日本の次世代艦隊の有るべき姿 拾漆番艦

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<相手を認めることと自軍を貶めることを混同する”勘違いした愛国心”という悪癖>
確かに私も中国が台湾を武力併合する可能性が高いと思っているわけじゃないし。
仮に武力併合する場合100%の確率で、半島有事まで起こすと信じているわけじゃない。
有事にロシアが中国にどれだけ武器供与するかもわからない。
ましてや、中国軍最強とか思っているわけでは断じてない。
ただ次世代艦隊の負荷見積もりにあたって、対ロシアのハードな状況設定というのはいままで
何度も出されているので、対中国のハードな状況設定をしたわけですが。

銃を採用する前には、零下数十度や高温多湿など過酷な使用条件での作動試験をする
のに異を唱える人がいない一方、軍に対する負荷である敵国の戦力見積もりについては
甘い方に甘い方に引っ張りたがるこの国の伝統は(今まで何度もそれで痛い目に遭って
いるのに懲りない点で)奇異に感じます。
56:04/05/11 01:43 ID:???
戦艦長門艦長の回想録で、マリアナ沖海戦直前の図演で彼が米軍側を担当してサイパンを攻めた時の話があったのですが、
判定官がことごとく日本艦隊側に甘い判定をして日本大勝利の結果になったはいいが、横で見ていた宇垣纏氏が
”米軍はそんなに簡単にはやられはせんよ”と大笑いし ”戦藻録”に”生死を賭けた研究の図演がこのような有様では・・”
と慨嘆しているエピソードがありますが・・・

その一方で某軍事評論家が、自衛隊幹部から聞いた話を鵜呑みに
中国空軍は航空自衛隊の数倍の機数を持っているがそのほとんどは旧式機であり
フランカーが250機ないし270機装備されるとも言われているが、年間飛行時間はフランカーの
パイロットで自衛隊の7割ほどなので”自衛隊の敵ではない”などと書き散らして
いるのを見ると

”(米軍ではなく)空自の敵ではないですか? そりゃ、軍人さんが民間人にインタビュー
されたら内心結構ヤバイと思っていても、立場上自信有りげな話をするのはわかるが。
それをそのまま本にした? 年間訓練時間が少ないから楽勝って、向こうが国家として臨戦態勢
じゃないから燃料費ケチってるだけで、戦争を決意したら1年間猛訓練をして開戦に臨んでくる
可能性とか検証したのでしょうか? 日本から開戦できない以上、相手に開戦時期選択権が有りますが?
1年間互角以上の訓練をした、数の多い、下手すると当方より射程の長いミサイルを持ったフランカーを
当方損害なしに一瞬で葬れる? そりゃ、すごいけど その根拠は未検証の自分に都合のよい伝聞のみ?  
情報収集は、米英雑誌に掲載された中国側の計画とか中露間の武器売買情報とか碌に当たらず
自衛隊幹部へのインタビューの伝聞情報だけで、”愛国者”に耳障りのよい、日本に
とって都合のよい礼賛論だけ書いているが、要はある種の読者に迎合して本が売れればなんでもいいのか・・

相手の戦力を認めることと、自軍を貶めることは全く違うのにそれを混同してしまう”間違った愛国者”が多く
その結果、相手を調べること認めることが集団内でタブーになってしまって、集団にとって耳障りのよい
甘い方に甘い方に計画が流されてゆくという悪癖はいまだに残っているのだなあ・・”

と苦々しい読後感があったわけで・・
57:04/05/11 01:48 ID:???
統計数字/スペックデーターは算出の前提次第で結果がガラリと変わるものですが
合理的検討には不可欠のものだし、前の戦争で碌に米国の国力統計を調べず
米国は海洋民族ではないから海戦に弱いとか、精神力が違うとか噴飯ものの
主張をした”愛国者”と日米の物的国力統計を比較して開戦に反対した人たち
を比較すると、都合のよい伝聞情報より統計データを信頼すべきかと。

必要以上の中国脅威論や40年現在の経済成長が続くような予測はアレですが
2004年くらいまではもう現実の話で、2010年くらいまで現在の成長が続く
可能性は対処するべき蓋然性があると思います。

2001年の中国軍事費は約1400億元で、物価修正前の額面では日本の半分に
満たないのですが、物価修正後の購買力平価では日本を抜いたようです
その後年率17%で増えつづけ、2003年約1950元 2004年には2000億元を突破して
購買力平価で2001年のロシア軍事予算同等(日本の1.5倍)に達する見込みです。
あと6年後2010年には購買力平価で、米国の半分世界第2位の予算になる蓋然性
は高いと思われ。
ttp://www.eurus.dti.ne.jp/~freedom3/2003def-sai-axx.htm
2003年実績約1950億元は外務省HPの中国防衛費円換算値に為替レート加味して元に戻した値
 
 かつてのソ連は米国に近い軍事予算を持ち、今のロシアはその遺産を継承している
ため、中国がロシアに軍事面で追いつくのは2010年過ぎてからでしょうし、それでも
全盛期のソ連ほどでは有りませんが、相当数最新兵器を買い揃える金の余裕が出てくる
とみるべきでしょう。

私も今現在の中国の海軍力は大したものとは思いませんが 今後10年で最も
急速に拡大、近代化する海軍と思われるので、彼らの建艦政策、空軍、ミサイル
は注視して、当方も対応するべき課題だと思っています。
58:04/05/11 01:48 ID:???
少なくも今の旧式艦船だけをみて、または戦前の中国人蔑視を引きずって
侮るべきものではないと思いますが・・・

ただ、中国経済の失速についてそれを証明する統計データや、稼働率低下
戦力減衰についてのちゃんとした、与太本の読みかじり伝聞ではないデータがあれば
議論・言い合いスレにて開示いただければ、拝聴します。

スレが荒れるので以降のお話は議論スレで・・
59:04/05/11 02:41 ID:???
外洋の話
P3Cの基地から航路帯に沿って3000kmは鬼門で半径3000kmの円は準危険地帯か
昔新聞に載ったシーレーン防衛分担区域がそれじゃないのかと・・
ただ、P3Cも島嶼基地のSAMの影響圏と、フランカーの勢力圏と、ソブレメンヌイ
のSAMの影響圏は行動を掣肘されるから、そこでシュノーケル充電する案と

なるべく南方に潜水艦基地を作って、P3Cの影響圏をできるだけ電池で
駆け抜ける案と、両者の併用案があるんじゃないの?
>外洋に抜ける方策。

P3Cは飛行艇じゃないし、基地が太平洋中にあるわけじゃないから
日本から離れたタイ沖合い100kmとかなら怖いのは米空母だけでは?
逆に、近海だと、エアカバーがないときはモロにP3Cの餌食。

外洋案なら、衛星+漁船で目標見つけ 司令部からVLFで目標位置知らせ 商船狩って
潜水艦燃料少なくなったら、安全海域に出て3隻くらいの200t漁船偽装給油船から
給油するか、味方潜水艦から給油。
まあ、外洋全域に漁船偽装給油船出す必要はなく 要所に置くだけにして
索敵は衛星に頼るのでいいのでは?

昔と違って敵味方とも衛星があるから、獲物探しやすいけど
こっちも給油が不便で偽装漁船か潜水艦に給油させるしかないかと・・