一等自営業閣下激昂〜大五郎こと猫侍逮捕3

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128名無し三等兵
「…かわいい妹を守らなくては。
でも、何から?或いは誰から守るのか?

夕方、料理当番なので野菜を刻んでいた。
包丁を持っているのに、いきなりエプロンの紐を引っ張られたのだ。
「危ないじゃないか!」
後ろを振り向くと、床にしゃがんだ妹が紐にじゃれ付いていた。
「にゃーん」
と言ったように聞こえたが、空耳だと思いたい。

…悩んでる。
口にはしたくないが…現実にそんなことなんて、起こるはずはないのだ。
空想を現実と思い込んでしまった奴ならたくさんいるわけだが。

夜になると、微かだが猫の鳴き声や物音が妹の部屋からするのは事実だ。
妹の部屋に行くのがばれてるみたいなので、原始的だが、コップを壁に押し当てて
物音を聞いてみよう。
…………。

「にゃーん」
「ああぅ、ゆっ、許して…」
「にゃーん」
ひいいっ、痛いっ、あっあっ、助けて、お兄ちゃん。
あひぃ!」

…なんだ、これは、いったい。」