「ロ、ロサ・フェティダ…何をしてらっしゃるんですか!?」
「あら、祐巳ちゃん、ごきげんよう。
これはね、カクテルを作っているの」
「カクテルって…この臭い、灯油じゃないですか!?。
それに、その瓶は…硫酸…」
「そう化学室の備品よ。そして塩素酸カリウムとお砂糖。
黄薔薇代々に伝わるレシピ…モロトフ・カクテルよ」
「どどどどうしてそんなものを…」
「良く判らないけど、お姉さまからの申し送りなの」
「『お姉さま』って、先代の黄薔薇ですか」
「そう。『黄薔薇の継承者は、モロトフ・カクテルを
任期中に一瓶調合し、近所の河原で投擲すること』
…ですって。まぁ、面白そうだから…」