自衛隊がファンタジー世界に召喚されますた 第17章
ったくいきなり俺たち悪者かよ・・・」
火炎瓶やら弓やらで攻撃していた奴らはすぐに制圧した。
それは良かったが話が妙なことになっていると気付いたのはそのすぐ後だ。
助けたのは魔王で、じゃやっつけたのは勇者かよ。まぁそんな単純な話では無いようだがどうにも気にくわない。
とりあえず現状報告を纏めて本部に連絡したがどうなる事やら。
草鹿一尉から連絡があったのは本部との通信が終わって暫くしてからだった。
『魔王』そう、魔王が倒され、その遺体を禁の縁取りの黒い布_後で聞いたら国旗だった_でくるまれるのを横目に周りの警戒をしていた時だ。
「高木三佐、魔王領の方が同行を希望されているのですが、どうしましょうか?」
「どうしようかって言われてもこっちで判断できる事じゃないだろ。一寸待ってろ」
「こちら調査隊一号車、本部応答請う。」
「こちら本部、どうしたまた問題か?」
「ええまぁ・・・魔王領の方が八人、こちらの指揮官と事情説明とこの後の協議のためそっちでまず話がしたいと。連れて行って良いですかね?」
「・・・・・・また面倒な、ちょうど陸将と議員の両方が話し合ってた所だ一寸待て。」
「了解。」
陸将も災難だな。
田中議員だけならまだしも脳中議員まで来るとなると状況無視したこと言われるだろうしな、文民統制ってのも善し悪しだな。
キューポラから覗くと周りのあちらさん側の移動準備はほぼ終わっているようだ。
こっちを見ているのがちらほら居るが、さっきほどの人数は見えない。
「こちら本部、調査隊一号車」
「こちら調査隊一号車、どうなりましたか?あちらさんはこっちの返答待ちですよ」
「その前に一つ確認するがこちらの勢力はほぼ中世のに準ずると言うことで良いのだな」
「はい。魔法なんてのを考えなければ、ですが」
「それならばこちらに来て欲しいそうだ」
「良いんですかそんなに簡単に?招いておいてやっぱり止めっての話ですよ」
「良いんだよ。このままじゃどうにもならん。情報なりなんなりきっかけがなければ話が進まん。
悠長に会議してられる状態じゃないんだきっかけになればそれで良いって事だろ。」
「了解した。これより帰還する。」