前スレ964氏の手元にはいつ届くか知らないが、
「太平洋に消えた戦機」P72より
ミッドウェー海戦3ヶ月前の陸海軍部局長会議
出席者
陸 海
武藤軍務局長 岡軍務局長
田中作戦部長 福冨作戦部長
それぞれの主張
海:ハワイ大勝で、太平洋作戦は追撃戦の段階にあり、この好機を逸せずに、アメリカ海上兵力に決定的打撃を
与えるべきである。これを怠れば敵は息を吹き返すので、敵の反抗拠点を撃滅し、反攻の初動を随時随所で封殺
する必要がある。いまやアメリカ軍を各個撃破する好機であり、日本軍が太平洋正面で攻勢をとるのは当然であり、
守勢は許されない。
陸:追撃段階とはアメリカ軍を著しく軽視している。戦略追撃目標としてのハワイ・オーストラリアは慎重であるべきだ。
国力・軍事力を超えた作戦は、危険である。太平洋正面は戦略的守勢を基本方針とし、大東亜での不敗確立を
優先すべきである。インド洋を重視し、ドイツ・イタリアとの中東連携作戦を完成させて、戦争終結に努めるべきである。
陸の出席者は、戦後海軍の宣伝によって「悪玉陸軍」の代表格に据えられた人物だが(そして、言っていることは
やはり日本の国力を超えているのだが)それでも海軍の主張よりはまだ狂気の度合いが小さいね。