自衛隊がファンタジー世界に召喚されますた 第23章
「どのような条件なのでしょうか?」
その言葉に女史は、シュレジエン側が日本側の土俵に立った事を確信し、密かに賭けに勝ったと思った。
「はい。第1に、王都を防衛し国境までアムデスを排除した後、轡峠一体を借地させてもらいます。
借地する際は適正な価格で、使用料をお支払いいたします。ただし、そちらの料金が妥当であるかどうかはこちらでも
判断させていただきますが。
第2は、我が方の部隊を貴国に駐留させていただきます。貴国の領土から敵を駆逐した後、貴国の軍の再建に時間が
かかるでしょうし、アムデスと国境接している以上、いつ何時また侵攻を受けるとも限りませんから。
第3に、貴国との交易において、市場の整備をお願いします。
自由に交易する為には市場がかかせません。これによって互いに相手の文物が手に入りやすくなります。
これに関連する事ですが、市場での取引を行う為の法整備をお願いします。
この3点がおもな要求内容です」
これらの要求はすべて日本にとって、ある思惑の元に出したものだった。
すなわち、シュレジエンの事実上の属国化。
シュレジエンを日本のコントロール下におく事で、拠点を確保しようと言うものだった。