつ、 平文について仮定語が相当あり、言い回しや文法も熟知していてかつ、 換字表も既知で相当の不平等性が有るならば、無限乱数と言えども安泰では無い。 檜山良昭著「暗号を盗んだ男たち」によれば、陸軍暗号班は第一線部隊に 「暗号帳は敵の手に渡ってもいい。乱数表がなければ解読ができないからだ」と指導した。 もし本当ならば陸軍暗号は無限乱数や特別計算に酔い痴れていたのかも。
47 :
名無し三等兵 :2005/04/07(木) 05:05:18 ID:WBRSmrH5
結局「手計算」の時代の発想なんでしょうね。 コンピューターで解読している米軍との差ですかね。
48 :
名無し三等兵 :2005/04/07(木) 05:18:53 ID:???
今ではどんな暗号形式なんだろうか
49 :
名無し三等兵 :2005/04/07(木) 05:21:09 ID:???
>>47 寝言を言ってないで
コンピュータの発達史を調べてこい。
50 :
名無し三等兵 :2005/04/07(木) 11:50:11 ID:???
51 :
名無し三等兵 :2005/04/08(金) 11:31:43 ID:???
>48 公開鍵暗号、ワンタイムパッド(使い捨て暗号)が主なところじゃないの。 今は民間でも暗号は結構普及してるね。エニグマも元々は民間用暗号機 だったけど。
52 :
名無し三等兵 :2005/04/28(木) 21:43:01 ID:4rSU8h8e
.
53 :
名無し三等兵 :2005/04/28(木) 21:48:31 ID:sTwKod+w
爺さんが通信兵だった。 日本の暗号は直ぐ解読されていたのはわかっていたがどうしようもなかったとのこと。
54 :
名無し三等兵 :2005/04/28(木) 23:45:34 ID:???
ジェファーソンの輪激萌え。
55 :
名無し三等兵 :2005/05/26(木) 00:36:07 ID:47xBLkkY BE:31941432-#
そういえばパープル解読して疲れ果てて精神病院に入ったアメ人がいたな。
56 :
名無し三等兵 :2005/05/26(木) 01:13:47 ID:???
アカイアカイアサヒ は暗号でつか(´・ω・`)?
57 :
名無し三等兵 :2005/05/26(木) 10:28:52 ID:???
なに、デビッド・カーンの暗号戦争と長田順行の「暗号」って ミッドウェーの話とか、デタラメなの?
58 :
カワセ・ヒッキ ◆QsgHe567Gc :2005/05/26(木) 10:44:15 ID:PxrLPhss
暗号なんかアニメ風2ちゃん風にすれば外人には絶対に解読できない 〜にょ とか 〜にゃ とか 〜げす とか 〜萌え〜 とか 〜はぁはぁ とか 〜イッテヨシ とか 〜あぼーん とか 〜ぬるぽ とか 絶対に解読不可能 ( ̄ー ̄)ニヤリ
59 :
名無し三等兵 :2005/06/17(金) 01:23:48 ID:???
60 :
名無し三等兵 :2005/06/24(金) 00:15:29 ID:MRtj1qnP
.
61 :
名無し三等兵 :2005/06/24(金) 00:19:16 ID:???
>>1 ドイツのエニグマがドラクエのエニックスに見えた
62 :
名無し三等兵 :2005/07/19(火) 08:28:05 ID:yV1tzZ0s
エニグマでも紫でもいいんですが、フリーの暗号ソフトありますか? こういう歴史的に有名なのがいいんですが。(強度は無関係) シーザー暗号でもいいです。
63 :
名無し三等兵 :2005/07/19(火) 10:25:41 ID:???
おまえにはrot13がおすすめ
64 :
名無し三等兵 :2005/08/04(木) 14:05:41 ID:???
65 :
名無し三等兵 :2005/08/05(金) 21:21:29 ID:R5Wu4pxG
古文とか
66 :
名無し三等兵 :2005/08/09(火) 02:05:57 ID:???
最強みかか? NTTのCamelliaのこと?あれは確かに現在最強みたいだね
67 :
名無し三等兵 :2005/08/23(火) 12:36:10 ID:???
68 :
名無し三等兵 :2005/08/23(火) 13:40:35 ID:???
2005年現在の日本政府及び自衛隊の暗号は アメリカ・イギリス・オーストラリアに既に解読されている もっと頭の良い奴、イネーノカねー?
69 :
名無し三等兵 :2005/09/09(金) 15:06:55 ID:Ts14wmPn
小林麻美さんが雨音はショパンの調べで暗号のピアノと大昔歌っていました。
>69 笠原弘子さんが後に歌いました。
71 :
名無し三等兵 :2005/09/09(金) 15:24:11 ID:???
耳をふさぐ 指をくぐり 心 痺(シビ)らす 甘い調べ 止めて あのショパン 彼には もう会えないの Rainy Days 断ち切れず 窓を叩かないで Rainy Days 気休めは 麻薬 Ah-- ひざの上に ほほをのせて 「好き」とつぶやく 雨の調べ やめて そのショパン 想い出なら いらないわ Rainy Days 特別の人でなくなるまで Rainy Days 暗号のピアノ Ah-- Rainy Days 断ち切れず 影にふり返れば Rainy Days たそがれの部屋は Ah-- Rainy Days 特別の人は 胸に生きて Rainy Days 合鍵を回す Chopin(ショパン) Ah--
72 :
名無し三等兵 :2005/09/14(水) 16:40:30 ID:???
しかし当方の凡庸な頭ではThe Siemens und Halske T52 とか The Lorenz SZ40/42 とか、どんな機械でどんな理論で走らせているのか まるで判らんですな。 「○○の現象が起きた。暗号が破られているかもしれない」という発想は、 日本人には想像を絶することなのだろうか
暗号スレは定期的にたつけど盛り上がらないよね。 かなり前のすれでは、一人ものすごいかんばってるひといたけど。
74 :
名無し三等兵 :2005/09/15(木) 06:59:46 ID:???
機密が多すぎて情報元が無いというのが大きいとは思う。 エニグマの時代まで遡らないと話題の広がりが無いのではないかと。
75 :
名無し三等兵 :2005/09/15(木) 11:25:00 ID:???
頑張っているいうか、あの人は、もう暗号史研究における高橋慶史さんみたいなものだから・・・。 結局、暗号は面白いんだけど理論判らんとついていけない。 ただ去年だったかようやく「クリプトノミコン」とかいう小説読んで、 いわゆるエニグマも含めた暗号史が、欧米ではかなり書き直されていると判ってショックだった。 「チャーチルは暗号のためにコベントリーを見捨てた」というウィンターポザム大佐の 真偽不明な挿話のレベルじゃ30年前の知識らしい
76 :
名無し三等兵 :2005/09/15(木) 11:31:19 ID:???
光人社NFとかで広田厚司氏というのが英独科学戦関連(電波戦、暗号戦、Uボート戦)の本、 いろいろ最新の研究取り込んでいていいと思うんだけど。 やはり一般書ゆえ、どうしても平易な記述になるね
77 :
名無し三等兵 :2005/09/15(木) 21:17:50 ID:???
ちょうど今、テレビ東京で エニグマ、Uボートの映画やってるね。
78 :
名無し三等兵 :2005/09/15(木) 23:13:37 ID:???
英国海軍の手柄を横取り映画
79 :
名無し三等兵 :2005/09/17(土) 12:48:54 ID:???
山本五十六聨合艦隊司令長官一行の待ち伏せに繋がった米軍側の暗号解読につ
いて 1967年にDavid Kahn著「The Codebreakers」(日本語版「暗号戦争」秦
郁彦訳 早川書房 昭和43年)が日本に紹介されて以降定着してしまった
「四月一日に乱数表が 更新されたJN-25で書かれた NTF131755 が解読された」
とする説は 情報公開法の 施行で 実際の解読電報が公表されるに至り「間
違」である事がはっきりしましたが では 解読された電報はJN-25ではなくて
どの暗号書で書かれたものか検証したい のです。
そこで以下の事をご存知の方は 是非 教えて下さい。
昭和十八年四月当時;
1. 第八通信隊 (8cg) と 第一根拠地隊 (1Bg) 、第二十六航空戦隊 (26Sf
)、第十一 航空戦隊 (11Sf)との間で使用されていた戦略暗号書は「海軍暗號
書 呂」(ローラ三) でしょうか 又は「海軍暗號書 波」(ハーラ一)で
しょうか、それとも(ロラ三)と(ハラ一) 両方併用されてゐたものでしょうか?
通常 三カ所以上の宛先に同文電報を発信する場合、宛先別に個別に発信した
もので しょうか、それとも 放送系電波で発信したものでしょうか?
2. バラレ守備隊長 (K6lg) は戦略暗号書を持たず8cgとの間では 戦術暗
号書が 使われていたと推測するのですが、使用暗号書は?
(私の調査では「海軍暗號書 多」である可能性が絶大なのですが。)
3. 第九五八海軍航空隊 (958fg) は戦略暗号書を所持していたのでしょうか?
以上 関連情報も含めて ご教示頂ければ幸いです。
鎌倉市 Wさん(2000.6/25投稿)
ttp://www.b-b.ne.jp/kaigun/mail-3.html
>79 W氏とは何度かメールのやり取りをしたのですが、議論は平行線のまま終わりました。 ショートランドを示す"R_"の空白部をより合理的に説明できる方は居ませんか? 私の質問 >「戰略暗号書」を所持していたとは考へ難く、また解読された電文本文の中に地點表示 (RR, RXZ, RXP)が使は >れてをり これは「RR」「RXZ」「RXP」をそのまま「單式換字暗号」に変換して打電した事の証左である。 >「RXZ」「RXP」が解読出來て「RXE」(Shortland) が解読出來なかった理由は「RXZ」「RXP」が夫々「單字」で >encryptされたのに「E」は【ETOANIRS原則】に從って「XE」で encrypt された爲「XE」が読めなかったものと推測される。 小生には戦術・海上作戦用暗号である「海軍暗号書 多」の組み立て方法が確認できなかったのですが、 【ETOANIRS原則】がいまひとつ飲み込めていません。RRはR+R、RXZはR+XZ、RXPはR+XP、RXEはR+XEに 成分分離してから換字されたが、米海軍にはR、XZ、XPに相当する暗字しか判らなかったので各RR、RXZ、RXP、R__と 翻訳されたのでしょうか? もしRRはR+R、RXZはR+X+Z、RXPはR+X+P、RXEはR+X+XEに成分分離してから換字されたが、 米海軍にはR、X、Z、Pに相当する暗字しか判らなかったとすれば、各RR、RXZ、RXP、RX_ と翻訳されると思います。 また【ETOANIRS原則】であれば、EだけでなくRもXを付ける対象になりそうな気もします。 そうなれば、RRはXR+XR、RXZはXR+X+Z、RXPはXR+X+P、RXEはXR+X+XEとなりますが、 この場合も米側の翻訳は各RR、RXZ、RXP、RX_ とされると思います。
(続き) W様が着目されました機密第1313755番電の米側公開資料には確かに奇妙なアンダーラインが有ります。 小生も貴殿のホームページに接するまでは、何ら疑問に思っていなかった次第です。 On 18 April CinC Combined Fleet will visit RXZ, R__ and RXP in accordance following schedule: (1)このR__のアンダーラインについてですが、米翻訳文中には3箇所有りますがその長さがまちまちです。 もしこれがcipher、それも単文字であればXとEに相当する2文字分のブランクを私ならばはっきりと書き込みます (R _ _の具合に) (2)そのブランクが不定長(いい加減)なのを見て、これはcodeでは無いかと思いました次第です。 つまり、RR(ラバウル)、RXZ(バラレ)およびRXP(ブイン)の各地点を意味するcodeは解読できたが、 RXE(ショート)に相当するcodeはタイムリーに解けなかった。つまり当初は"R__"では無くて、"___"として 解読されていたのでは無いか? (3)しかし特定地点を示すcodeは第三部符字に相当するため、各RR、RXZ、RXPおよびRXEの直前には 「次の一符字は第三部符字」のような指示符が各付いており、当然米軍はこの符字を意味するcodeを理解していた。 (4)だから、___ は第三部に収容の語句であり、前後文脈から地点名に違いないと推論。 さらにラバウル、バラレ、ブインと地点名が並べば、その地点はA系列(米領太平洋諸島)ではなく、 R系列(ビスマルク諸島、英領太平洋諸島)だと確信できたはずです。 (5)ならば翻訳文にはRXEとは断定できないが、R系列の地名ではあると推論して担当者が R__と記入してもおかしくはないと考えます。
W氏の回答 貴見御主旨を要約、換言すれば、RR, RXZ, RXP, RXE が使用暗號書語彙の中にbase codeとして配当されてゐた。 RR, RXZ, RXP は解讀出来てゐたが、RXE が解讀出来ていなかった、と謂う事だと解釈します。 あの「デービッド・カーン説」が「絶対神聖」で圧倒的支持、支配を確立していた時代、只一人 カーンに疑問を呈していた 中牟田研市氏の論拠は;「海軍暗號書D」には「ミッドウエー」と謂う語彙がbase codeとして記載されてゐた筈だから、 D暗號で書かれた電文が解讀されても その解讀電文の中に、「特定地點略語表」の中の「AF」と謂う符字が出てくる 筈がないと謂うものだったと記憶します。 この場合、解讀電文の中から、「特定地點表示表」ないしは「特定地名符字表」から拾われたと思われる符字が出て来た わけですから、丁度「ミッドウエー」の場合とは逆の話で、符字そのものが換字されていた蓋然性が高いのではないでしょうか? 使用暗號書の内容が判らぬ以上 私に言えるのはそこまでです。 只、帝國海軍の場合、イロハ・モールスが主体で、その中にabc・モールスを混用する場合は 必ず括弧書きにしてゐた 筈ですから、この場合、使用暗號書が換字暗號であったとすれば その規定にしたがってカナ変換した上で イロハ・モールスで發信された蓋然性が高い。 だとすれば、「ETOANIRS原則」云々は全く適切を欠く表現であり、 この点はお詫びして訂正させていただきます。
83 :
名無し三等兵 :2005/09/18(日) 12:21:19 ID:???
いわゆる海軍D暗号書(S16.12.01〜S17.06.01?)について教えてください。 【冊子構成(計7冊以上?)】 @海軍暗号書D(発信/組立用) A海軍暗号書D(受信/翻訳用) B一般乱数表(第8号 乱数10万個) C使用規定 D特定地点略語表 E暦日換字表 Fその他(特定地点表示表 他?)
【@海軍暗号書D(発信/組立用) 構成(1冊の中に三部のページ構成?)】 第1部「数、度数、速力、距離、日時」 第2部「説話(普通文)」 第3部「記号、慣用信文、部内庁職名、帝國艦船、帝國主用船舶、外国艦船、地名 漢字電報書用記号、漢字暗号書羅用記号、ローマ字綴り、仮名綴り、臨時特定信文」 上記はすべて「3の約数を持つ5桁の数字(符字/code)」をもつ。 (起案文)『連合艦隊、左ニヨリ、出撃ス』 (符字) 『連合艦隊(第3部収録49728)、左ニヨリ(第2部収録37178)、出撃ス(第2部同上73551)』 (組立例 『49380(次ノ一字ハ第3部符字),49728(連合艦隊),37178(左ニヨリ),73551(出撃ス)』) 【特定地点略語表についての使用実態(推測)】 (起案文)『連合艦隊、AF(特地略表では「ミッドウェー」)、ヲ攻撃セヨ』 (符字) 『49380(次ノ一字ハ第3部符字),49728(連合艦隊), XXXXX(次ノ二字ハ第3部符字(ローマ字)(A)、XXXXX(F)), 55002(ヲ攻撃セヨ)』
85 :
名無し三等兵 :2005/09/18(日) 13:00:49 ID:???
中牟田研市氏論拠「『ミッドウエー』と謂う語彙がbase code(第三部収録地名コード???)として記載されているから、 AF(特定地点略語)は出てこない」 中島親孝「連合艦隊作戦室から見た太平洋戦争」でも 「二部制の暗号書で地名が『AF』と出てくるのはありえないから、Dカーンの話はおかしい」 ・・・上記の類の話は、当方をいつも混乱させるのですが、上記2氏はつまるところ、 特定地点略語表の使用や存在そのものを否定しているのでしょうか?
>85 >特定地点略語表の使用や存在そのものを否定しているのでしょうか? 存在はさすがに否定はしていませんと思いますが、使用したかどうかでしょうかね。 このAF問題を私なりに考えて見ますと、 (1)当時の暗号書Dのどこかに例えば「ミッドウエー=67893」のような 1成分code配当があったと仮定しましょう。(私には証明できる一次資料は 持ち合わせておりませんが) 「ミッドウエー=67893」が有れば素直に使うのが古今東西の暗号ルールです。 もちろん5桁数字の暗号書では暗号員が意図的に「ミ ツ ド ウ エ ー 」(6成分) とか 「A F」(2成分)に出来ない事も無いです。 ただ当時の米解読者たちが「AF」を口にして議論したならば後者の可能性が大です。 このようなローカルルールがあったとしても中牟田氏や中島氏までが知り得たかは 疑問視されます(廃棄されるワークシートを閲覧できる立場にあったのか?) ただし米海軍が正攻法で理論解読できるのであれば、広く長期的に使用されている ローカルルールでも有る必要があります。
(2)他方、長田順行著「暗号」に掲載されている「特定地点略語表(甲)」の2頁には 確かに「AF=Midway I.」の割り当てが有るが、この頁には5桁数字が見当たらない。 (3)上記の点を踏まえて、「ミッドウエーでは真水が不足している云々」を暗号書Dで 組み立てるにはどうしたら良いのかを考えてみます。 もちろん組み立てた暗号員が「特定地点略語表」を手元に保有し、 「AF=Midway I.」の割り当てを承知していたとの前提です。 仮説A: 暗号書の何処かに有る便利な「ミッドウエー=67893」にしてencode 仮説B: 「ミッドウエー=67893」の存在を知りつつも、あえてAFを「A F」に2分割してencode 仮説C: 「ミッドウエー=67893」は存在しないので、AFを「A F」に2分割してencode
囮の平文を送信した米海軍にとってはどの仮説で傍受しても役に立つのですが、 その前段階としての解読が容易なのは仮説BとCですね。特に米領太平洋諸島に対して Aで始まる略語を配当してある規則は非常に役立つからです。 これによりAFはハワイかもしれないし、アリューシャンかもしれないとの意見も肯けます。 日本がハワイやミッドウエーにAで始まる複数の略語を当て嵌めてもおかしくはありませんから。 逆に言うとAFは米領太平洋諸島以外では有り得ないとも関係者は確信できます。 日本の暗号員視点で考えてみると、ミッドウエーをそのまま1成分で置き換えるより、 例え手間であってもAとFの2成分にした方が安心感はずっとあります。 (4)暗号員の技量や意識も戦時中に変化しつつある筈なので断言は難しいですが 強いて言えば、仮説B辺りが最大公約数かもしれません。 これならば中牟田、中島氏の意見と海外の意見が矛盾なくマッチしそうです。
89 :
名無し三等兵 :2005/09/19(月) 00:31:04 ID:???
「特定地点略語表(甲)」(S16.11.20?30?更新)がある以上、 地点略語は起案原文(平文)に、やはり使われていたと思うのです。 以下@Aは長田順行「暗号」(現代教養文庫版P404〜)に掲載された第2艦隊第7戦隊旗艦「熊野」の 戦後焼却を免れた「海軍電報起案?文用紙」写真からの引用です。(誤読脱字ご容赦) @「・・・六 占守は『パレンバン』において別途配布関係要務終了」(S17.05.31 D暗号軍極秘) A「AQ攻略部隊戦闘概報 一 七日二一〇〇「AQ」「ホルウ」湾外到着 〇一三〇「AOA」を占領。抵抗無し」(S17.06.08 D1軍極) B「聨合艦隊司令長官セツア左記ニ依リRXZ、RXE、RXPヲ實視セラル」(NTF131755番電原文?) @は確かに第三部地名符号があれば「パレンパン(99840)」で打たれたかもしれないし、 あるいは「パレンパン基地」とか「大湊基地」とか基地設営の無い限りは、符字割当が無く、 特定地点略語表で「PRP(パレンパン)」とローマ字変換してから打ったと思われます。 慣れてくると起草原文そのもの(AB)みたいに、地点略語が挿入され、ローマ字1文字1文字が 三部符号(ローマ字)に変換されるのかなと憶測します。
90 :
名無し三等兵 :2005/09/19(月) 01:01:34 ID:???
>90 >ただ、そうするとNTF131755番電の例の「 RXZ(バラレ) 」は訳せたのに >「RXE(ショートランド)」が「RX-」ではなく「R--」あるいは「---」となる >矛盾が生じるのですが。 まあ、>80-82の議論に関してはW氏と私の双方が深読みしすぎの可能性も有りますから(苦笑 ミッドウエー作戦と山本長官機撃墜では細かいところの運用が違う可能性もありますしね。 暗号が破れているかも知れない懸念から、抜本対策は出来なくても応急のローカルル−ルが あってもおかしくは無いと思います。
ところで、90さんのお知恵を拝借したい事があります。 日本海軍は暗号事故を起こす度に以下のパターンで対策してきました。 出典は「海軍作戦通信史、警備隊術科学校、28年、p144」から 昭和18年から19年の2年間での暗号事故は、大きな7件で、小事故は相当数有り。 以下の7件だけでも、使用不能となった現用・未使用暗号書は200万冊に達した (1)MI作戦で多数の艦船を失い、その最後を確認できず、暗号書が漂流する危惧有り。 ・応急措置の後、全般的改変実施 ・暗号書原本も更改 (2)カミンボ海岸で伊一潜が座礁事故。暗号書は一部を海岸に埋没させた。 ・応急処置とともに新暗号書実施 ・暗号書原本の更改は行わず、乱数表の変更を行い、後に仕様規定の変更 (3)青島根拠地に輸送中の暗号図書が、知らぬ間に開函された。 ・応急処置のみ (4)ビアク島にて暗号書運搬中に敵兵と遭遇戦闘、行方不明。 ・全面的応急処置を行い、一部仕様規定の変更 ・暗号書原本の改変 (5)第四艦隊輸送機が発動機事故。暗号図書を海中投棄 ・応急処置のみ (6)輸送潜水艦がサラモアで荷揚げ中に空襲。急速潜航し暗号図書を流失 ・一部に対し応急処置のみ (7)大湊へ暗号図書を鉄道移送中に、施錠紛失 ・対策なし 私が気になって仕方が無いのが「応急処置」の内容なんです。 どうやら応急処置とは事故が起きる前に暗号図書と一緒に配布されていた みたいなのですが丸ごと捕獲されたら意味ないですし、 かと言って事故暗号書で処置内容を通達するのも馬鹿げています。 何とか中身を調べる良い方法は無いでしょうか?
>92 この海軍の応急処置に関しては、陸軍大佐仲野好雄氏による 「通信戦の回顧と通信戦施策に関する一考察(昭和30年)」において 以下の様に記載されております。 非常時の運用 陸軍の如き特殊方式とてはなく、専ら更新により 時として止むを得ず強度の弱い戦術暗号で戦略用を代用したり 又は事故暗号書を一時使用することもあったらしい。 伝聞調なのでどこまで本当かは私に見当は付きませんが これでは応急措置と言うより現実逃避に近いですね。
94 :
90 :2005/09/20(火) 09:55:33 ID:???
おはようございます。猫の手様。 残念ながら、当方は長田順行と原勝洋本、あとはアラン・サトリップの入門書くらいしか まだ所持してない為、お手伝い出来ないことを残念に思います。 件の「応急処置」は次の宿題をさせていただきます。 ちなみに、応急処置は「暗号書への焼夷爆撃」みたいなニュアンスもあったと思います。 正直、仲野好雄氏の対応(配布済みの新暗号の繰上げ使用開始)、開始符の変更、 あるいは乱数表を切貼りして、戦術暗号で切り張箇所を知らせあい、 入れ替えるくらいしか当方の凡庸な頭では思いつきません。 (乱数表の更新は、5桁10万全数字つかえば、実際それしか出来ませんし) JN-25,crypto,accidentないしincident,substituteでGOOGLE検索すれば一応 米海軍関連の収集資料山のように出てきますが、「本当の現場の処置」は、 やはりヤフオクや軍事古書店でのみ入手可能な、旧軍回想録でしか判らないでしょうね。
>94 90様 ご協力有難うございます。 >やはりヤフオクや軍事古書店でのみ入手可能な、旧軍回想録でしか判らないでしょうね。 私もH.K様に教えて頂いた昭和館や靖国偕行文庫で文献を漁ってみたのですが、 残念ながら海軍暗号書に関してのテクニカルな回想録は無いですね。
96 :
名無し三等兵 :2005/09/22(木) 09:18:24 ID:???
南無阿弥、南無阿陀仏、南、南無阿弥仏、南無阿見 六進法で通信すれば良かった。
>96 >六進法で通信すれば良かった 「陸軍無線史」によれば陸軍が「自動印刷無線電信機」なるものを 開発していたのですが、実用化前に敗戦となったそうです。 ・昭和17年に電気試験所技師、石川武二氏が同期装置を考案。 ・六単位の有線用自動印刷電信機をベースに改良 ・混信や空電対策として送信を自動的に2回行い、2本の受信テープで比較判読する。 ・秘密装置として、マーク及びスペース単位符号電流の極性を数個の ロータリーラインスッチにより不規則変化させる。 ・車載式で自動貨車又は輜重車で運搬可能 ・電源は蓄電池または直流変圧器 ・昭和19年に完成するが資材不足や機械生産力低下により実用化できず。
98 :
名無し三等兵 :2005/09/24(土) 19:05:26 ID:VCCqmhF/
手元に資料がないので記憶モードですまそ。 「理論的に解読不能」といわれた暗号系が破られる理由は少なく ないのですが、主なものは暗号書なり機械が奪われたりすることと 暗号の運用上、僅かなミスが累積して手がかりを与えてしまうこと です。 トイレット・ペーパー式の乱数表に暗号は、解読にてこずるので すが、意外な弱点として「無限乱数の供給」があります。実際、冷 戦時代、西側は共産側の「一回限りの無限乱数」による暗号に手を 焼かされました。1950年代に傍受されていた暗号通信の多くを 80年代になってスーパーコンピューターでやっと解読しました。 にもかかわらず、当時でもいくつもの暗号文を解読もしていまし た。ほとんどが米国内に潜入していたスパイが手持ちの乱数表を使 い尽くすか、手間を惜しんで同じ乱数表を複数回使用するという単 純な人間的失策によって手がかりを与えてしまったからです。
99 :
名無し三等兵 :2005/09/24(土) 19:35:48 ID:4OZxKViA
123
>96-97 2銭銅貨!2銭銅貨じゃないか。 >六単位の有線用自動印刷電信機をベースに改良 これって日本でもマーレー電報記号とか6単位の電信コードが使われていたということですよね? >98 ワンタイムパッドですね。「ぜったい破られない暗号」とは、 1)換字式暗号において暗文=fn(平文) 2)「fn()」という暗号化方式が「反復(英語で一番使われるtheを887と 毎回置換すれば、887=theといつか頻度解析で解読される)」 をおこさないのが前提ですが、 日本海軍D暗号の場合、約6000語のcode(うち常用codeは10%600個)に10万個の乱数 加算して毎日100隻が60codeで1回通信した場合、 乱数10万個÷6000code/日≒167日で、理論的には同一乱数表の「2回目の使用」がはじまる。 あとはこれをデータ化(相互参章可能)状態にして「反復」がないか調べるだけですが。 長田順行本では、「暗文冒頭に必ず乱数開始符が隠されている。しかも検算のため2回繰り返される」 いう暗号通信の基本(鍵を渡す事の弱点)のチェックと反復の「理論解析で破られた」とあります。 原勝洋本で結局、答えはその通り「理論解析+暗号事故説」だったのですが、 この理論解析を否定する人々が、戦後、多かったのも事実のようで・・・
私の盆暗な頭ではルドルフ・キペンハーン『暗号攻防史』(文春文庫)の懇切丁寧な 「単一換字方式の暗号は反復と頻度解析で解読可能」 「反復を防ぐためには全宇宙でたった1個だけの長大な鍵語を1通信に付き1回以上使用してはならない」 「しかしWW2中の軍事通信において、そんな長大な鍵語(無限乱数)は1師団100万枚の紙使用につながり実現不可」 「ゆえにドイツ軍はアルファベット26文字×3枚のローダー使用(26の3乗の組合せ)の擬似乱数(有限乱数)エニグマ暗号機で 暗号通信を行った」 「これは通信量が増えれば、開始符の探索と反復の探索で解読可能」 といわれても、なかなか理解が困難のようでw
ただ1930年代、ドイツ国防軍が初期のエニグマを使用した際、 ポーランド軍情報部暗号局第4課(ドイツ担当BS4)が、「アルファベット26文字の配列の特徴を調べるため」 サイクロメーターという機械式統計機を発明。 のちのポーランド式のボンバ(頻度解析と反復の発見)のご先祖が発明され、 英仏の暗号局と技術交流したようです。 日本軍の暗号の欠陥とは、つまるところ「頻度解析と反復の発見」を 最終的には無限の計算速度をもつ機械によって西洋文明が費消時間1秒で行えると (数学者はともかく)運用者が思い至らなかったことなのかなとぼんやり思います。
>98 結局は銃弾や燃料と同様に消耗品である暗号書や乱数表を補給する戦いであって、 この補給能力を無視して、暗号強度は語れない事でしょうか。 陸軍暗号で必ず自慢げに語られるエピソードの1つに「特別計算表」があります。 これは暗号書と乱数表に加えて第3の鍵である計算表を用いて暗号強度を 増加させるのですが、その実態は設計寿命や事故により更新すべき暗号書や 乱数を更新する事が出来ない為に、苦肉の策として生み出されたそうです。 暗号組立・翻訳速度が一般計算より遥かに低下しても採用せざるを得なかった ギミックな特別計算ですが、暗号区によっては暗号書や乱数表が米英軍に 捕獲・解析済みのケースも有って秘匿効果が無かったみたい。
>102 >日本軍の暗号の欠陥とは、つまるところ「頻度解析と反復の発見」を >最終的には無限の計算速度をもつ機械によって西洋文明が費消時間1秒で行えると >(数学者はともかく)運用者が思い至らなかったことなのかなとぼんやり思います。 そもそも暗号の設計や解読に関して、数学の素養がある人が少なかったみたい ですね、外務省になると暗号に関してずぶの素人である人が電信課長になったそうで。 私のブログにコメント下さったH.K様によりますと… >民間数学者の大勢が暗号と数学の接点を知ったのは、1940年のことである。 >アメリカ数学会会誌に、戦時研究のために数学者を動員するという記事が掲載され、 >弾道学、自動制御、航空力学、統計学などの委員会に並んで、暗号学委員会なるもの >の存在に言及がなされていた。 日本での反響は、数学界ではある程度あったのだが、 >陸海軍では気付かれなかったようである。 >日本では、第一次大戦で経験を積んだポーランドから暗号の知識を輸入したが、 >この後、陸海軍の暗号解読将校として「外国語専攻の語学将校」を配属する決定が >どこかでなされたらしい。 >例えば、百武晴吉中将、大久保俊次郎大佐、中野勇少将などは、皆ロシア語に >異常に通じた将校であったため、暗号関係業務に回されている。 >各国とも、暗号解読・暗号学に高等数学を導入するアイデアを伏せていたこともあり、 >日本暗号学は1940年代に至るまで語学寄りに発達していたのであった。
>101 日本語で読めて初心者に優しい古典暗号の解読理論書が無いのです。 とりわけ演習タイプの教科書がまるで無い! orz 長田順行氏の「暗号」では殆ど役には立たないし、加藤正隆氏の「基礎暗号学」は 初心者(文系)に敷居が高すぎです。 そうは言っても取りあえずエニグマ関係でしたら、サイモン・シンの 「暗号解読―ロゼッタストーンから量子暗号まで」を読まれては如何でしょうか? もし101様が、自分でも暗号が解けるか試してみたいのであれば、洋書になりますが www.aegeanparkpress.com/ の出版本で元SIS解読者、Wayne G. Barker著の解説&演習本をお勧めします。 単文字換字でしたら Cryptanalysis Of The Simple Substitution Cipher With Word Divisions 例えばM-209(ハーゲリンマシン)でしたら Cryptanalysis Of The Hagelin Cryptograph 乱数処理されたコードブックでしたら Cryptanalysis Of An Enciphered Code Problem, Where an "Additive" Method of Encipherment Has Been Used シフトレジスター暗号機であれば Cryptanalysis Of Shift-register Generated Stream Cipher Systems 転置式であれば Cryptanalysis Of The Single Columnar Transposition Cipher, Includes Computer Program Written in BASIC Cryptanalysis Of The Double Transposition Cipher
>加藤正隆氏の「基礎暗号学」 故・釜賀一夫氏のあれですね。情報理論とかとっている理系の方が楽しそうに読んでいる プログを見かけましたが、当方にはとてもとてもorz ただ先日、偶然、別冊歴史読本の岩島・釜賀論争を見ましたが、 やはり多少でも触って見ないと戦史研究の際、当方のような素人は 「盗んだ。回収した。沈船から引き上げた」のイージーな結論に飛び付きかね ないなあと実感しています。
>106 >「盗んだ。回収した。沈船から引き上げた」のイージーな結論に飛び付きかね >ないなあと実感しています。 暗号書の捕獲回収は常套手段ですから、別に理論解読に比べて卑しい事は無いです。 問題は事故が有った場合、「一を知って十を悟る」敵暗号解読者への配慮が分かれ道かと。 何よりも敵に暗号設計思想を見透かされるのが怖いのです。 いくら専用のIBMマシンを多数取り揃えようが、米英の解読能力は有限ですから、 極端な話、正攻法では絶対に解読は無理だと敵に悟られて、解読に係わる 人・物・金の配分や優先順位が見直されるだけでも日本側ダメージが大きいでしょう。
>106 >ただ先日、偶然、別冊歴史読本の岩島・釜賀論争を見ましたが 両者の論争に対して、元米解読者がクールなコメントをしてましたよね。 Q.日本陸軍暗号はパーフェクトだったのか? A.時と場合による だけど終戦直後、陸軍暗号関係者がGHQに審問された際にもらった 御世辞が現在まで日本人の日本暗号観に尾を引いてます。 あと海軍の場合は、沈船からの回収対策として 暗号区制の実施が泥縄式に遅れた事も痛恨ですね。 「海軍作戦通信史」によれば >海軍はその特性上部隊の移動頻繁で実施は困難であったのと、 >本来区制は順調なる勝ち軍には不要な為、真剣な考慮は払われなかった。 >然し戦況の変転に従い之が実施を必要とした…
良スレage 事故の話だけど、伊124号と伊1号って、結局何が回収されたの?
>109 >事故の話だけど、伊124号と伊1号って、結局何が回収されたの? 実際にどんな暗号図書が各潜水艦に積まれて出航したかについては、 私は明白な資料に出会えていません。 なお原勝洋著の「暗号はこうして解読された」では 「伊一潜には戦略暗号書 波、 戦術暗号書 乙とFを積んであった」 と記載されてますね。 またJohn Winton著の"Ultra in the Pacific"において伊一潜について 「海軍作戦通信史」をそっくり引用していますね。 「昭和十八年一月ガ島糧秣輸送中敵魚雷艇と交戦、カミンボ海岸に 擱坐した、同艦は艦体の一部は水面に露出傾斜せる状況であった。 責任者は機密図書の一部を搬出海岸の砂中に埋没した。 当時は水溶インキを以って印刷せる図書尚少なく発掘せらるる危険 濃厚なる敵地であった。 その内容は現用の外、次回使用すべき暗号書多数で約二十万冊の 損害に及んだ。 この事実はこの事故発生後約1ヶ月後関係者ラバウル帰島後報告された。 潜水戦隊司令部は直ちに之が発掘処分を命じたが数箇所に埋設せる ものの中、一、二は遂に発見処分も得なかった。 艦中にも相当の暗号書が残って居るので爆撃及び潜水艦による雷撃等の 手段が採られたか完全に破壊しえたとは確信されなかった」
この事件のポイントとしては (1)事故直後、暗号書は艦内または海岸砂中にあった。 (2)日本側が発掘するまでに1ヶ月間のブランクがあった。 (3)少なくとも海岸から回収できなかった暗号書が有るが、 米軍に捕獲されたかは定かではない。 (4)艦内に残された暗号書の保管・包装状態は不明(金庫の中?) (5)多くの暗号書に水溶性インクは使われていなかった。 なお水溶インキの性能についても以下の記述が参考になるかと… 「完全に水に漬かりたる場合は一時間以内に文字の視認不可能となり、 冊子のまま沈んだ場合は全部に海水が浸透するに数時間を要し、 活字の痕跡は印刷技術に左右せらるる所多く、充分消滅しないものあった」 さて"Ultra in the Pacific"にて米軍が回収したとされる暗号書は3点です (1)赤表紙の5桁数字のコードブックとその乱数表 これには現行使用分だけでなく次回使用分もあった。 (2)コールサインリスト (3)赤表紙の2〜3文字からなる地点略語表 戦術暗号書 乙とFは仮名と数字による暗号書ですから、 消去法によって(1)は戦略暗号書に違いはなさそうです。
USSBS(戦略爆撃調査団)のOperational history of Japanese Naval Communicationって 第二復員局で編纂された石黒進編「海軍作戦通信史」のことでしょうかね? その「糧秣輸送の潜水艦に20万冊の暗号書」という数量が、いままで信じられなかったのですが、 なるほど日本側記録にそのようにあったのですか。
>112 >第二復員局で編纂された石黒進編「海軍作戦通信史」のことでしょうかね? 私が抜書き用に見ている「海軍作戦通信史」は昭和28年に 警備隊術科学校が発行したものですが、文字通り直訳な英文でした。 "Ultra in the Pacific"巻末の引用文献は、Aegean Park Pressの ”Operational History Of Japanese Naval Communications, Dec. 1941 - Aug. 1945 ” となっていますが、たぶん元は同じものだと思います。 >その「糧秣輸送の潜水艦に20万冊の暗号書」 私は伊一号潜の中に20万冊が積まれていたのでは無く、 同じ版の暗号書が海軍の各方面に計20万冊配布されたと解釈してましたが…
>112 >20万冊 ワロタ。いや、無理だろ。 >111 >現行使用分だけでなく次回使用分もあった。 まじか。山本五十六撃墜話、おもしろく読んでたけどこれだと4月1日に暗号変えようが なにも関係ないじゃん。
ごめん。20万冊じゃなく二万五千冊。 バランタイン社の第2次世界大戦ブックス「暗号戦」 「2万5000部の新版のJN25暗号が載っていた(日本側の調査では余分の暗号書が無い)」 この「米情報2万5000部」+「日本側の調査では否定」・・・ってコンビネーション
116 :
名無し三等兵 :2005/09/28(水) 18:21:55 ID:1kViaq4Q
それにしても暗号書を配布する先が「20万箇所」か「2万5千箇所」 にしても多すぎる。たかが1隻の潜水艦がそんなに多くの場所を回る とは思えない。伊一号の沈没による影響を受けた通信所の数だろうと 思うけどね。(#113の「猫の手」氏の解釈)
中継基地に陸揚げした後で、陸送するんじゃない? 運搬手段は牛車かなあ……。陸上基地間の連絡ってどうやってたんだろう。 ニューギニアは何だかんだ言っても海上輸送の方が大きかったけど。
118 :
名無し三等兵 :2005/09/28(水) 20:13:53 ID:pHnuLbkK
各種暗号取り合わせて「2万5千冊」という話なら理解できるけど、 そんな小隊レベルの暗号書まで配布する手間は大変だな。
この電車は日比谷に行きますか?
問題はどこに運ぶかではない。 状況を改めるにはどうするかだ。
>119 ニューヨークのキャリア・ウーマン
ドイツの暗号と日本の暗号、どっちが優れていたの?
>122 暗号強度としての優劣は置いといて、 ドイツは開戦当初から戦術用のポータブル暗号機が充実してますね。 どうせ解読されるなら通信が簡便・迅速な方が良い。 羨ましい限りですが、ドイツでは機械製品のマスプロが得意だからか、 それとも電撃戦思想が機械暗号を必要としたのでしょうか? 日本は陸海軍共に戦術用暗号機械の開発には消極的だったそうです。
歯車の精度がダメだったんだよ!日本の場合
日米開戦時における日本外交暗号の検証 [監修・解説]原 勝洋 本体18,800円+税 刊行予定:2005年11月 www.yumani.co.jp/detail.php?docid=296 何が出てくるかお楽しみですね…
そうですか。18800円ですか・・・・
100部くらいしか刷らないのか?
それではデビッド・チャンドラーの「ナポレオン」の二の舞だ
>128 詳細お願いします
130 :
名無し三等兵 :2005/10/15(土) 09:26:48 ID:b7Yzu+qU
専門書だとその位の値段だろう。
131 :
名無し三等兵 :2005/11/01(火) 21:25:39 ID:IUVqU5lv
なんで第二次世界大戦が勃発したの?教えてエロイ人
夕べのNHKアーカイブ、戦艦大和で大和出撃のウルトラ情報でたね。 原勝洋が血眼になって探した、4月7日の動画も出たし。
133 :
名無し三等兵 :2005/11/08(火) 17:30:37 ID:Ye8BiQWS
>> 132 >原勝洋が血眼になって探した、4月7日の動画も出たし。 あれ「空母」なんだけど・・・。水柱の動きを見ていれば分かる 話だ。
135 :
名無し三等兵 :
2005/11/28(月) 22:26:47 ID:ImeBPcIm 保守のために age