【鬼畜】ここだけ六十年遅れてるｽﾚ 其ノ二【米英】

銃後の夜

板張りの防空壕　外明かり漏れぬ幕
超大型爆撃機に向かう零戦
届かない弾撃ち尽くす

竹槍しかない近所の武器庫破りたい
高射砲の裏　火薬を集めて　見つかればグラマン来る

斜銃で固まり機首向けながら　敵機のひとつも落とせない厚木基地を睨む
そして隣組は今夜　疎開先を決める

とにかくもう、商都や軍都には住みたくない

自分の存在が何なのかさえ　判らず震えている銃後の夜

盗んだ米穀通帳の米櫃を叩きながら
暗い夜の厠の中で
誰にも奪われたくないと掻き込んだこの米に

満腹になれた気がした　銃後の夜